『EJS-08』は、MoxaのEtherCATジャンクションだ。産業用ネットワーク「EtherCAT」プロトコルに特化した専用デバイスで、ネットワークの信号をハブのように分岐させ、トポロジーを拡張する役割を果たす。

スレーブ接続用のポートには、100BaseTのRJ45コネクターを8基搭載。いずれもオートMDI/MDI-X接続に対応しており、通信相手を自動で判別して適切な方法で接続してくれる。

対応トポロジーは4種類。各デバイスを放射状に接続するStar型、直列にデイジーチェーン形式で接続するLine型、複数に分岐するTree型、環状に接続されマスターとループをなすRing型の全てを利用できる。

シンプルな生産ラインではLine型、大規模の工場ではTree型など、現場の規模や形態に応じてネットワークを柔軟に構築可能である。どのトポロジーでも低遅延を維持できるEtherCATの強みを生かし、効率的な接続を実現する。

環境干渉を遮断する高い電磁両立性を備えた、頑丈な金属ハウジングも特長の一つだ。産業用EMCアプリケーションのためのEN 61000-6-2およびEN 61000-6-4規格に準拠しており、工業環境でも安定した動作が見込めるだろう。

筐体もコンパクトで、設置の自由度にも貢献している。DINレール接地をサポートしているため、スペースと配線の最適化が可能だ。

ネットワークの信頼性と可用性を向上させる冗長機能にも対応。デュアル電源入力設計により、主電源に障害が発生した場合でも冗長電源に接続してノンストップで利用することが可能だ。

冗長トポロジーを採用することで、一つのデータパスに障害が発生した場合でも代替のデータパスを提供するなど、さらに安定した運用ができるだろう。