営業支援

Adobe Creative Cloudの種類を理解して適切な提案をしよう

掲載日:2021/01/26

ペーパーレス化の成功メソッドとおすすめ商品

AdobeのCreative Cloudといえば、デザイナーやカメラマン、映像クリエイターなど、クリエイティブ職が使用するイメージがあるが、実は一般企業にも有用なアプリが多い。フライヤー、POP、バナー広告などを内製して、スピーディーに販促資料を作成するなど営業支援にも活用できる。Creative Cloudのアプリの種類やプランを確認して、積極的にお客様に提案していきたい。

文書管理におすすめのアプリ

職種を問わず、オフィスワーカーにおすすめできるのがAcrobat DCだ。テレワークで書類回付をオンラインで行わざるを得ない場合に便利なスタンプ機能を備え、PDFのパスワード保護、個人情報の墨消し機能でセキュリティも高められる。

Acrobat DC

無償のAcrobat Readerでも、PDFファイルの閲覧やWord・Excel・PowerPointからのPDF変換、注釈の付加は可能だが、Acrobat DCならできる範囲が広がる。

●PDFファイルをパスワードにより保護
●個人情報や機密情報を墨消しツールで恒久的に削除
●複数のPDFファイルの結合、ページ挿入/削除
●PDFの編集
●オーディオ、ビデオをPDFに追加
●iPadでのテキスト追加や編集
●iOS、Androidタブレットでのページ並び替え、削除、回転
●ノート注釈、ハイライト注釈、「承認済」などのスタンプをPDFに追加
●PDFからWordや画像への書き出し

さらに、モバイル端末に「Adobe Scan」をインストールすれば、カメラで撮影した画像をPDFに変換することも可能だ。Acrobatで生成したPDFは、OCRで文字情報を読み込むため、紙でしか保存していなかった書類のデジタルデータへの変換や、名刺の情報整理にも有用だ。

 

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PRツール内製におすすめのアプリ

コスト削減のため、PRツールの内製化を図る企業もあるだろう。IllustratorとPhotoshop、InDesignがあれば、本格的なデザインのリーフレットやフライヤーの制作も可能だ。

Illustrator

イラストを描くツールというイメージもあるが、フライヤーやポスターなどの1ページもののデザインや、ロゴタイプ作成なども行える。拡大・縮小しても画像が劣化しないベクターデータなので、フライヤーサイズで作ったものをそのままポスターとして大きな判で印刷することも可能だ。

自分でイラストを描くことができなくても、写真やオブジェクトを挿入・加工するだけで凝ったデザインのものが作れる。

Photoshop

写真のレタッチ、イラスト作成、バナー制作などに使う。画像を切り抜いたり、空の色を変えたりといった作業も簡単に行える。画像上の情報を隠したいときのモザイク加工やぼかし加工もあっという間だ。iPad版もあり、スケッチブックに描く感覚で気楽に使えると人気を集めている。

Lightroom

撮影した画像をPCに取り込み、クラウド上で整理する。RAWデータの現像・補正や、JPEGなどに出力、印刷することも可能。

InDesign

雑誌や書籍を作るアプリ。ページの多い資料を作るのにも利用できる。見出し、本文の強調などはそれぞれに「段落スタイル・文字スタイル」を設定しておけば、あとは文字入力後に、使いたいスタイルを選択するだけで同じフォント種類・サイズに揃えられる。IllustratorやPhotoshopにはない、InDesign独自の機能として、設定したスタイルに対するキーボードのショートカットを割り当てることもできる。

Adobe Fonts

Creative Cloudのサブスクリプションを購入していると、数千を超えるフォントが使用可能。日本語組版に使いやすいフォントや、装飾的なフォントなどから自由に選べる。

動画制作やWeb内製におすすめのアプリ

Premiere Pro

コロナ禍で伸びた商材の一つが、Premiere Proだった。これまでハードルが高いとされていた動画制作だが、対面での打ち合わせや営業活動が難しい状況の中で動画を使った販促を行う企業も増えてきている。例えば、オンラインセミナー用に動画を用意したり、取り扱い製品の手触りや大きさなどを動画で表現したりなど、様々な場面で活用できるプロ向けの動画ツールのニーズが高まっている。Premiere Proは、色の調整や映像の加工、字幕の追加、さらに音声の調整などが行える。

Premiere Rush

ビデオを作成し、オンラインで共有するためのアプリ。iPhone版、iPad版、Android版、デスクトップ版があり、スマホやタブレットで撮影した動画をそのまま手軽に編集できる。

Dreamweaver

Web制作のためのアプリ。デザインビュー、コードビューの2通りの画面で制作ができ、デザインビューとコードビューを並べての作業も可能。

HTML、CSS、XHTMLのほか、PHP、JavaScript、ASP、C#、Javaなど多くの言語をサポートしている。スターターテンプレート付きで、初心者でもWeb制作に取り組める。

Audition

音声を編集するアプリ。マルチトラック波形、スペクトラム周波数を表示し、音を可視化した状態で編集できる。ノイズリダクション処理も簡単。

その他のアプリ

Dimention

製品のモックアップなど3Dで表現したいものを作成するアプリ。360°ビューでWeb公開できるため、実際の製品がまだできていない段階でもイメージをつかんでもらいやすい。

Fresco

フリーハンドでのドローイング、スケッチができる。スタイラスとタッチパネルのデバイスを用いて、油絵、水彩画、線画などさまざまなテイストが表現できる。

Aero

コーディングや3Dデザインの経験がなくても、AR(拡張現実)が実現できる。
Photoshop、Illustrator、Frescoなどで作成したコンテンツから書き出したり、サードパーティアプリから2D、3Dアセットを読み込んだりして使う。

ここで紹介した以外にも、写真、イラスト、動画、オーディオの加工、制作に役立つアプリが全部で20以上揃い、新しいベータ版アプリも公開されている。

チュートリアル機能付きで、導入後すぐに使える
Creative Cloudの各アプリには、チュートリアル機能がある。ビデオで使い方や入門コースを学べるうえに、ユーザー向けのオンライン講習も開かれている。

また、最初に使うときには説明ガイドが表示されるため、基本的な操作はCreative Cloud上で習得することができるだろう。

Creative Cloudからリンクが張ってある「サポートコミュニティ」では、各アプリやプランについての質疑応答が活発に行われている。

Creative Cloudのプラン

使用するアプリの種類に応じて3つのプランが用意されている。
●フォトプラン
LightroomとPhotoshopが使える
●単体プラン
1つのアプリのみ使える
●コンプリートプラン
20種類以上のアプリがすべて使える

法人向けは、単体プランとコンプリートプランのみで、1~100人のグループ版と50人~のエンタープライズ版、教育機関向けには使用範囲を絞って価格を抑えたプランが用意されている。

各プランに応じて、20GB~1TBのクラウドも付与される。

必要なものがAcrobat Proだけというような場合は単体プランで十分だが、3つ以上のアプリを導入するならコンプリートプランのほうが安くなる。

Photoshop、Illustrator、InDesign、Premiere Proなどクリエイティブ用ツールは、それぞれ連動して使うことでよりクオリティの高いものが制作できる。顧客のやりたいことをヒアリングしたうえで、必要なアプリは何か、それは単体プランが良いのか、コンプリートプランが良いのかを見極めて提案するようにしよう。

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