パートナー様のビジネスを拡大するには中期・長期を見越した戦略の構築が鍵に

ビジネスにおける生成AIの利活用が本格化し、Windows 10のサポート終了も控える2025年。PCのリプレイスを軸としたIT投資を提案する上で、パートナー様に不可欠な戦略とポイントは何か。ITベンダーのキーパーソンの皆様にご意見を伺いました。

日本電気株式会社 小方 秀介氏

大塚商会様とのコラボレーションはギアを上げ、新たな市場とソリューションを共創していきます

日本電気株式会社 パートナーソリューション統括部長 小方 秀介氏
日本電気株式会社 パートナーソリューション統括部長
小方 秀介氏

明けましておめでとうございます。

大塚商会様との2024年を振り返ると、当社の製品を販売していただくセールスパートナーという位置づけから、一緒に新しい市場を開拓しソリューションを創っていく共創パートナーへと関係性が深まり、ギアが一段階上がった1年でした。「まるごとソリューション」に表されるように、大塚商会様にはエンドユーザー様の困り事をしっかり拾い上げて〝寄り添う〟DNAが根付いています。そこで抽出した課題に対するソリューションを一緒に考え、提供することが当社と大塚商会様がコラボレーションする意義であると実感しております。

今年は10月のWindows 10のEOS(サポート終了)をはじめ、GIGAスクール端末の更新需要などで市場は大いに活性化すると思います。大塚商会様と共に需給を見極めながら、品切れを起こさないことはもちろん、マイクロソフト社のCopilot PCに準拠したAI PCをはじめ、最適な製品やサービスを提供できるように、常に密なコミュニケーションを図ってまいります。また、EOS後も見据え、バックアップのソリューションやセキュリティのソフトウェアを組み合わせてアドオン提案するなど、エンドユーザー様にとってより安全で可用性の高いPC環境を実現するためのメニューや売り方を大塚商会様と構築していきます。大塚商会様にはPCを入口にしてエンドユーザー様のコンタクトポイントを取っていただき、その上で当社も一緒に課題を見つけ、ソリューションを提供していきます。

AIを組み合わせや使い分けによってマルチに活用するAIエージェントの時代が訪れつつありますが、技術が高度化しているのはAIだけではありません。4月に始まる大阪・関西万博では、当社の顔認証技術を活用した一般来場者向け入場管理や、万博独自電子マネー「ミャクぺ!」の構築・運用が採用されました。特に顔認証においては、国内最大規模の120万IDの登録運用を想定した当社の世界No.1※の顔認証技術を活用した安全・安心・快適な入場や店舗での手ぶら決済をご体験いただけます。1月10日からは通期パス・夏パスをお持ちの方向けに顔登録も開始しました。

当社には既に実証済みの技術が豊富にありますが、重要なのは、その技術でどんな困りごとを解決するかだと思います。エンドユーザー様の課題やニーズを的確にとらえるためにも、一番近くにいるパートナーの皆様のお力が欠かせないと感じております。当社の顔認証技術はサーバーやクラウドのソリューションも用意しており、比較的簡単に導入できますので、エンドユーザー様の課題解決だけでなく、大塚商会様とパートナーの皆様のビジネス拡大につながる商材としてもご注目いただければ幸いです。

NECは、米国国立標準技術研究所(NIST=National Institute of Standards and Technology)が主催する顔認証技術のベンチマークテストに参加し、認証精度第1位を数回獲得しています。

万博にかかわらず、大阪エリアに認証決済対応店舗拡大中。来阪の際はぜひご体験ください

リコージャパン株式会社 笠井 徹氏

パートナーの皆さまと手を携え、地域・社会の発展に貢献する

リコージャパン株式会社 代表取締役 社長執行役員 笠井 徹氏
リコージャパン株式会社 代表取締役 社長執行役員
笠井 徹氏

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

平素は弊社製品・サービスをご愛顧賜り厚くお礼申し上げます。

昨年は原材料やエネルギー価格の高騰、サービス料の値上げなどにより経営のコストが増大し、また人材不足もさらに進みました。このような経営環境の中でお客様の、DXによる業務効率化や生産性向上への関心は一層高まり、様々な業務においてデジタル化、AIの導入・活用が加速しました。

