ネットワーク機器
Wi-Fi 6環境の構築に有用な無線LANアクセスポイント
ヤマハ
WLX322
掲載日:2024/04/23
オフィスのフリーアドレス化や、文教分野や工場でのタブレット利用が進む昨今、安定した無線LAN環境はますます重要となっている。ヤマハの『WLX322』は、最新無線規格のWi-Fi 6に対応した無線LANアクセスポイント。2.4GHz帯で最大70台、5GHz帯で最大100台、合計で最大170台の無線端末を収容できる。航空・気象レーダーの影響を回避する「Fast DFS v2」など、安定性を高める機能も充実している。
広範囲に安定した通信を提供
『WLX322』は、ミドルレンジクラスの無線LANアクセスポイントだ。対応無線規格は、2.4GHz帯がIEEE 802.11b/g/n/axで最大伝送速度は574Mbps、5GHz帯はIEEE 802.11a/n/ac/axで、2,402Mbpsの高速通信が可能となっている。
収容できる端末数は、2.4GHz帯で最大70台、5GHz帯では最大100台で計170台。5GHz帯においては4本のアンテナを搭載し、複数の端末で同時に通信が可能なMU-MIMOに対応している。このため、対応無線端末であれば、同時に2台の通信処理が可能だ。
無線通信の安定性を高める機能も豊富だ。「Fast DFS v2」では、5GHz帯での運用中に航空・気象レーダー波を検出した場合でも、通信が切断されることなく、使用可能なチャンネルへ即座に通信を切り替えられる。
また、移動する端末が付近のアクセスポイントへローミングするように促す、「適応型ローミングアシスト機能」を搭載。移動してもなお遠距離のアクセスポイントと接続し続けることにより、速度低下を防いでくれる。各端末が適切なアクセスポイントへ接続するように整備されるため、無線LAN環境全体のパフォーマンスが向上するメリットもある。
シンプルな管理機能でコスト低減
クラウド型管理サービス「YNO(Yamaha Network Organizer)」をはじめ、シリーズで培われてきたシンプルな管理機能を継承。対応機器の設定や監視、ファームウェアの更新や接続端末の監視など、遠隔からの一括管理を実現している。
オンプレミス型の管理「クラスター管理機能」にも対応し、同じレイヤー2ネットワークに接続されるアクセスポイントを、本体内蔵の仮想コントローラーで一元管理が可能。新たな機器を追加・交換する際も、接続するだけで他の機器と共通の設定が自動的に同期して適用される。
安定性に優れ、管理者の負担も軽減できる製品として、ぜひおすすめいただきたい。
主な仕様
製品名 | WLX322 | |
---|---|---|
インターフェイス | LANポート数 | 1ポート(100BASE-TX/1000BASE-T/2.5GBASE-T、ストレート/クロス自動判別) |
コンソールポート(設定用) | 1ポート(RJ-45)※1 | |
USBポート | ― | |
メモリー | Flash ROM | 4GB eMMC+16MB(ファームウェア:1組、 コンフィグ:1組) |
RAM | 1GB | |
無線 | アンテナ | 2.4GHz/5GHz共用アンテナ2本、5GHzアンテナ2本、合計4本を本体に内蔵 |
MIMO方式 | 5GHz:MIMO(4x4, 4ストリーム) MU-MIMO(最大3ユーザー), 2.4GHz:MIMO(2x2, 2ストリーム) | |
2.4GHz帯 無線LAN規格 | IEEE 802.11b/g/n/ax(最大伝送速度574Mbps) | |
5GHz帯 無線LAN規格 | IEEE 802.11a/n/ac/ax(最大伝送速度2,402Mbps) | |
6GHz帯 無線LAN規格 | ― | |
同時利用可能周波数帯 | 2.4GHz/5GHz | |
5GHz 対応周波数帯 | W52/W53/W56(144ch対応) | |
アクセス方式 | インフラストラクチャーモード、WDSリピーターモード | |
接続端末数 | 5GHz帯:最大100台、 2.4GHz帯:最大70台、合計170台 | |
セキュリティ | 認証方式 | オープン、 Enhanced Open、 WPA/WPA2/WPA3 パーソナル、 WPA/WPA2/WPA3 エンタープライズ |
暗号化方式 | CCMP(AES)、TKIP 、192-bitセキュリティモード※2 | |
マルチ SSID | 5GHz 帯:最大8個、 2.4GHz 帯:最大8個、合計16個 | |
セキュリティ機能 | AP間プライバシーセパレーター、Any 接続拒否、MACアドレスフィルタリング(1VAPあたり最大256件)、 パスワード設定、 接続台数制限、送信出力調整機能、 ステルス SSID、 MAC認証機能 | |
