テレワーク

快適テレワークに必要な2つのポイント

掲載日:2020/12/23

テレワークに潜むセキュリティの落とし穴

今年の4月、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外出自粛が政府より要請された。多くの企業は、事業を継続するために従業員に対してテレワーク(在宅勤務)を指示、自粛要請解除後も、在宅勤務の体制を続ける企業も多い。これからウイルスの活動が活発となる冬を迎え、コロナ終息への道のりはまだまだ長そうだ。働き方改革という観点においても、テレワーク需要は今後もますます高まるだろう。そこで本記事では、快適なテレワークを行うために必要なポイントを考えてみたい。

まずはPCの選択でテレワークを快適に

テレワークを行う際に快適かどうかを決めるポイントは、「オフィスで行っていた作業をオフィス外でも同じようにできるのか」という点にある。

オフィス同様の作業環境を得るためには、業務に欠かせないPCをオフィスから持ち出せるかどうかがカギとなる。オフィスで使っているPCを持ち出せるのであれば、多少の設定変更を行うことでノート型、デスクトップ型のどちらでも作業はスムーズに進められるだろう。

逆に、セキュリティポリシー等の制限でPCを持ち出せない場合は、自宅のPCを使うか、新たに調達する必要がある。オフィスで使用しているPCと同型、あるいは近いスペックを目安にすることで、オフィスでのPC操作との差も感じづらくなるだろう。

例えば、オフィスでWindows 10搭載PCを使っていて、新たに調達しなければならない場合を考えてみたい。日本マイクロソフトのオフィシャルサイトでは、Windows 10 インストールのシステム要件は以下の通りとなっている。

Windows 10 インストールのシステム要件

プロセッサ 1 ギガヘルツ (Ghz)以上のプロセッサまたは システム・オン・チップ(SoC)
RAM 32 ビット版では 1 GB、64 ビット版では 2 GB
ハード ドライブの空き領域 32 ビット版 OS では 16 GB、64 ビット版 OS では 32 GB
グラフィックス カード DirectX 9 以上 (WDDM 1.0 ドライバー)
ディスプレイ 800x600
インターネット接続 アップデートの実行、一部の機能の利用およびダウンロードには、インターネット接続が必要です。Windows 10 Pro(S モード)、Windows 10 Pro Education(S モード)、Windows 10 Education (S モード)、および Windows 10 Enterprise(S モード)では、デバイスの初期セットアップ(Out of Box Experience または OOBE)中にインターネット接続、Microsoft アカウント(MSA)または Azure アクティビティディレクトリ(AAD)アカウントが必要となります。Windows 10(S モード) からデバイスを切り替えるにも、インターネット接続が必要です。

かなり制限の少ないシステム要件に見えるが、快適に使いたいのであればあまり参考にしないほうがよい。なぜなら、この要件は「インストール」できるシステム要件であり、快適に使える目安ではないからだ。

さまざまな業務を同時に行うことを想定するのであれば、以下のスペックのようなPCを提案することをおすすめする。

おすすめのWindows 10 搭載PCのスペック

プロセッサ(CPU) :  第8世代のCore i5以上
RAM(メモリー) :  64 ビット版の前提で8 GB以上
ハード ライブの空き領域 : SSDの前提で256GB以上
ディスプレイ :  1,920×1,080以上
接続ポート :  USB-C(PD対応)、RJ-45
ネットワーク接続 : Wi-Fi 6、LTE通信対応(ノートPCの場合)

このCPUを選んだ理由としては、第8世代のCore i5から「6コア / 6スレッド」となっており、劇的に処理速度が向上しているからだ。

業務で複数のソフトを同時起動するならば、メモリーは8GB以上あるとシステムのフリーズが少なくて済む。ハードドライブはソフトの起動速度に影響するためSSDは必須、容量は256GB以上あったほうが余裕をもって使える。

ディスプレイは外部モニターを使うことを考えて、フルハイビジョン(フルHD)以上の性能があると増設したモニター画面を広く使えて作業効率が高まる。

また、充電の利便性を考慮するとUSB-C(PD対応)搭載が望ましい。そしてRJ-45の搭載があれば、万が一無線LANにネットワーク障害が起こったとしても、有線LANに接続することで障害への対応がスムーズになる。

回線速度が速いことも快適さを左右する。Wi-Fiの最新規格である「Wi-Fi 6」に対応しておけば安心だ。ノートPCはLTE通信対応のものであれば、Wi-Fiがない場所でも通信できるため、さらに多様な働き方が可能となる。

現在は持ち運びに優れる軽量なノートPCが人気を集めているが、同じスペックで比較した場合デスクトップPCのほうが別売りのモニターを含めてもコストパフォーマンスがよい。

ノート型、デスクトップ型のどちらにしても上記のスペックを満たすPCであれば、3D CADの設計業務や映像編集などの特殊な業務以外は、快適に使えると考えられる。

ノートPCには外部モニターの増設で作業を快適にしよう!

自宅に書斎がない場合、リビングの一部、ダイニングの一部、寝室の一部など、生活スペースの一部を使用することになる。

デスクトップPCを置けない場所でノートPCを使用するのであれば、外部モニターの増設を提案したい。

画面に表示できる情報量は、作業効率のアップに直結する。例えば、複数のソフトを参照しながら作業するときに、ノートPCの画面だけだと背面に隠れた画面を探し出すのに一苦労ということがある。そんなとき、外部モニターであればノートPCの画面と合わせて、2画面を同時に表示できる。

モニターの画面サイズについては、大きいほどよいし、1画面より2画面のほうがより快適に作業が進められる。設置場所に制約があるときは、小型の画面サイズとして21~24型からの選択になる。このサイズのモニターすらも置けない場合は、モバイルディスプレイという選択肢もある。使わないときはタブレットのように片づけられるので、業務の時間だけ使えるモバイルディスプレイも選択肢に入れておきたい。

その他にも、自宅にHDMIやDisplayPortといった入力端子を備えるテレビがある場合は、解像度は粗いが外部モニターとして使うことも可能だ。

快適なテレワークを行う際に必要なPC選びのポイントと外部モニターの増設について、着目すべきポイントを紹介してきた。新型コロナウイルスの感染拡大は、いまだ予断を許さない状況にある。現在テレワーク中のエンドユーザー様はもちろん、今後テレワークが必要になるかもしないエンドユーザー様に対して、生産性を高める快適なテレワークの環境を提案していきたい。

アイ・オー・データ機器のLCD-CF131XDB-Mなら、狭いスペースにも設置できるためノートPCを使ったテレワークに最適だ。