その中にあって、大塚商会様がパートナーの皆様とともに1兆円企業という大きな節目を迎えられましたこと改めてお祝い申し上げます。

本年もWindows 10のサポート終了、セカンドGIGAに加え、育児・介護休業法や地球温暖化対策推進法の改正など、様々な角度において“はたらくの変化”が控えており、お客様のDX・GXの必要性はますます高まっていくことが予期されます。

リコージャパンとしても昨年より、リコーのデジタルデバイスを活かしたプロセスオートメーションや働くの進化、それを構成するAIやセキュリティといったDXに欠かせない領域、お客様の脱炭素への取り組みに伴走する領域の製品・サービスを強化するとともに、それらを各地域で提供する人財の育成に注力し、お客様への提供価値を高めるべく力を尽くしてまいりました。

プリンティングやスキャニングのエッジデバイスの強化に加え、昨年11月に発売された「RICOH Collaboration Board Wシリーズ」では、地理的に離れた拠点間でひとつの画面にリアルタイムで書き込みを行い、ディスカッションを進めていくことが可能です。本製品は、話者の顔や資料を指差す動きを認識する高精度なAIカメラのオプションにも対応。身振り・手振りといった、従来は対面でしか伝わらなかった情報をデジタル化して共有し、コミュニケーションの効率と精度を向上させることができます。オフィスと現場、在宅ワークといった複数の拠点におけるスムーズな情報連携により、多様な働き方、業種・業務課題に寄り添ったDXを実現します。

RICOH Collaboration Board Wシリーズ

本年もリコーグループはお客様の課題に寄り添い、社会全体の「“はたらく”に歓びを」の実現に力を尽くし続けます。製品・サービスの拡充、ならびに人財のスキルアップに向けた投資を引き続き進め、大塚商会様、パートナーの皆様と手を携え、お客様、地域、社会の成長にデジタルサービスで貢献し、ともに成長することを目指してまいります。

最後に、皆様の一層のご健勝とご発展をお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

2024年も、リコージャパンはパートナーの皆様と手を携え、お客様の課題に寄り添い、社会全体の「“はたらく”に歓びを」に力を尽くし続けます。皆様とデジタルサービスの提供を進め、お客様、地域の成長と、社会課題の解決への貢献を通じて、ともに成長できる会社を目指してまいります。

最後に、皆様の一層のご健勝とご発展をお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

RICOH Collaboration Boardの詳細はこちら

株式会社日本HP 塩谷 義嗣氏

大塚商会様、パートナー様とともにWindows 11への移行を早期に進めてまいります

パートナー営業統括 第一営業本部 本部長 塩谷 義嗣氏
パートナー営業統括 第一営業本部 本部長 塩谷 義嗣氏

今年のITビジネスにおいて、当社が第一に注目するのはWindows 10 EOSに関連する商機です。状況としては、エンタープライズ企業のリプレースは昨年内にある程度進み、今年に入ってからはSMB企業の入れ替えが本格的にスタートしています。SMBに大きな強みを持つ大塚商会さんとの協業もあり、当社も昨年比でかなりの売上の上積みを見込んでいます。

2019年のWindows 7 EOSでは、駆け込み需要への対応に苦慮されたパートナー様も少なくなかったのではないでしょうか。生産能力に制約がある中、PC調達に大きな役割を果たしたのがBP事業部さんのPC在庫でした。今回も早い段階から在庫確保に動いているとうかがっていますので、当社PC調達にご苦労された際には、ぜひBP事業部さんにお声掛けいただければと思います。

昨年は、5年間のデータ通信コストをバンドリングした当社オリジナルサービス「HP eSIM Connect」の認知が確実に進んだ一年でした。PCのモバイル提案において、ぜひご注目いただきたいと思っています。またご利用中のPCを定額で買い取る、PCリユースプログラムも好評です。全社的なPCリプレースでは処分コストも大きくなるため、Windows 10 EOSでも同プログラムへの注目度はかなり高いものがあり、すでに複数の大型案件の受注につながっています。

