CAD(computer-aided design)の業務に携わっているユーザーもしくはこれからCADを本格的に導入しようと考えているユーザーからよく「自身の実務にどのくらいの性能のPCが必要なのかがわからない」といった声をお聞きします。実際CADには2次元(2D)CADと3次元(3D)CADがあり、さらには同じアプリケーションを使用しても実務でどのくらいのデータを使用するかによって求められる仕様が変わってしまうこともあります。そのため、システムを導入するために多くの情報を集めようとするあまり導入自体が遅れてしまう、生産性を上げられないといったことも少なくありません。
しかし多くのCADユーザーから長年選ばれているレノボのワークステーションはCAD業務を快適に動作されるために製品づくりにこだわり、パートナーとの連携を強化することでユーザーに安心して利用いただける環境を整えています。
レノボワークステーションは、業務利用に特化して設計されたグラフィックスカード『NVIDIA® Quadro® シリーズ』を搭載し、高性能グラフィックスチップ(GPU)と大容量のフレームバッファー、さらにはインテル® プロセッサーとの相乗効果により、AutoCAD®をはじめとするハイエンド3D CADアプリケーションがストレスなく動作します。
またレノボは、主要な独立ソフトウェア・ベンダー(ISV)と強力なパートナーシップを構築し、常に安定して稼動する最適なハードウェア・プラットフォームを保証しています。OS、グラフィックス・ベンダー、ISV各社が行う厳密な認証テストもクリアし、各社からさまざまなISV認証を取得しています。
鹿島建設株式会社
日本を代表する大手総合建設会社(スーパーゼネコン)として、常に100年先を見つめながら建築分野でグローバルに事業を展開しています。
鹿島建設株式会社は、日本を代表する大手総合建設会社(スーパーゼネコン)として、常に100年先を見つめながら、ダム、トンネル、橋梁、交通網などの土木分野、超高層ビル、集合住宅、美術館、スポーツ施設、学校などの建築分野でグローバルに事業を展開しています。
同社は、世界に先駆けてクラウドベースのBIMプラットフォーム『Global BIM®』を構築し、建物の事業計画段階から竣工後の維持管理まで、社内外の関係者がBIM(Building Information Modeling)データを共有・管理できる体制を整えています。そして、施工系の業務に携わる社員には、高度なBIM利用のニーズを満たしたレノボのモバイル・ワークステーション『ThinkPad Wシリーズ』(合計 約2,000台)を配布しています。
また、ヘッドマウント・ディスプレイを用いて建築空間を直感的に把握できる最新のVRシステムでThinkPad P50を検証機として活用しているほか、2016年秋口から配布する次世代機としてもインテル® Xeon® プロセッサー搭載のThinkPad P50やThinkPad P40 Yogaの採用を予定しています。
課題
鹿島建設は、プロジェクト関係者同士でBIMデータの共有と管理を行えるクラウドベースのBIMプラットフォーム『Global BIM®』を運用している。Global BIM®のクライアント環境では、ハイエンド3D CADアプリケーションをはじめ、高負荷のエンジニアリング・アプリケーションが快適に動作しなければならない。近年では、ユーザー端末のモバイル化も積極的に推し進めている関係から、Global BIM®の高度なニーズにきちんと応えられるモバイル型の高性能ワークステーションを必要としていた。
ソリューション
Global BIM®を支えるユーザー端末として、BIM関連のアプリケーションが快適に動作する『ThinkPad Wシリーズ』を導入している。また、ヘッドマウント・ディスプレイを組み合わせた先進のVRシステムでは、インテル® Xeon® プロセッサー搭載のハイエンド・モバイル・ワークステーション『ThinkPad P50』を検証機として採用している。
導入効果
高性能プロセッサーとプロ向けグラフィックス・カードの搭載により、BIMワークフローを支えるハイエンド3D CADアプリケーションがストレスなく動作している。また、ヘッドマウント・ディスプレイを組み合わせたVRシステムでは、高フレームレートと低レイテンシーの映像表示により、違和感の少ない快適なVR体験を実現している。
処理性能、モバイル性、コスト・パフォーマンスなどのバランスに優れたレノボのモバイル・ワークステーションを複数世代にわたって採用し続けています。
鹿島建設株式会社
建築管理本部 BIM推進室 BIM-推進グループ長 BIM統括マネージャー
安井 好広 氏
ThinkPad P50を組み合わせたVRシステムは、高いフレームレートと低レイテンシーの映像表示により、違和感の少ないVR体験を実現しています。
鹿島建設株式会社
建築管理本部 BIM推進室 課長 BIMマネージャー
近藤 理恵子 氏
前世代ThinkPad P50から進化した
最新モデル
ThinkPad P51
次世代のパワーをモバイルで実現する15.6型ワークステーション。
Autodesk User Group International(AUGI)
AUGIjp はオートデスク株式会社公認のAutodesk製品ユーザのコミュニティです。ユーザ同士の助け合いの環境を提供し、ウエブサイト、コミュニティ(SNS)などを運営しています。
