ネットワーク機器

生産ラインの無線化を推進するメディアコンバータ

コンテック
RP-WEE-SR1

掲載日:2021/12/21

コンテック RP-WEE-SR1

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は、企業規模の大小や業種・業態を問わずに取り組まなければならない課題だ。DX推進には目的を明確化するなどコンセプトが重要だが、ものづくりの現場での具体的な一手となると、まずは製造機器などからのデータ取得や遠隔制御を挙げることができるだろう。そのために必須となるのが、機器とネットワークを高信頼・低遅延で無線接続するためのメディアコンバータだ。

高信頼・低遅延で無線化

コンテックの『RP-WEE-SR1』は、産業用イーサネット無線コンバータだ。

生産ラインに使用する機器を無線化するためには、高い信頼性と遅延のない通信が必要になる。同製品では、NECのExpEther(エクスプレスイーサ)無線IPコアを採用することで、IEEE802.11n 2.4GHz帯、同5.2GHz帯、DECT 1.9GHz帯の三つの周波数帯で通信することを可能にした。

また、同社独自の符号化技術によりパケットロス率を大幅に低減させた低遅延通信が可能で、5ms以上遅延するパケット数が0.01%以内に抑えられている。

同製品を使用することで、これまで難しかったPROFINET、EtherNet/IP、CC-Link IE Field Basicなどリアルタイム性が重要なフィールドネットワークを、リアルタイム性を損なうことなく高い信頼性で無線化することが可能になる。

また、シェア―ド・バス方式により、フィールドネットワーク通信とは別に入力4点/出力4点をVirtual Wire(Layer1)転送でデジタル信号より確実に伝送する。

簡単に設置・運用ができる

ネットワークの無線化には専門知識が必要と思われがちだが、『RP-WEE-SR1』はIT知識がなくても設定・運用することが可能だ。

ソフトウェアなどを使った通信設定は一切不要で、物理スイッチによる設定だけでセキュアな無線ネットワークが構築できるように設計されている。

また、12~24VDCワイドレンジ電源に対応しているため、現場で新たに電源を用意することなくさまざまな電源環境で使用できる。さらに、DINレールフックが同梱されているので、DINレールに設置することも可能だ。

生産設備の無線化には機器の設置に手間がかかるが、同製品であれば、既存の電源などを活用しながら、現場の負担を最小限に抑えた導入が可能だ。

現場のDXの最初の一歩である無線化とデータ収集に取り組み始めるために、ぜひ同製品の導入を提案していただきたい。

主な仕様

型番 RP-WEE-SR1
筐体設計 設置タイプ DINレールマウント; ウォールマウント
メディア
コンバータ
デバイスインターフェイス 10BASE-T; 100BASE-TX; GPIO (入力4点 / 出力4点)
ブリッジインターフェイス IEEE802.11n/g/b (2.4GHz); IEEE802.11n/a (5.2GHz); J-DECT (1.9GHz)
機能 親局モード; 子局モード; Virtual Wire 透過出力 (GPIO)
PoE機能
電源 入力電圧 12 ~ 24VDC
設置環境 使用周囲温度 -20 ~ 60°C
保存周囲温度