【連載】

今までの資料作成が変わる!PowerPointテクニック(6)

画像の活用でスライドをさらに分かりやすく

掲載日:2022/10/11

画像の活用でスライドをさらに分かりやすく

プレゼンテーション資料に写真やイラストなどの画像が挿入されていると、内容をイメージしやすいだけでなく、聞き手に強い印象を残せる。しかし正しく使用しなければ、プレゼンテーション全体が冗長になったり、かえって分かりにくくなってしまったりすることもある。画像があることで聞き手にどのような効果を与えるのかを理解し、適切に活用する方法を解説する。

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写真やイラストをプレゼンテーションに使用する前に

 

スライドに画像を配置する際は、「挿入」タブの「画像」から「このデバイス」をクリックし、スライドに写真を挿入する。このとき、スライドに合わせて画像サイズを変更することになるが、四隅の白いハンドルをドラッグして変更すると、縦横比を維持したままサイズを変更できる。または画像を選択し、「図の形式」タブの「サイズ」欄の右下にある矢印をクリックして「図の書式設定」の中の「縦横比を固定する」のチェックをオンにし、「高さ」や「幅」の数値を変更してもよい。

画像に不要な部分がある場合は、トリミング機能を使って削除する。画像をクリックし、「図の形式」タブの「トリミング」をクリックすると、写真の周囲に黒いトリミングのハンドルが表示されるので、ハンドルをドラッグし、見せたい部分だけが表示されるように調整しよう。

スライドの余白を埋めるために画像を使用する場合は、画像をスライドの右下に配置すると良い。人間の視点はZ字型に動くと言われており、視線の動きの途中に写真やイラストがあると、情報伝達が中断されてしまうためだ。

また、PowerPointの画像編集機能を活用すれば、写真がくっきりと見えるように加工することもできる。配置した写真をクリックし、「図の形式」タブの「修整」をクリック。表示された加工メニューの中から最適なものを選択すれば完了だ。

 

注目させる動画の挿入方法

 

アプリの操作手順や商品のプロモーションなど、静止画だけで伝えきれない内容は動画で伝えると効果的だ。動画は事前に用意して、PCに保存しておく。「挿入」タブ「メディア」の「ビデオ」から「このデバイス」を選択。動画を指定したら「挿入」をクリックすると動画が挿入されるので、スライド上でのサイズや位置を調整する。動画をクリックし、「再生」タブの「全画面再生」のチェックボックスをオンにすることで、スライドショー実行時に動画が画面全体に大きく表示される。

挿入する動画の長さに制限はないが、長過ぎる動画は聞き手を飽きさせてしまうため、20秒程度におさめておくとよい。動画が長い場合は、「ビデオのトリミング」機能を使うことで前後のカット編集ができる。カット編集をするには、スライドに挿入した動画をクリックし、「再生」タブの「ビデオのトリミング」を選択する。緑と赤のハンドルをドラッグして動画の長さを決めたら、「OK」をクリックして完了だ。

 

PowerPointでプレゼンテーションを録画する

 

オンラインでの会議や商談では、プレゼンテーションに使ったスライドをWeb上にアップロードし、共有するケースが多い。そこで「スライドショーの記録」機能を使うことで、プレゼンテーション全体を音声も含めて録画できる。

事前に、PCにマイクを接続し、録画したいスライドを開いて「スライドショー」タブの「録画」から「先頭から」を選択。そうすると、画面がスライドショーの記録画面に変わる。ここで録画されるのは、中央のスライドと音声のみだ。カメラを接続している場合は右下にワイプ画面が表示されるが、カメラオフにもできる。中央上部分の赤丸「記録を開始」をクリックすると、カウントダウンの後に録画が開始される。

録画する場合も、画面下部の左端にある左右の矢印「前のスライドに戻る」または「次のスライドを表示」をクリックしながら、通常のスライドショーと同じように進行する。ペンのツールを使用すると、スライドに図形や文字を手書きすることも可能だ。録画を終了する際には、スライドショーの最後の画面で、右上の「エクスポート」をクリックすればよい。この状態で保存すれば、音声入りのファイルとして保存できる。

画像、動画の挿入・編集機能や録画機能をうまく活用して、より印象に残るプレゼンテーションを実現しよう。