ITビジネス全体を見ると、昨年は生成AIにはじまり、生成AIに暮れた1年でした。PC市場でもAI PC、Copilot+ PCという新たな製品ジャンルが生まれ、Copilot+ PCについては、40TOPS以上の高速演算処理性能を満たすIntel、AMD両社のプロセッサー搭載PCの販売もこの1月からいよいよ始まります。今後もCore i世代のプロセッサー搭載PCが主力と捉えていますが、AI PCのメリットを訴求していき、AI PC、Copilot+ PC提案も行っていきたいと思います。

Windows 10 EOSの次の商機として当社が注目しているのは、2020年度から配備が行われたGIGAスクール端末の入れ替え需要です。学習用端末の入れ替えは昨年度から始まっていますが、そのピークは今年度、来年度になるとみられています。GIGAスクール構想2.0対応端末はこの1月から出荷を開始していますが、耐久性と軽量化の両立、タッチペンの性能向上など、かなりの自信作になっていますので、ぜひご注目ください。

当社のビジネスは、パートナー様の存在によって成り立っております。これからも皆様のご期待に応えるべく、フォロー体制の充実と品質一層の向上に努める所存です。今年もまた皆様とご協業させていただければ幸いです。

Copilot+PCの詳細はこちら

日本ヒューレット・パッカード合同会社 田中 泰光氏

AIの進化と民主化に対応する高機能で使いやすい製品を提供します

日本ヒューレット・パッカード合同会社 常務執行役員 パートナー・アライアンス営業統括本部長 田中 泰光氏
日本ヒューレット・パッカード合同会社 常務執行役員 パートナー・アライアンス営業統括本部長 田中 泰光氏

2024年はマーケットに〝AIの嵐〟が吹き続けた1年でした。AIが注目される前からパートナー様やエンドユーザー様のデータを集め、分析してきた大塚商会様の先見の明には驚かされます。AIの民主化が進むと言われる中で、大塚商会様のITを駆使したサービスのフィールドはさらに広がると期待しています。

当社は昨年、ハイブリッドクラウドを実現するために不可欠な「可視化」を実現した状態で、運用もセットになったHPE GreenLakeが好調でしたが、新規顧客の大半は大塚商会様を含めたパートナー様に開拓していただきました。企業のサーバーへもAI含めた変化が予想されますが、HPE GreenLakeは引き続き販売を強化してまいります。

2025年は「企業側のAIの民主化元年」になる予感がしています。企業が本格的にLLM(大規模言語モデル)を使い、まだ成長過程にあるAIに少しずつ専門的な情報を入れて覚えさせていく段階においては、当社がご提供している通常のサーバー製品にマッチしていると思います。

さらに、ハイブリッドクラウドが加速すると、データセンター内にプライベートクラウドを置き、エッジでAIを活用する場面も出てくるでしょう。当社はそれを見据え、NVIDIA社と共同でNVIDIVA AI Computing by HPEを開発しました。当社のエンタープライズ向けプライベートクラウドの知見を活かして開発したPCAI(private cloud AI)は、AIの民主化にあたり企業向けAIをシンプルに提供でき、金融サービスや医療、ライフサイエンス、小売、電気通信など最も要求が厳しい環境でも幅広いAIワークロードを実現します。GreenLakeブランドとしてサーバー、ストレージ、ネットワークを含めサービス型でもご利用いただけます。

また、仮想化管理を簡素化してコストを削減するHPE VM Essentialをリリースしました。既存環境からの移行も可能ですので、是非ご相談ください。仮想化ソリューションとして新しい選択肢を提供するとともに、さまざまな機能をビルドインした当社ハイパーコンバージドインストラクチャ(HCI)製品のHPE SimpliVityにも展開される計画がございます。

大塚商会様にもご好評いただいているHPE Smart Choiceは、サーバーの選択に悩む中堅・中小企業のニーズに応えるために人気構成を一つの型番でパッケージングしています。構成の手間が省け、キッティングも不要なため手軽に手離れよくご販売頂けるパッケージ商品です。是非「スマチョ」の愛称で覚えてください。今年もHPEをよろしくお願いします。

HPE Smart Choiceの詳細はこちら

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