ワークスタイル改革

社外での働き方を変える
モバイルディスプレイ

掲載日:2021/04/13

社外での働き方を変えるモバイルディスプレイ

新型コロナウイルス感染防止のため、リモートワークが広く浸透したが、自宅やコワーキングスペースでの勤務に不便さを感じている声も多い。自力で環境を整えても、働くための設備が揃ったオフィスでの勤務ほど効率が上がらないことはよくあることだ。十分な作業効率性を確保するためには、ネットワークや機器の性能を高める必要があるものの、作業量とコストの問題で踏ん切りがつかない方も多いだろう。そこで、作業効率を上げるために優先すべき改善策として、モバイルディスプレイの導入をおすすめする。

テレワーク・リモートワークで浮上した課題

リモートワークの際、会社支給のノートPCを持ち帰って利用している方は多いだろう。しかし、ノートPCのデスクトップは小さく、複数のアプリを同時に立ち上げて作業するには不便だ。オフィスでの仕事であれば外付けの据え置き型ディスプレイを設置することでこの問題を解決できるが、さまざまな場所で仕事ができるリモートワークの場合はそうもいかない。

そこで、リモートワーク時には、モバイルディスプレイもセットで利用することをおすすめする。モバイルディスプレイとは、その名の通り、持ち運びが可能な外付けディスプレイのことだ。見た目はタブレット端末に似ているものの、OSはインストールされていないため、純粋にディスプレイとして利用できる。PCやスマートフォンと接続することで、外出先でも画面の拡張・ミラーリングが可能だ。

モバイルディスプレイの選定ポイント

モバイルディスプレイを選ぶ際は、各々のワークスタイルに合わせ、最適なものを見極める必要がある。

自宅で利用する場合

モバイルディスプレイを自宅で利用する際は、画面が大きく解像度が高いものを選ぼう。基本的に、ディスプレイはサイズが大きいほど高性能である一方、持ち歩きには不向きである。そのため、自宅内で据え置きディスプレイ的な用途が多い場合は性能面を優先すべきだ。

当然のことながら画面の大きいディスプレイは、情報を表示できる面積が広い。複数の情報を参照しながら作業する場合は、必然的にディスプレイの大きさを担保する必要がある。また、解像度の高いディスプレイは、1度に表示できる情報量が多い。画面内に複数のソフトを立ち上げて参照する場合、文字や画像それぞれを小さく表示しても解像度が高ければ視認が楽になる。

外出先で利用する場合

カフェやコワーキングスペースといった外出先でモバイルディスプレイを利用する際は、持ち歩きを前提に携帯性の高いものを選ぼう。携帯性を重視して選ぶ際に注目すべきは薄さと重量だ。カバンの中でかさばる厚さは避けるべきだし、持ち歩きが億劫になる重さではモバイルディスプレイの意味がない。製品の性能にもよるものの、最近は厚さ10mm以下のものや重量1kg以下のものが増えているため、これを優先的に選ぶことをおすすめする。

また、外出先でモバイルディスプレイを利用するためには、専用の電源ケーブルやPCとの接続ケーブルを持ち歩く必要がある。最近のモバイルディスプレイはPCやスマートフォンなどとの接続に加え、給電までケーブル1本で可能なものが多い。これらを選ぶことにより、持ち運びを容易にしよう。

細かくて大量のデータを参照する必要がある場合

Excelに表示された大量のデータを参考にしたり、長文のWord資料を参照したりといった作業が必要な場合は、縦表示が可能なタイプのモバイルディスプレイを選ぼう。一般的に大量のデータは縦方向に連続して表示されるため、縦表示のディスプレイを選ぶことで一度にスムーズに情報を表示できる。

横表示のディスプレイでも、スクロールすることで縦方向に続くデータを参照可能だが、スクロールのために作業の手をいったん止める必要がある。初めから縦表示にしておくことで作業の連続性が増し、効率アップが期待できる。

おすすめのモバイルディスプレイ

これらのポイントをもとに、具体的なメリットを挙げながらおすすめの製品を紹介する。

アイ・オー・データ機器「LCD-CF161XDB-M」

LCD-CF161XDB-Mは、画面解像度フルHD(1,920×1,080ピクセル)対応の15.6型モバイルディスプレイだ。最薄部約7mm、質量約730gと薄型軽量で持ち運びやすく、スタンド一体型のため、単独で立てて使用できる。PCからの映像信号と電力を標準添付のUSB Type-Cケーブル1本で受けられるため、持ち運びの際にかさばらないことが魅力だ。入力端子としてHDMI(ミニ)ケーブルも備えており、接続可能な機器の種類も豊富だ。

商品紹介記事はこちら

サンワサプライ「DP-01」

DP-01はフルHD対応のモバイルディスプレイ。15.6インチの大画面ながら700gと軽量なのが特長だ。スピーカーを内蔵しているため、外出先でも映像モニターとして幅広い用途に対応する。

また、スタンドとして利用可能な専用カバーが付属するため、安全な持ち運びと外出先での利便性を兼ね備えている。入力端子はUSB Type-CケーブルとHDMI(ミニ)ケーブルに対応。どちらも標準アクセサリーとして付属する。

レノボ・ジャパン「ThinkVision M14」

ThinkVision M14はフルHD対応のモバイルディスプレイ。画面サイズは14インチだが、 最薄部約4mm、質量570gという薄さ・軽さが優れている。また、自立するチルトスタンドは0~90°の角度調整が可能。ノートPCのディスプレイと同じ角度に揃えることで、作業時の違和感を減らし集中力アップが期待できる。

なお、ThinkVision M14は電源供給と画面出力を同時にサポートするパワーパススルー機能を搭載している。片方のポートからディスプレイ用に給電し、もう片方のポートに接続した端末へ電力を供給することも可能だ。そのため、外出先のノートPCの電源ケーブルを持ち歩きたくない方にもおすすめできる。

リモートワークに最適な空間を見つけても、作業が快適にできなければ本末転倒である。業務環境づくりの最初の一歩として、今後ますます需要が高まると見込めるモバイルディスプレイの導入を勧めてみてはいかがだろうか。