プリンター・複合機
印刷物の色調整厳密に スマホ連動で手軽に使える測色器
エプソン
SD-10
掲載日:2022/01/05
「クライアントから指定されたコーポレートカラーを、厳密に出力しなくてはならない」など、デザイン業務における「色合わせ」は重大な懸案事項だ。こうした現場には、エプソン初の測色器『SD-10』が役に立つ。対象にあてるだけで対象物の色を簡単に数値化でき、専門的な知識不要で取り扱える。コンパクトで携行しやすく、印刷所等の現場で即座に使える点もメリットだ。スマホアプリやソフトウェアと連携すれば、さらに便利に使える。
専門知識不要。誰でも正確に測色
『SD-10』は、印刷物等の色を厳密に数値化できる測色器だ。熟練オペレーターの経験や眼力、勘などに依存しがちであった「色合わせ」を、誰もが専門知識なしに行えるため、業務の標準化に役立てられる。
測色においては、環状に並んだ九つの光源を使用。多方向から光が当たるため、対象表面の凹凸から影が発生しても、問題なく一度で正確な測色数値を出すことに成功している。ゆえに布などの凹凸のあるメディアにも使用可能。
また、測定結果が外部環境に左右されることもなく、すばやく正確に測色できる。
幅35mm、奥行き80mm、高さ80mm、質量190gの、コンパクトサイズも特長の一つ。持ち運びが簡単で、打ち合わせや施工現場で色合わせをする際に便利だ。バッテリーを内蔵しており、ケーブルレスで扱えるため多様な環境で活用できる。
アプリとの連携でより便利に
『SD-10』は、同社製のアプリや純正のソフトウェアの機能と連携することで、より便利に利用できる。
「Epson Spectrometer」アプリと連携すれば、複数の測色結果を比較したり、近似色と数値を比較したりすることが可能だ。今までは難しかった、測定した色の類似色や配色例、補色、PANTONEの類似色も簡単に表示される。
純正ソフトウェアRIP「Epson Edge Print」、「Epson Edge Print PRO」の機能と連携すれば、大判のインクジェットプリンターで指定した色をそのまま出力することが可能。「コラボレーション商品の製作時に、モチーフの色を正確に再現したい」、「クライアントのイメージを損なわずポスターを印刷したい」といったニーズに応えられる。
コンパクトでフォルムが美しい筐体は、「2021年度グッドデザイン賞」を受賞。機能とともに高い評価を受けた。感覚に頼っていた色合わせが数値により客観化できることは、正確性と効率化において大きな効果が期待できる。
印刷プロセスにおいては、最後に残されたアナログ部分のデジタル化によって、ボトルネックで滞っていた効率化の流れが一気に進むだろう。ぜひ、おすすめいただきたい製品だ。
主な仕様
型番 | SD-10 |
---|---|
測色方式 | 分光測色方式 |
測定波長範囲 | 400~700nm |
サンプリング間隔 | 20nm |
出力データ間隔 | 10nm(ソフトウェアによる補間) |
スキャニングモードにおける 測定周波数 |
13回測定/秒 |
光学幾何条件 | 環状照明(45°c:0° ) |
測定アパーチャー | Φ7.6mm |
光源 | LEDランプ(UV 含む) |
測定条件 | ・M0:UV光成分を含む - ISO 13655:2017 ・M1e:UV光成分を含む - ISO 13655:2017測定条件M1に相当する測定条件 (400~700nmのすべての波長に放射パワーを持ち、300~400nmと400~500nmの領域のパワー比をD50に類似させた測定条件) ・M2:UV除去 - ISO 13655:2017 |
キャリブレーション | 本体シャッターに内蔵した基準白色板によるキャリブレーション |
最大スキャン幅 | 400mm |
短期繰り返しばらつき ※1 | 0.1 ΔE94 白色 白色タイル(D50、2°)を3秒ごとに10回測定した平均 |
インターフェース | USB typeC 、USB 2.0 Full-Speed、Bluetooth® Low Energy |
想定寿命 ※2 | 68.8万回測色または5年のどちらか短い方 |
対応OS | Windows® 10(64bit)、Windows® 8.1(64bit)、Windows® 8(64bit)、Windows® 7 SP2(64bit) |
外形寸法(W×D×H) | 35mm×80mm×80mm(シャッター閉時) 35mm×80mm×77.6mm(シャッター開時) |
質量(本体) | 190g |
※1 環境温度23℃、湿度50%のとき
※2 測色回数については修理センターでの確認となります
※ 無償保証期間ほか詳細はメーカーサイトにてご確認ください