ネットワーク機器
Wi-Fi 6へスムーズに移行できる無線LANアクセスポイント
ヤマハ
WLX222
掲載日:2022/11/29
ビジネスの重要なインフラである通信ネットワークは、日々増え続ける通信量に対応していかなければ、業務が滞る原因となってしまう。それを避けるためには、より高速な通信規格に対応した機器を導入していくしかない。無線LANについては、現在Wi-Fi 5からWi-Fi 6への移行期間、Wi-Fi 6の普及期といってよいだろう。ストレスのない通信環境を実現するためには、無線LAN機器の計画的なリプレースが重要になってくる。
1ギガビット超の高速通信が可能
ヤマハの『WLX222』は、Wi-Fi 6に対応した無線LANアクセスポイントだ。同社「WLXシリーズ」のエントリーモデルに位置づけられている。
通信速度は5GHz帯で1,201Mbps(理論値)、2.4GHz帯で574Mbps(理論値)、無線全体で最大1,775Mbps(理論値)なので、Wi-Fi 5対応の同社従来モデルと比較して、約1.8倍(理論値)の高速通信が可能となっている。
有線LANは2.5ギガビットポートを搭載しているため、2.5ギガビット対応のスマートL2 PoEスイッチ「SWX2221P-10NT」や、2.5Gギガビット対応のPoEインジェクター「YPS-PoE-AT」とセットで導入することで、1ギガビットを超えるWi-Fi 6 の性能を最大限に発揮することが可能だ。
また、無線LANアクセスポイントを設置する際は、電源の確保を考慮する必要があるが、同製品はPoE(IEEE802.3af準拠)に対応している。リプレース前の機器がPoE動作であれば、アクセスポイントを交換するだけでよい。
これに加えて、同社従来モデルの「WLX212」を使用している場合には、マウントパネルが共通なので、マウントパネルの交換作業が不要になる。
運用をサポートする機能も搭載
『WLX222』は、「WLXシリーズ」で培われてきたシンプルな無線LAN管理機能を継承している。
例えば「Radio Optimization機能」は、無線環境を学習して最適化することでトラブルを未然に防ぐ機能だ。設定を無線環境に合わせて動的に変更し最適化していくので、ネットワーク管理者が想定した通信環境を、手間をかけずに実現できる。
また、「無線LAN見える化ツール」は、周辺の無線LANアクセスポイントの無線状態や接続端末の情報などを表示する機能だ。無線LANの状態が視覚的に把握できるので、無線LAN環境の最適化やトラブルシューティングの際に活用したい。
さらにクラウド型のネットワーク統合管理サービス「YNO(Yamaha Network Organizer)」を利用すれば、複数の無線LANアクセスポイントの管理を効率的に行える。
同製品には最大1年間無料で使える「YNO」のライセンスが付属しているので、『WLX222』、「WLX413」、「WLX212」を使用している場合には、ぜひ利用して、効率的な運用管理を実現していただきたい。
主な仕様
型番 | WLX222 | |
---|---|---|
インターフェース | LANポート | 1ポート(100BASE-TX/1000BASE-T/2.5GBASE-T, ストレート/クロス自動判別) |
コンソール ポート(設定用) |
1ポート(RJ-45)※1 | |
USBポート | ― | |
メモリ | 【Flash ROM】4GB eMMC+16MB(ファームウェア:1組, コンフィグ:1組) 【RAM】512MB |
|
無線 | アンテナ | 2.4GHz/5GHz共用, 指向性アンテナ2本 2.4GHz/5GHz共用, 無指向性アンテナ2本 合計4本を本体に内蔵 (※無指向性アンテナと指向性アンテナを切り替え可能) |
MIMO方式 | 5GHz:MIMO(2x2, 2ストリーム), 2.4GHz:MIMO(2x2,2ストリーム) | |
2.4GHz帯 無線LAN規格 |
IEEE 802.11b/g/n/ax(最大伝送速度574Mbps) | |
5GHz帯 無線LAN規格 |
IEEE 802.11a/n/ac/ax(最大伝送速度1,201Mbps) | |
