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医療機関・薬局向けにスタート!

オンライン資格確認端末と周辺機器

掲載日:2021/02/26

オンライン資格確認端末と周辺機器

2021年3月からマイナンバーカードでの保険証の使用が開始される。それに伴って全国の医療機関や薬局では、システム環境の整備を実施することになった。この環境整備には国からの助成金も用意されており、新たなビジネスチャンスとして注目されている。そこで今回は、オンライン資格確認端末でおすすめの製品と、合わせて導入される周辺機器について紹介しよう。

オンライン資格確認端末に求められること

そもそもオンライン資格確認とは、マイナンバーカードの IC チップか健康保険証の記号番号等により、オンラインで資格情報の確認を行うこと。

詳細はこちらのページで解説しているのでご参照いただきたい。

オンライン資格確認や特定健診情報の閲覧は2021年3⽉からスタートし、2021 年 10 月からは薬剤情報の閲覧が開始される予定だ。そのため厚生労働省は全国の医療機関や薬局にシステム整備を進めるよう財政補助を行い、早急な設備投資を推進している。

オンライン資格確認において重要になってくるのが、顔認証付きカードリーダーを経由し、読み取った情報を国のオンライン資格確認システムに照合する専用端末である。

こちらは厚生労働省が定める「資格確認端末において満たすべき要件」に準拠していながら、さらに受付などの省スペースにも設置しやすいコンパクトさなど、環境に合わせて自由にレイアウトができることなどが求められてくる。

まずはオンライン資格確認端末でおすすめの2製品を紹介しよう。

モニターの背面設置が可能な資格確認専用端末

エレコムの「LB-JB18/M01」「LB-JB18/M02」は、厚生労働省が定めた「資格確認端末において満たすべき要件」を全て満たした専用端末だ。なお2つの製品の違いはストレージにあり、M01はストレージがSSD240GBになっており、M02はHDDで1TBとなっている。

同製品の特長は、コンパクトな筐体を活かして液晶モニターの背面に取り付けることができること。設置のためのVESAマウントキットも標準添付しており、モニターを置く場所さえ確保できれば設置が可能となっている。

また、縦置き用のゴム足も標準添付しているため、モニターと離して縦置きで使用することもできる。端末の持ち去りなどの盗難防止に有効なセキュリティワイヤーを取り付けるためのスロットを標準搭載しており、ワイヤーとセットで提案すればセキュリティ面でも安心だ。

各社が提供する代表的な顔認証付きのカードリーダーと動作確認済みである点も重要な訴求ポイントだろう。専用の有償保守サービスが用意されているため、これらを組み合わせることで、安心して販売することができる。

ハードディスクの2重化により業務を止めない専用端末

アイ・オー・データ機器の「APX MEDICAL/QC」は、A4用紙約3分の1というコンパクトサイズでありながら、ハードディスク2台によるシステムの2重化を実現している専用端末である。

ディスプレイ分離型のため、受付の大きさや形状に合わせてカウンターの上や足元に設置するなど、自由にレイアウトが可能となっている。

もう一つの特徴は、利便性を考えた豊富なインターフェイスだ。USB3.0が5 Port、ネットワークインターフェスカード(NIC)は3Portあり、USBも含めて一般的なノートPCの約2倍となっている。

また、長年法人向けストレージ事業を展開してきた同社のNAS専用のハードディスクを搭載し、ミラーリングによる2重化を実現。一方のハードディスクが壊れても、もう1台のハードディスクを使用することで業務を止めることなく進めることができる。

さらに、同製品には5年間の保守サービスが含まれており、不具合の発生時には最短で翌営業日には代替え品をお届けすることができる。各社の顔認証カードリーダーとの動作確認済みである点も安心のポイントだろう。

その他の関連製品

パソコン切替器

顧客の中には既存の「レセプト(診療報酬明細書)」を作成するコンピューターシステムで使用中の液晶モニターやマウス、キーボードなどをそのまま活用したい、という要望があるケースもあるだろう。

その場合は、手元のスイッチを押すだけで1台のモニターとマウス、キーボードなどを共有できるパソコン切替器を提案してみてはいかがだろうか。例えばエレコムのKVM-HDHDU2は、上記のエレコムの確認専用端末LB-JB18/Mでの動作確認済みのため安心して提案することができる。

液晶モニター

追加で導入することが多い製品の一つが、液晶モニターだ。17インチであればE1780SD-B1(iiyama)とLCD-AD173SESB(アイ・オー・データ機器)はLB-JB18/Mでの動作確認済みとなっている。また、小型で持ち運びも可能なモバイルモニターも選択肢となるだろう。13.3インチであればE1780SD-B1(アイ・オー・データ機器)も動作確認済みの製品だ。

マウス・キーボード

端末の導入に合わせて追加での依頼が多いのが、マウスやキーボードだ。マウスであれば、高耐久性のあるエレコムのM-K7UBBK/RSが、キーボードであれば静音キーボードのため音が気になる場所でも使用できるTK-FCM089SBK(エレコム)がおすすめだ。

オンライン資格確認端末の財政補助の申し込みは令和3年3月末までに顔認証付きカードリーダーを申し込んだ医療機関・薬局となっているため、案件は3月に集中することが予想される。

この機会に積極的に提案してみてはいかがだろうか。