レノボは、主要な独立ソフトウェア・ベンダー(ISV)と強力なパートナーシップを構築し、常に安定して稼動する最適なハードウェア・プラットフォームを保証しています。CADソフトウェアのリーディングベンダー、オートデスク。そのユーザー会である「Autodesk User Group International(以下、AUGI)」にご協力いただきインテル® Core™ i7-6700Tプロセッサーを採用したレノボの世界最小ワークステーション「ThinkStation P320 Tiny」(以下、P320 Tiny)検証も実施。結果として大量のデータを扱うBIM用途でも、P320 Tinyが十分実用に耐えうる性能を発揮したことを実証できました。
今回の検証で、P320 Tinyならば、オートデスクのユーザーも安心して使えるとの確かな手応えを得ました。ご興味を持たれた方は、導入を検討されてはいかがでしょうか。
オートデスク・ユーザーグループ
事務局長兼ハードウェアプロジェクトマネージャー
榊 友幸 氏
P320 Tinyでは、「INFRAWORKS 360」などのヘビーなBIM/CIM系アプリケーションもストレスなく使える
製品に対する評価をAutoCAD2018はベンチマークテストにて行い、オードデスクの建設・土木業界向けコレクションに含まれるREVIT2018,NAVISWORKS,INFRAWORKS製品は実際の操作感で検証しました。
「CADユーザーにとって重要なのは、実務でストレスなくアプリケーションが使えるかどうかです。ですから、FPS値が30、ないしは40を超えていれば十分で、それ以上の性能が出ていても実のところあまり意味はありません。その視点で、今回の検証結果を見ると、最もサイズの大きなデータを使ったテストにおいても、P320 Tinyはほぼすべての項目で40FPS以上の性能を発揮していました。また、NAVISWORKSやINFRAWORKS 360といったオートデスクのBIM/CIM系アプリケーションの操作で実務に近いデータセットをテストしたところ、ストレスなく設計をすることができました。これほど小さなワークステーションで、NAVISWORKSやINFRAWORKS 360が実用に耐えうるレベルで動くとは考えていなかったので、本当に驚きました」(榊氏)。
「P320は、この小ささで拡張性も十分に確保されています」(榊氏)
今回、榊氏がチェックしたのは、P320 Tinyの処理性能だけではありません。拡張性など、実務での使い勝手についても検証。
その拡張性で、榊氏が評価した一つは、最大6台のディスプレイが接続できる点。強力なGPUのパワーを誇るNVIDIA Quadro P600ボードには、「Mini DisplayPort」コネクタが4系統搭載されており、これと本体のオンボード「DisplayPort(2ポート)」と組み合わせることで、最大6台のディスプレイに4K品質のグラフィックスが出力できます。
「CADの実務では、マルチディスプレイの環境で作業することが多いので、この拡張性はユーザーにとってありがたいものです」(榊氏)。
一方、P320 Tinyは、米国軍調達基準「MIL-STD-810G」のテストにパスする堅牢性も特徴の一つとしています。
「実際、今回の検証でも、システム的なトラブルは一切起こしませんでしたし、少々乱暴に扱っても支障がないことも確認できました。CADやBIM/CIMの現場は、IT製品にとって必ずしも良好な環境とは言えない場合が珍しくありません。ですから、ワークステーションには頑丈さが求められますが、P320 Tinyはその要件も満たしているようです。その他、実務の支障になるレベルの問題も見当たらず、良く練られた完成度の高いマシンと判断しました。」(榊氏)。
今回の検証結果を踏まえながら、榊氏はP320 Tinyにさまざまな可能性を感じていました。
「例えば、BIM/CIM系のアプリケーションは、3Dモデルを使って関係者間の合意形成を円滑にするためのものです。そのため、外出先や社内の会議室で使わなければならないケースが多いのですが、BIM/CIM系のアプリケーションを動作させるには相応の性能を持ったワークステーションが必要で、そうしたワークステーションは可搬性に難があるのが通常です。ところがP320 Tinyなら、外出先や会議室へ楽に持ち運べますし、その場にあるモニタに画面を出力させればことが済みます。P320 Tinyによって、BIM/CIMの現場のワークスタイル変革が実現されるかもしれません」(榊氏)。
ThinkStation P320 Tiny
インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー搭載。1Lサイズのウルトラコンパクト・ワークステーション
EIZO株式会社
コンピュータ用モニター、アミューズメント用モニターなどの映像機器及びその関連製品の開発、設計、製造、販売
EIZO株式会社(以下、EIZO)のモニタはCADユーザーをはじめとして多くのデザイナー、クリエイターから絶大な支持を得ています。
設計作業中に必要な図や線が確認しやすく、ひとことで言えば正確で疲れない表示性能というポイントが大きな魅力です。
レノボはEIZOとのパートナーシップを強化し、多くの製品との互換性を検証しています。特にThinkStation P320 TinyはEIZOの専用アタッチメントを使用することでモニタの背面取付できることを確認。広々とした作業スペースの確保と正確な表示の相乗効果によって、生産性の向上に大きく貢献しています。
