営業支援

今こそ求められる営業支援システム(SFA)とは

掲載日:2020/12/23

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コロナ禍をきっかけに、営業はニューノーマル時代に合った形に変革をせざるを得ない状況になっている。そんな中、注目したいツールの一つが営業支援システム(SFA)だ。SFAといえば、属人化しがちな営業活動を営業チーム全体で共有し、業務を効率的に遂行できるといった効果が見込まれるが、一方で何から導入すればいいのか分からないという企業も少なくない。お客様にSFAをすすめるにあたって、SFAの機能やメリットを改めて確認しておきたい。

SFAのもつ機能やメリットとは

SFAとはSales Force Automationの略で、営業活動を管理し可視化するツールである。

営業スタッフが、日々の業務をスマートフォンやPCから入力していくことで、その情報はリアルタイムにチーム全体に共有される。顧客とのアポイント、ミーティングのメモ、予算・実績等々を都度入力していくと、営業の進捗状況や成果がグラフなどで簡単に「見える化」されるのだ。

ほかの営業スタッフはこれらの情報を参考に動けるため無駄がなく、管理者はその進捗状況から営業スタッフにリアルタイムでアドバイスすることもできる。

これにより従来、別途行っていた報連相のためのメールやレポートを作成する必要がなくなり、業務がコンパクトになるのが分かるだろう。

SFAの機能はメーカーによって異なるが、基本的なものとしては以下のものが挙げられる。いずれの機能もお互いに紐づけることで入力の手間が減り、さまざまな角度から営業の進捗状況が把握・管理できるようになる。

顧客管理 名刺交換した顧客や、セミナーに参加した顧客などを管理する。SFAで管理すれば、案件管理や活動記録とも簡単に紐づけることができて、次の営業につなげやすい
案件管理 プロジェクトの進捗状況を管理する。過去の営業履歴も蓄積されていき、営業の対策が立てやすい。管理者もSFAを見ることで指示が出しやすくなる
活動記録 日々の営業活動や次回タスクを記録。先のタスクについては、リマインド機能がついているSFAも多い
予実管理 予算と実績を管理する。KPI(Key Performance Indicator)と呼ばれる重要業績評価指標に対しての進捗度が一目で分かる
集計/分析 SFAに入力されたデータをもとに、条件に合ったリストやグラフを自動で作成する

SFAとよく比較されるものに、CRM(Customer Relationship Management)がある。これは顧客情報の管理・分析システムだが、SFAにも顧客管理機能をもつものが多く、CRMとSFAの区別はあいまいだ。

SFAとCRMでは顧客情報の粒度に差こそあれ、BtoB領域ではSFAでCRM機能をカバーできることもあり、両者とも導入が必要かどうかは導入企業の営業内容によるだろう。

また、基幹系システムのERP(Enterprise Resource Planning)にも、SFAやCRMの機能をもつものがある。

注目されるCRMは

・kintone

サイボウズ株式会社が提供するkintone(キントーン)はノンプログラミングで業務に合せたシステムを簡単に作成できるクラウドサービスだ。

顧客管理・案件管理・タスク管理・日報などあらかじめ用意されているサンプルアプリの中から業務に必要なものを選んで自社のシステムを構築することができるため、システム部門がない中小企業でも、導入しやすいのが大きなメリットだ。

営業支援にとどまらず、勤怠管理・備品管理・社内申請ほか幅広いジャンルのアプリが用意されているため、総務担当の負担を減らすための活用なども考えられる。

また、SNS機能もあり、業務のためのコミュニケーションツールとしての活用も期待できる。日中英の3カ国語に対応しているため、海外に拠点がある会社でも国内同様に使用できるのは嬉しい。

さらに、kintoneは拡張性も高く、要望に応じてカスタマイズが可能で導入する企業によって様々な使い方ができる。

1ユーザーごと、1カ月単位での契約ができることもすすめやすいポイントだ。まずは部署単位で導入して試してもらい、拡張していくことを提案してはどうだろうか。

 

商品紹介記事はこちら

スタンダードコース ライトコース
価格(5ユーザーから契約可能) 月額1,500円
/1ユーザー
月額780円
/1ユーザー

・Microsoft Dynamics 365 Sales

日本マイクロソフトのDynamics 365はSFA機能をもつCRM/ERP。

CRMやMA(マーケティングオートメーション)と呼ばれる、リード(見込み客)に対してメールなど使ってコミュニケーションをとり、商談相手まで引き上げるための仕組みやファイナンス&オペレーションなど、ビジネスに必要な機能を包括的に備えるクラウド型ビジネスアプリケーションだ。

その中でSFAの機能を担うのはクラウドサービスの「Dynamics 365 Sales」となる。

Dynamics 365 SalesはAIを活用し、リードの要望や優先順位を検出、スピーディーに効率よく契約成立まで推し進めることができるのが大きな特徴だ。

一見敷居が高いイメージもあるが、実際には直感的な操作性で意外となじみやすい。

また、Dynamics 365はMicrosoft Azure、Microsoft 365との親和性が高く、ExcelデータやOutlookメールをDynamics 365に取り込むことが可能だ。すでにMicrosoft 365を使用していれば、Dynamics 365 Salesを導入したときに過去のデータも活かすことができる。

Dynamics 365にはCMR、MA、財務管理、プロジェクト管理など幅広い分野のアプリがあるため、お客様の現在の環境やビジネスの課題に合わせて拡張していきたい。

ユーザーの最初のDynamics 365アプリ ユーザーの2つめ以後の Dynamics 365アプリ
価格 月額7,070円~
/1ユーザー
月額2,170円~
/1ユーザー

SFA選択のポイントとなるのは

SFAを導入しても使いこなせていない企業もあるという。その主な原因は、既存システムとの連携がうまくいかないことや、従業員が使いこなせず定着しないことだ。

すでにCRMやERPを導入済みで、プラスしてSFAを導入するのであれば連携がとれることは最重要ポイントとなってくる。

SFAをきっかけに拡張していく方向であれば、最終的な使用方法を見据えて選んだほうがいいだろう。拡張性が高いことのほかに、カスタマイズが簡単であるかどうかも選択の基準となる。

使い勝手のよさも大切だ。機能面で優れていてもUIが分かりにくいと使用するうえでストレスになり、業務支援どころか足かせになってしまうことすらあり得る。

ほかにはクラウド版があるか、使用できるデバイスの種類、セキュリティ、そしてコストも重要なチェック項目だ。

SFAの導入を検討している企業は、導入済みシステムとの連携の可否や、どんなことを実現したいのかに重点を置いて選ぶとより自社にあったSFAを選択することができるだろう。