2.4GHz/ 5GHz 利用 |
同時利用可能 | |
5GHz 対応周波数帯 |
W52/W53/W56 | |
アクセス方式 | インフラストラクチャーモード, WDSリピーターモード | |
接続端末数 | 5GHz 帯:最大70台, 2.4GHz 帯:最大70台, 合計140台 | |
セキュリティ | 認証方式 | オープン, Enhanced Open, PSK, WPA/WPA2/WPA3 パーソナル, WPA/WPA2/WPA3 エンタープライズ |
暗号化方式 | CCMP(AES), TKIP, WEP(64bit/128bit), 192-bitセキュリティモード※2 | |
マルチ SSID | 5GHz 帯:最大8個, 2.4GHz 帯:最大8個, 合計16個 | |
セキュリティ 機能 |
AP間プライバシーセパレーター, Any 接続拒否, MACアドレスフィルタリング(1VAPあたり最大256件), パスワード設定, 接続台数制限, 送信出力調整機能, ステルス SSID, MAC認証機能, WPS | |
管理/設定 | 管理プロトコル | SNMP(v1/v2c/v3) |
ファームウェア の更新 |
TFTPからのリビジョンアップ, Web GUI からのHTTPまたはローカルファイル 指定によるリビジョンアップ/リビジョンダウン | |
内蔵RADIUS サーバー |
最大1,000件、EAP-PEAP(MSCHAPv2), EAP-TLS、 MACアドレス/接続SSID制限対応 | |
外部RADIUS サーバー対応 (IEEE 802.1X EAP認証) |
EAP-TLS, EAP-TTLS/MSCHAPv2, PEAPv0/EAP-MSCHAPv2, PEAPv1/EAP-GTC, EAP-SIM, EAP-AKA, EAP-AKA Prime, EAP-FAST | |
設定手段 | コンソール, TELNET, Web 設定画面, Web設定画面(HTTP)/TFTP によるダウンロード/アップロード, ヤマハルーターの Web GUI/ コマンドによるバックアップ, YNO | |
GUIの推奨 ブラウザー |
・Windows: Microsoft Edge, Google Chrome, Mozilla Firefox ・macOS: Safari ・iPadOS: Safari ※3 | |
機能 | QoS (WMM[Wi-Fi Multimedia]), DHCP クライアント, DHCP サーバー, メール通知機能, NTP クライアント, スケジューリング機能 | |
拡張機能 | Radio Optimization機能, 無線の見える化ツール, クラウド型管理サービス(YNO)対応(最大1年の無償ライセンス付き), クラスター管理機能(管理可能台数は最大50台、スタンドアローンモード対応)※4, 範囲指定型自動チャンネル選択機能, 自動チャンネル変更機能, 電波出力自動調整機能, LAN-無線 連動機能, 無線通信平滑機能(エアタイム イコライザー), バンドステアリング機能, 災害時モード切替機能,キャプティブポータル機能, VAPグルーピング機能 | |
筐体 | 上面:プラスチック、底面:アルミダイキャスト、ファンレス | |
電波障害規格、環境負荷物質管理 | VCCIクラスA、RoHS対応 | |
外形寸法(W×D×H) | 90 x 190x 51.7 mm(突起部含まず) ※壁掛け, 天井設置, 卓上スタンド設置, VESA規格スタンド取付けが可能 |
|
質量 | 880g(本体、付属品含まず) |
※1 別売りの RJ-45 コンソールケーブル「YRC-RJ45C」をご使用ください。
※2 WPA3エンタープライズ使用時のオプションとなります。
※3 ブラウザーのバージョンは、最新バージョンにしてご利用いただくことを推奨します。また、最新のWebブラウザー対応状況は、技術情報(RTpro)サイトにて公開しております。
※4 クラスター管理機能は、同じL2ネットワークに接続されている複数台の無線LANアクセスポイントを一元管理するためのシステムです。詳細は、技術情報(RTpro)サイトにて公開しております。