LAN | タグ VLAN(IEEE 802.1Q) | 〇 |
LAN機能 | ― | |
管理/設定 | 管理プロトコル | SNMP(v1/v2c/v3) |
ファームウェアの更新 | TFTPからのリビジョンアップ、 Web GUI からのHTTPまたはローカルファイル指定によるリビジョンアップ/リビジョンダウン、 YNOからのリビジョンアップ | |
内蔵RADIUS サーバー | 最大1,000件、EAP-PEAP(MSCHAPv2)、EAP-TLS、 MACアドレス/接続SSID制限対応 | |
外部RADIUSサーバー対応 (IEEE 802.1X EAP認証) |
EAP-TLS、 EAP-TTLS/MSCHAPv2、 PEAPv0/EAP-MSCHAPv2、PEAPv1/EAP-GTC、 EAP-SIM、 EAP-AKA、 EAP-AKA Prime、 EAP-FAST | |
クライアント証明書発行 | ○(※オンプレミス動作時のみ) | |
ロギング機能 | メモリーに蓄積(50,000件)、SYSLOG での出力 | |
GUIの推奨ブラウザー | ・Windows: Microsoft Edge、 Google Chrome、 Mozilla Firefox 、macOS: Safari 、iPadOS: Safari※3 | |
機能 | QoS (WMM[Wi-Fi Multimedia])、DHCP クライアント、 DHCP サーバー、 メール通知機能、 NTP クライアント | |
L2MSエージェント ※4 | L2MSマネージャー※5 のWeb GUI/コマンドによる設定/状態表示/管理、 ネットワーク構成表示、 コンフィグの保存/復元、ゼロコンフィグ機能 | |
拡張機能 | Radio Optimization機能、 無線の見える化ツール、 クラウド型管理サービス(YNO)対応(最大1年の無償ライセンス付き)、 クラスター管理機能(管理可能台数は最大128台、 スタンドアローンモード対応)※6、 範囲指定型自動チャンネル選択機能、 自動チャンネル変更機能、 電波出力自動調整機能、 LAN-無線 連動機能、 無線通信平滑機能(エアタイム イコライザー)、 バンドステアリング機能、 災害時モード切替機能、 キャプティブポータル機能、 かんたん接続QRコード生成機能、 VAPグルーピング機能、 Fast DFSv2機能、 適応型ローミングアシスト機能 | |
ハードウェア | 状態表示インジケーター | 天面:4(POWER、 LAN、 YNO、 WLAN)※消灯機能付き |
動作環境条件 | 周囲温度0〜50℃、周囲湿度15〜80%(結露しないこと) | |
最大消費電力 | 16W | |
筐体 | 上面:プラスチック、底面:アルミダイキャスト、ファンレス | |
電波障害規格、環境負荷物質管理 | VCCIクラスA、RoHS対応 | |
外形寸法(W×D×H) | 210×210×53mm(突起部含まず)※壁掛け、 天井設置、卓上スタンド設置、 VESA規格スタンド取付けが可能 | |
質量(付属品含まず) | 本体1.2kg(付属品含まず) |
※1 別売りの RJ-45 コンソールケーブル「YRC-RJ45C」をご使用ください。
※2 WPA3エンタープライズ使用時のオプションとなります。
※3 ブラウザーのバージョンは、最新バージョンにしてご利用いただくことを推奨します。また、最新のWebブラウザー対応状況は、技術情報(RTpro)サイトhttps://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/gui/browser.html にて公開しております。
※4 L2MS(Layer2 Management Service)は、ヤマハネットワーク機器をレイヤー2レベルで管理する機能です。
※5 L2MSマネージャーに対応しているルーター/ファイアウォール/スイッチが別途必要です。L2MSマネージャー対応機種は、技術情報(RTpro)サイトhttps://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/swctl/l2ms_gui_comparison.html#AGENT_LIST にて公開しております。
※6 クラスター管理機能は、同じL2ネットワークに接続されている複数台の無線LANアクセスポイントを一元管理するためのシステムです。詳細は、技術情報(RTpro)サイトhttps://www.rtpro.yamaha.co.jp/AP/docs/wlx323/cluster.html にて公開しております。