マーケティング

2024年要チェック! 成長ビジネスをリサーチ

掲載日:2024/02/13

2024年要チェック! 成長ビジネスをリサーチ

2023年は、生成AIやChat GPT、DXやESGなど、さまざまなビジネスキーワードに注目が集まった。そこで今回は、マーケティング専門メディア「日経クロストレンド」で発表された「今後伸びるビジネス」2023年下半期ランキングを参考に、2024年に成長が期待されるビジネス分野について解説する。

2024年の日本経済

政府は、2024年度の実質GDP成長率を+1.3%とする見通しを発表した。また世界を見ても、主要82カ国の3分の2が潜在成長率を上回り成長する見込みだ。一方で世界経済の高い不確実性とそれに伴う対応により、成長が減速すると考えられている。

ただ、日本経済は堅調な推移が見込まれており、シンクタンクからも前向きな展望が示されている。以下のとおり、賃上げも大きなポイントになりそうだ。

2024年に注目したい成長ビジネス分野

ここからは、2024年に注目したい成長分野について紹介しよう。

エドテック(EdTech)

日経クロストレンドにて、テクノロジー分野における将来性スコア上昇率トップを記録したのが「エドテック(EdTech)」だ。エドテックとはEducation(教育)とTechnology(技術)を掛け合わせた造語で、テクノロジーを活用した教育および関連事業やソリューションを指す。例えば、学習アプリやタブレットなどを活用した教育やオンライン学習サービスがエドテックに該当する。

例えば、文部科学省が2019年12月より推進しているGIGAスクール構想はまさにエドテックの普及を強力に後押しする取り組みだ。また、学習時間や場所にとらわれないオンライン学習サービスは、昨今の学び直しの機運の高まりとも相性が良い。エドテックは2024年のニーズ・潮流とも合致している分野だと言える。

「GIGAスクール構想」の詳細はこちら!

リテールメディア

リテールメディアとは、主に小売企業が自社で保有する顧客データを活用した広告配信手法のことだ。日経クロストレンドでは、マーケティング分野における将来性スコア上昇率第1位だと発表されている。また電通グループが発表した「世界の広告費成長率予測」によれば、リテールメディアの2024年広告費成長率は前年比+20.8%。リテールメディアは、成長を続けるデジタル広告をけん引する存在だろう。

出典:電通グループ、「世界の広告費成長率予測(2023~2026)」を発表|株式会社 電通グループ

例えば大手コンビニエンスストアでは、販促POPやデジタルサイネージ、電子マネーサービスなどを整備・連動して、顧客へ購買を促すメッセージを発信している。この例のように、2024年以降も小売業界のDX化が進むにつれて、リテールメディアの市場規模は継続的に伸びていくことだろう。

インバウンド

国策として推し進められ、2024年も話題を呼ぶであろう分野が「インバウンド」だ。2023年の訪日外客数は、2022年10月の海外からの個人旅行受け入れ解禁や2022年3月中旬より続く円安などが影響して年間2,500万人を突破。コロナ前の8割程度まで回復しているという。また、株式会社JTBでは2024年の訪日外国人数が、過去最高の3,310万とする見通しを発表している。2024年も引き続きインバウンド分野は活況が見込まれる。

物流DX分野

働き方改革関連法によって2024年4月からトラックドライバーなどの時間外労働が上限年960時間までに規制されるが、これにより配送遅延や物流業界の売上低下などの問題が生じると考えられている。いわゆる、物流の「2024年問題」だ。

「2024年問題」の詳細はこちら!

2024年問題への対応策の一つが、業務効率の改善だ。現に国土交通省も2024年問題に対する対策として「物流DX等による物流の効率化」を掲げている。こうした背景から、物流DX分野は2024年の注目領域になるだろう。特に物流システム関連の動向はより注目しておきたい。

生成AI

生成AI元年とも呼ばれる2023年に引き続き、2024年も生成AIの躍進は止まらないだろう。実際に、生成AIが普及・進化する環境はますます整っている。

例えば、2023年3月よりChatGPTのAPIが提供開始され、ビジネスで活用できるChatGPT連携サービスが続々と登場してきている。また、2023年12月にインテル社はAI専用プロセッサーを実装した新世代CPU「Core Ultra プロセッサー」を発表。同CPUを搭載したPCであればこれまでよりスピーディーかつ低コストで生成AIを活用できるようになる。

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「Core Ultra プロセッサー」の詳細はこちら!

2024年も生成AI関連の話題には事欠かないことだろう。引き続き最新情報にはアンテナを張っておきたい。

2024年は変化と成長の一年に

今年も、2024年問題やインバウンドをはじめ、さまざまな変化・成長が見られることだろう。またChatGPTのような新しいサービスが突如現れ、ビジネスシーンを騒がせるかもしれない。

ベンダーとしては、お客様の業界動向や最新ソリューション情報を踏まえたうえで最適な提案をしつつ、最新の情報も提供していきたい。