レノボは、米国ノースカロライナ州ラーレイにも本社機能を持たせるなど、グローバルなITベンダーとしてふさわしい経営体制を築いています。現在では、PC、タブレット、ワークステーション、サーバーなど、幅広い製品ラインナップを取り揃え、数多くのレノボ製品が世界中のビジネスシーンで活躍しています。ここでは、レノボ製品がプロフェッショナルの現場で選ばれ続けている3つの理由をご紹介します。
レノボは、グローバル企業としての優れた事業運営と、世界9カ所の研究開発拠点で日々生み出されている数多くの技術革新を通じて、常に力強い成長を持続しています。2016年現在、世界中で5万5,000人の従業員が働き、160カ国以上のお客様にさまざまな製品とサービスをお届けしています。
きわめて強固な財務体制と将来にわたる優れた成長性
レノボは、2015〜2016会計年度において、450億USドル(1USドル120円換算で約5兆4,000億円)の年間売上高を記録しています。また、レノボがかつて主力としていたPCだけでなく、それ以外の製品ラインナップも次々と拡充し、同時にPC以外の売上比率を全体の32%(2015〜2016会計年度 第1四半期)にまで高めるなど、幅広い製品カテゴリーで優れた成長を見せています。
さらには、技術革新の礎となる研究開発分野にも積極的に投資を行い、2014〜2015会計年度には研究開発分野に対して過去最高となる7億3,000万ドル、今後の成長が期待される分野には9億ドルを投資してきました。
このように、きわめて強固な財務体制と将来にわたる優れた成長性を兼ね備えたレノボなら、お客様のビジネスをこれからも末永く確実にサポートし続けられます。
レノボを代表するノートブック『ThinkPad』は、累計出荷総数がついに1億台の大台に乗りました。このような並外れた実績は、企業そのものに長い歴史が備わっているからこそ達成できることです。レノボは、2005年にIBMのPC部門、2014年にx86サーバー部門を統合しましたが、レノボもIBMも統合以前から長年にわたる歴史を築いてきたITベンダーです。
また、IBMの事業を統合するにあたり、IBM時代に研究開発を支えてきた日本の大和研究所と米国ラーレイの研究所、さらにはこれらの施設で働いていたエンジニアさえもレノボへと引き継がれています。
こうした取り組みを通じて両社が築き上げてきた長い歴史を余すことなく継承し、次世代の飛躍へとつなげていきます。
日本由来の優れた品質をワンストップで提供
レノボの長い歴史を語る上で、日本は切っても切り離せない存在です。例えば、ThinkPadは、日本国内の研究開発拠点「大和研究所」において、数多くの日本人エンジニアによって設計・開発が行われています。そして2011年には、NECとの戦略的提携に基づく合弁会社を設立し、両社の開発チームによる協業体制(Japan Development Operations)とNECパーソナルコンピュータ 米沢工場での国内生産を実現しています。
レノボは、こうしたIBMとの事業統合やNECとの戦略的提携、さらにはモトローラ・モビリティなどの買収を通じて、PC、タブレット、スマートフォン、ワークステーション、サーバー、ストレージシステムなど、きわめて幅広い製品ラインナップを取り揃える総合ITベンダーとして進化を遂げました。
今後は、グループ全体の総合力と技術力、そして日本由来の優れた品質を大きな強みとしながら、クライアントからバックエンドのインフラまで、お客様にとって最適なITソリューションをワンストップで提供していきます。
日本の大和研究所を中核とする設計・開発体制
世界中のビジネスマンが愛用するThinkPadやThinkCentre、開発の現場で活躍するThinkStation、データセンターで重要な役割を担っているSystem xサーバーやThinkServerなど、レノボ製品はとりわけプロフェッショナルの現場で高く評価されています。
このように、世界中のプロフェッショナルたちが認めるレノボの優れた製品クオリティーは、日本国内で長年培われてきた「ものづくり」の哲学が大きく関係しています。そして、その原点となる代表的な製品がThinkPadです。ThinkPadは、初代ThinkPadが登場した1992年以来、日本の大和研究所を中核とする設計・開発体制がとられてきました。
また、大和研究所には数多くの日本人エンジニアが在籍し、日本人ならではの細やかな設計思想がThinkPadの随所に反映されています。
こうした日本由来の「ものづくり」は、ThinkPadだけにとどまりません。現在、ビジネス向けの製品ラインは、日本の大和研究所もしくは米国ラーレイの研究所で設計・開発が行われていますが、すべてはプロフェッショナルのための道具として欠かせない信頼性・堅牢性、ビジネスに専念するための優れた使い勝手、所有する喜びにつながる秀逸なデザインなどを高い次元で実現するために力が注がれています。
そして、開発工程の中では過酷な品質評価テストが実施され、米国軍用規格にも準拠する優れた堅牢性を手に入れています。さらには、製品出荷後においても、お客様からのフィードバックに基づく設計改良が継続的に行われ、将来の製品開発に役立てられています。
このような妥協のない「ものづくり」の姿勢こそが、究極のレノボ・クオリティーにつながっているのです。