ネットワーク機器
2.5G/10GbitのマルチギガビットPoE+対応スイッチ
ヤマハ
SWX2220P-26NT
掲載日:2024/02/27
データの大容量化に伴い、ネットワークの高速化が求められている。このニーズに応えるのが2.5ギガビットイーサネット(2.5GbE)だ。最大転送速度2.5Gbpsの有線LAN規格で、Cat5eケーブルを使用できる。1ギガビットイーサネットを構築しているのであればケーブルを交換する必要がない。無線LANアクセスポイントも高速化しているので、2.5GbEスイッチを導入することでボトルネックを解消することができる。
既設ケーブルで2.5ギガビット
ヤマハの『SWX2220P-26NT』は、2.5ギガビット/10ギガビットに対応したスマートL2 PoEスイッチだ。2.5ギガビット対応のLANポートが20ポート搭載されている。
Wi-Fi 6/6Eでは無線スループットが1ギガビットを超える。無線LANアクセスポイントの性能を最大限に生かすためには、L2スイッチから無線LANアクセスポイントまでの高速化が必要だ。
同製品はCat5eケーブルを使用して2.5ギガビットを実現できるため、既存のケーブルを交換することなく有線LANの高速化が可能だ。
中規模オフィスでWi-Fi 6/6E対応の無線LANアクセスポイントを使用している場合や、大容量データの取り扱いが多いPCなどがある部署に導入することで、ストレスの少ないネットワークを構築できる。
PoE受電機器の運用をサポート
『SWX2220P-26NT』はPoE+(IEEE 802.3at)に対応している。1ポートあたり最大で30Wの給電が可能なので、無線LANアクセスポイントやWebカメラを設置する場合に、電源を用意する必要がない。装置全体では、全LANポートから同時に15.4Wの給電が可能なので、複数のPoE対応機器を接続できる。
また、同製品にはPoE対応機器の運用をサポートする機能が搭載されている。従来モデルに搭載されていたPoEスケジューリングやPoE受電機器で問題が発生した場合に再起動する機能などに加え、ファームウェアのアップデートなどで再起動している間でもPoE受電機器に給電を続ける「Continuous PoE機能」にも、新たに対応している。
無線LANアクセスポイントが同社製の場合には、アクセスポイントを管理できる「LLDP自動設定機能」が利用できる。ネットワークの高速化と同時に無線LANアクセスポイントの設置を計画している場合にはチェックしておきたいポイントだ。
ネットワークの高速化は継続的な対応が必要だ。同製品の活用による高速化計画を提案していただきたい。
主な仕様
製品名 | SWX2220P-26NT | |
---|---|---|
インターフェイス | LANポート数 | 20 (2.5G/1G/100M)(※1)、 4 (10G/5G/2.5G/1G/100M)(※2) |
SFPスロット数 | ― | |
SFP+スロット数 | 2 | |
microSDスロット | ― | |
オートネゴシエーション | 〇 | |
Auto MDI/MDI-X | 〇 | |
PoE | PoE給電可能ポート | 24(ポート1~24、IEEE802.3at 準拠) |
給電方式 | Alternative A (データ線 1、 2、 3、 6) | |
Continuous PoE | 〇 | |
最大給電能力(1 ポートあたり) | 30W | |
最大給電能力(装置全体) | 370W | |
性能 | スイッチング容量 | 220Gbit/s |
転送能力※3 | 163.69Mpps | |
レイテンシー※4 | 1.3μs/4.1μs/6.2μs/3.4μs/15.9μs(10G/5G/2.5G/1G/100M) | |
最大MACアドレス登録数 | 16,384 | |
リンクアグリゲーション | スタティック設定、 LACP (IEEE 802.3ad) | |
制御 | ACL | IPv4 ACL、 IPv6 ACL、 MAC ACL |
QoS | 送信キュー割当て(CoS, DSCP、ポート優先度)、 リマーキング(CoS、 DSCP)、 スケジューリング(WRR、SP) | |
フロー制御 | IEEE 802.3x(全二重), HOLブロッキング防止 | |
ストーム制御 | 〇 | |
管理/設定 | 管理プロトコル | SNMP(v1/v2c/v3/Private MIB) |
セキュリティ、 認証機能 | ポート認証(IEEE 802.1X認証)、ダイナミックVLAN | |
プログラム管理 | TFTPによる更新、 Web GUIによる更新 | |
ロギング機能 | メモリーに蓄積、 SYSLOGでの出力、 定期的なログのバックアップ機能、 L2MSマネージャー※5 へのイベント出力 | |
ログ記憶容量 | 最大1,500行 | |
サポート機能 | ポートミラーリング、 ポートシャットダウン、 リンクスピードダウンシフト、 パケットカウンタ、 省電力モード(IEEE 802.3az EEE)、 DHCPクライアント、 時刻管理(手動設定、 SNTP)、 スケジュール機能、 ケーブル診断機能、 端末監視機能、 LLDP自動設定機能、 パフォーマンス観測機能 | |
ハードウェア | 状態表示インジケーター(前面) | POWER、 LED MODE、 LAN(LED MODEボタンによりLINK/ACT、 STATUS設定を切替えて表示) |
動作環境条件 | 周囲温度 0〜50℃、 周囲湿度 15〜80%(結露しないこと) | |
電源 | AC100~240V(50/60Hz)※6、 電源内蔵(電源スイッチなし)、 電源インレット(3極コネクター、 C14タイプ) | |
最大消費電力(皮相電力)、 最大消費電流、発熱量 |
478 W (490 VA), 4.9 A, 1720 kJ/h | |
最大実効伝送速度(Gbit/s) | 110.0※7 | |
測定時ポート速度とポート数 | 2.5Gbit/s: 12※7、 10Gbit/s: 6 | |
筐体 | 金属筐体、 ファン:4基 | |
電波障害規格、環境負荷物質管理 | VCCIクラスA、 RoHS対応、 省エネ法準拠 | |
外形寸法(W×D×H) | 440×294×44mm | |
質量(付属品含まず) | 4.3 kg |
※1 2.5GBASE-T、1000BASE-T、100BASE-TX に対応しています。
※2 10GBASE-T、5GBASE-T、2.5GBASE-T、1000BASE-T、100BASE-TX に対応しています。
※3 フレームサイズ64byte時(ノンブロッキング)です。
※4 RFC2544に準じた測定値(ストア&フォワード方式、フレームサイズ64Byte)です。
※5 L2MS(Layer2 Management Service)は、ヤマハネットワーク機器をレイヤー2レベルで管理する機能です。L2MSエージェント対応機種は、技術情報(RTpro)サイトにて公開しております。
※6 付属の電源コードを使用する場合は、日本国内AC100Vのみ使用可能です。
※7 「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」に基づく表示事項です。2.5Gbit/sのポートを2.5Gbit/sで通信させて消費電力を測定し、基準値を計算する時には2.5Gbit/sのポートは1Gbit/sと読み替えて計算式を適用しました