業務改善

無料のPDF編集ツール「Acrobat web」で業務効率アップ!

掲載日:2022/01/25

無料のPDF編集ツール「Acrobat web」で業務効率アップ!

業務上、PDFを扱う作業を避ける人は少なくない。内容を編集するのに専用のソフトが必要で、WordやExcelと違って細々とした修正を加えるのが面倒なためだ。そんな方に、無料でPDFを編集でき、業務上便利な機能がまとまっている「Acrobat web」を紹介する。

Webブラウザで手軽にPDF編集ができる
「Acrobat web」

2021年2月、米AdobeはWebブラウザ上でPDFを操作できるツール「Acrobat web」の提供を開始した。これは、「頻繁にPDFドキュメントを扱うわけではないものの、少しだけ加工編集したい」「専用アプリを有料で購入するほどPDFを利用しない」といったユーザーに最適なツールである。

他にも「Acrobat DCの購入を検討しているが、まずは操作を試してみたい」といったユーザーにもおすすめだ。

Acrobat webで使える機能

Acrobat webは、インストール不要の無料ツールながら、使い勝手の良い機能が充実している。そのうち最も活用が見込まれる4つの機能を紹介していこう。

ファイル形式を変換する

Acrobat webは、Word、PPT、ExcelデータをPDFデータに変換可能だ。また、JPG、PNG、GIFといった画像データのPDF変換にも対応している。さらに、PDFデータをそれぞれのデータに変換することも可能だ。

PDFを編集する

PDFデータのテキストや注釈追加といった編集作業もブラウザ上で行える。

また、ファイルの結合やページの並べ替え/削除/回転/整理/抽出/挿入/分割といった編集にも対応。仕事でPDFデータのやりとりをしていると「先方からPDFを受け取ったものの、順番も向きもバラバラで内容が見づらい……」と悩ましい事態に出くわすことがあるが、Acrobat webを使えばすぐにきれいな形に整えて問題を解決できる。

さらに、データ内のテキストと画像の編集や、ページのトリミングも可能。テキスト認識にも対応しているため、データ内で任意の文章を検索して修正……といった作業も楽々こなせる。

特にうれしいのが、PDFにパスワードを設定することで、PDFを保護する機能が備わっていることだ。パスワードを設定するとPDFの閲覧には常にパスワードが必要になるため、機密の含まれるデータのやりとりなどに欠かせない機能である。

PDFを共有する

Acrobat webで編集したデータは、ツール内のメニューから簡単に共有できる。第三者がブラウザでデータの内容を確認できるよう、共有用のURLを発行することも可能だ。

また、データ内に手書きや任意フォントで注釈を入れた状態にしてから共有することも容易なので、複数人でPDFをチェックしながら完成させるような作業にピッタリの機能といえる。

もちろん、データの閲覧を保護するためにPDFへパスワードを追加することも可能だ。

PDFに署名する

Acrobat webでは、PDFに署名を入れることができる。また、データを共有した相手に署名を依頼するリンクを生成することも可能だ。

署名はキーボードによる入力のほか、手書きにも対応。タブレットPCやタッチ操作対応ディスプレイなら画面を直接触って署名できる。それらが使えない場合はマウスで手書きすることも可能で、より綺麗に文字を書きたい場合は、専用のURLを生成してスマホのタッチパネルから署名できる。

Acrobat webの使用で気を付けるべきこと

充実した内容のAcrobat webだが、無料ゆえに一部の機能は制限がかけられているため、注意が必要だ。

例えばAcrobat webでは、PDF内の文章を直接編集・修正することはできない。また、PDFからOfficeファイルへの変換や、PDFのページ編集は1アカウントにつき1日1回までの使用制限がある。さらに、扱えるPDFのファイルサイズは100MB以下かつ100ページまでの制限がある。

なお、上記以外にもファイルを編集する際にAdobeアカウントのログインが必要な機能があることにも注意したい。

さらに、セキュリティ機能については、有償ソフトであるAcrobat Pro DCがよりセキュアなものとなっている。例えばPDFに証明書付きの高度な暗号を設定する機能は、Acrobat Pro DCでしか利用できない。

利用目的に合わせた使い方で、業務効率をアップ!

無料で使うにはさまざまな注意点があるものの、Acrobat webにはデスクトップでもモバイルでも手軽に利用できるという利便性の高さが特長だ。PDFを扱うたびにWebで無料の専用ツールを探す必要はなくなり、大幅な時間短縮に結び付けることができるだろう。

クラウドでデータを扱うことが増えた現代、ブラウザ上で使えるツールは業務の効率向上に一役買う。

また、はじめに述べたとおり、Acrobat DCを契約する前にお試し感覚でAcrobat webを使ってみるのもおすすめだ。サービスを利用していくうちにAcrobat webの機能で物足りなく感じたら、Acrobat DCの導入を検討するのも良いだろう。Acrobat DCを導入すれば、Acrobat webで使える機能の全てが無制限で利用できる。

今まで「急に有償版のAcrobat DCを契約して、サービスを使いこなせなかったらどうしよう」といった不安からPDFを遠ざけていたお客様へは一度Acrobat webの利用をおすすめしてはいかがだろうか。