PC周辺機器
1日に最大で1万1,000枚の読み取りが可能なスキャナー
エプソン
DS-900WN
掲載日：2024/09/24
DXの効果の一つは、ペーパーレス化による効率化だろう。しかし、システム導入後に作成されるドキュメントは電子化されていても、導入以前のドキュメントが紙のままでは、ペーパーレス化の効果は半減してしまう。DX推進には既存の紙資料の電子化が不可欠だが、全ての紙資料を電子化するには時間とコストがかかる。優先順位を決め、効率的に既存の紙資料を電子化する仕組みを構築することが重要だ。
1分間に70枚／140面
エプソンの『DS-900WN』は高速・高耐久なネットワークスキャナーだ。
まず注目したいのは、高速な読み取り速度。1分間に70枚の読み取りが可能なうえ、両面同時読み取りに対応しているため、140面を読み取ることができる。
さらに最大で100枚までの給紙が可能なADF（オートドキュメントフィーダー）が搭載されているので、原稿の継ぎ足しなどをできるだけ少なくし、効率的な読み取り作業を実現できる。100枚をセットする場合の原稿の用紙の厚さは80g/m2が想定されており、これは一般的なコピー用紙の厚さと同じだ。
また、1分間に70枚をスキャンする場合の解像度は、A4サイズでカラー200dpi、モノクロ300dpiが想定されている。一般的なドキュメントの読み取りには十分な解像度と言えるだろう。
高速読み取りとADFの使用により、同製品では1日に最大で1万1,000枚の読み取りが可能になる。
契約書や請求書などの経理関係のドキュメントや各種申請書など、同一の仕様で大量のドキュメントがある場合には、同製品の性能を最大限に活用することができるだろう。
「後処理」を強力にサポート
紙資料の電子化で手間がかかるのは読み取り作業だけではない。読み取ったデータを、いかに効率的に処理するのかという点も、電子化を進めるうえでは大きなポイントになる。その点についても、『DS-900WN』に抜かりはない。
まず、同製品にはPCレス機能が搭載されている。これは原稿をスキャンし、ネットワークを介して所定のストレージにスキャンデータを送信・保存する機能だ。PCを操作する必要がないので、PC操作が苦手な人でもスキャン業務を遂行することができる。
また、スキャンデータの保存先についても、ネットワークフォルダーのほか、メールに添付して送信したり、USBドライブにダイレクト保存したりすることができる。組織や業務に合わせた最適な読み取り業務を実現可能だ。
紙資料を電子化する際も、セキュリティに注意することが重要だ。同製品はID／パスワードによるユーザー認証に対応していることに加え、オプションの認証機能が用意されている。
同製品の導入による効率的でセキュアな紙書類の電子化をぜひ提案していただきたい。
主な仕様
| 機種名 | DS-900WN | |
|---|---|---|
| 型式 | シートフィード型両面同時読み取りカラーイメージスキャナー | |
| 搭載センサー | カラーCIS×2 | |
| 光源 | RGB3色LED | |
| 光学解像度※1（主走査×副走査） | 600dpi×600dpi | |
| 読み取り解像度※2 | 50～1,200dpi（1dpi刻み） | |
| 最大原稿サイズ | A4、USレター、リーガル、長尺紙（215.9×6,096mm）※3、 A3/B4（二つ折り、キャリアシート使用時） |
|
| 出力フォーマット※4 | JPEG、TIFF※5、Multi-TIFF※5※6、BMP（Windows のみ）、PDF、PNG | |
| インターフェイス※7 | 標準 | USB3.0（Super-Speed）、Ethernet 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T、IEEE802.11a/b/g/n/ac/k/v/r |
| オプション | ― | |
| ADF※8 | 〇 | |
| 電源/（電源周波数）※9 | AC100-240V±15%（ACアダプター）/（50/60Hz） | |
| 消費電力 | USB接続時 | 動作時：約19W レディー時：約5.6W スリープモード時：約1.2W 電源オフ時：約0.1W |
| Wi-Fi 接続時 | 動作時：約19W レディー時：約5.8W スリープモード時：約1.4W 電源オフ時：約0.1W |
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| Ethernet接続時 | 動作時：約20W レディー時：約6.1W スリープモード時：約1.2W 電源オフ時：約0.1W |
|
| 外形寸法(W×D×H) | 収納時 | 296×212×217mm（給紙トレイ装着時） |
| 使用時（最大） | 296×612×319mm（使用時最大） | |
| 質量 | 約3.7kg | |
※1 ISO 14473規格をもとに、原稿を読み取る際の最大のサンプリングレート。
※2 読み取り解像度が高解像度になると、読み取り範囲は制限されます。
※3 600dpi以下で対応。長尺紙の長辺は、200dpi以下の時は6,096mm、201dpi～300dpiの時は5,461mm、301～600dpiの時は1,346mm。PCレスでのスキャン時の長尺紙の長辺は、300dpi以下の時は914.4mm、301～600dpiの時は393.8mm。
※4 「Epson Scan 2」使用時の出力フォーマット。使用するアプリケーションによっては対応していないフォーマットがあります。
※5 CCITTグループ4（G4）に対応（モノクロのみ）。
※6 複数ページのデータを開けないアプリケーションがあります。事前にご確認ください。
※7 複数のインターフェイスからの同時使用（同時アクセス）は不可。
※8 オートドキュメントフィーダー。
※9 付属の電源コードは100V用。
※ ネットワークスキャンの場合、スキャナーとクライアントPCは同一セグメント内でご使用ください。
※ 詳細はメーカーサイトにてご確認ください。