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マルチクラウド環境下で注目すべき、データの扱い方

掲載日:2021/06/22

マルチクラウド環境下で注目すべき、データの扱い方

企業のクラウド利用が進む中、マルチクラウドという概念が広く浸透するようになった。一方で、さまざまな懸念点により、マルチクラウドの導入に二の足を踏む企業も少なくない。それらをぬぐい去るために必要な対応とは何か。課題解決におすすめの製品紹介も含めて説明する。

マルチクラウドを想定したクラウド化

ここ数年、多くの企業がさまざまな形でクラウドシステムを運用するようになった。現在はオンプレ環境下にある企業の多くも、クラウドサービスの導入を検討していることだろう。今後もこのクラウド化の流れは加速すると予想され、その際重要となるのが「マルチクラウド」という考え方だ。

マルチクラウドとは、一度に複数のクラウド環境を利用すること。複数のクラウドサービスを業務内容にあわせ適宜使い分けることで、ベンダーへの依存性を低減する効果が期待できる。また、どこか一つのクラウドサービスに障害が発生した場合も被害を最小限に抑え、リスク分散できる点も魅力だ。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社が2021年に実施した「マルチクラウド意識調査」によると、日本企業の4割超がマルチクラウドを運用中だという。

このようにマルチクラウドは関心が高く利点もある一方、複数の留意点があることも忘れてはならない。最適なクラウド選びはもちろんだが、その後を見通した運用管理についても十分な検討が必要だ。

マルチクラウド環境下におけるデータ移行とデータ保護

複数のクラウドサービスを利用するマルチクラウドは、データが点在していると言い換えることもできる。それによりさまざまな問題が生じることが考えられるが、ここではデータ移行とデータ保護に着目して、エンドユーザーに求められる課題を見ていこう。

データ移行時の運用管理

マルチクラウド環境下におけるデータ移行時には、「バックアップを含めた移行管理」「運用の一貫性」といった課題が考えられる。

データ移行時にはバックアップが必須で、利用するクラウドサービスの数が多いほどバックアップを含め、データ移行は複雑化することになる。さまざまな環境のバックアップを一括管理できれば、作業時間を大きく削減できるだろう。

さらに、クラウドサービスが増えるほど、データ保護ソリューションの種類が増える可能性もある。使用している全てのソリューションに対し、データ保持と複製に関しての一貫した運用が必要なのだ。

工夫が求められるデータ保護

一方データ保護に関しては、「コスト管理」や「セキュリティ対策」といった課題がある。

一般的にクラウドサービスは従量課金制であることが多いため、データ保存にあたってのコストについての懸念も忘れてはならない。企業としては、コストをなるべくかけずにデータ保護をする方法を検討したいところだ。

そして、特にセキュリティ面においては工夫が求められる。利用するクラウドサービスの分のIDやパスワードの流出、それぞれに接続する端末への十分なマルウェア対策などが必要だ。さらに日本企業の中には、マルチクラウド戦略を明確に立てているわけではないが、結果的に複数のクラウドを利用している、というケースも見受けられる。その場合は、データ保護が非常に困難になってしまう。

このようにソリューションを複数併用することには少なからず課題があり、これを解決する手段を見つけることが重要だ。

BP事業部おすすめ製品紹介

前項では、マルチクラウド環境下においての課題としてデータ移行とデータ保護を挙げたが、これらの解決に有効なソリューションが「Veeam」だ。Veeamはあらゆる環境のデータ移行、データ保護が行えて、運用に割くコストの削減が望めるソフトウェアである。

バックアップ&レプリケーションが可能

Veeamには標準でバックアップデータを復元または自動検証する機能が備わっている。そのため、バックアップ後に重要なデータが復元できないことに気付いて大わらわ、といった事態は起こりづらい。

また、バックアップ保存先のローカルディスク・NAS・SANストレージ・テープ・クラウドからの選択も可能だ。クラウドにバックアップを取るだけではなく、オンプレ環境などに予備の保存先を設けておくことで、万が一のときも重要なデータが全消失するなど最悪の事態を避けることができる。安心性を高める機能がそろっているのだ。

さらに、Veeamはヴイエムウェア株式会社提供のバックアップ機能「VADP」と連携しており、バックアップ対象に別途アプリケーションをインストールする必要がない。複数の端末にディスクでアプリをインストールしないとバックアップ環境を構築できない、といったストレスフルな作業は不要だ。作業時間と工数の削減は、そのまま人件費の削減にもつながる。

Veeamは機能面だけでなく導入コストが最小限に抑えられることや、バックアップコストを自動で見積りする機能が備わっていることも魅力的だ。マルチクラウド環境への移行を検討している企業に対し、その課題の提示とVeeamという解決策を提案してみてはいかがだろうか。

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