『HPE Morpheus VM Essentials Software（HVM）』は、ヒューレット・パッカードがリリースした新たなハイパーバイザーだ。複数の仮想環境の制御や管理を、低コストで実現できる。

製品はHypervisorとManagerから構成されており、前者はUbuntu標準の「KVM」をベースに開発されているため、導入時にはUbuntuの導入が事前に必要となっている。

後者は同社が買収したMorpheus Dataのマルチクラウド管理ソフトウェアをベースとしたもの。洗練されたGUIや機能により、仮想マシンのプロビジョニングを簡単な操作で行える。

機能面では、仮想マシンをダウンタイムなしで同じクラスター内の別のホストへ移行するライブマイグレーションや、障害の発生時に仮想マシンを別のホストで自動的に再起動するHA、仮想マシン単位のスナップショットなど、仮想環境の運用で求められるものを必要十分に搭載している。

バックアップの取得および復元についても、スケジューリングや外部ストレージへの保管に対応するなど、柔軟な運用が可能だ。

VMwareなど、既存環境も生かせるよう設計されている。HPE Morpheus VM Essentials Software（HVM）だけでなくVMware環境の管理を統合でき、両者の仮想マシンのプロビジョニングや管理をHPE Morpheus VM Essentials Software（HVM）側から行うことが可能だ。

加えて、VMwareの仮想マシンをHPE Morpheus VM Essentials Software（HVM）用の仮想マシンに変換する基本機能を実装。今後も、多くの仮想マシンを短時間かつ効率的に変換・移行できるソリューションの提供も予定されている。

ネットワークや機材の規模に合わせて柔軟に選べる、ライセンス体系も特長の一つだ。ライセンスはプロセッサー単位で提供されるため、高い費用対効果を得られる。同社のソフトウェアサポートも含まれており、24時間リモート対応を受けることが可能である。