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Copilot for Microsoft 365 を使ってみよう!
Word編

掲載日:2024/06/18

Copilot for Microsoft 365 を使ってみよう! Word編

2023年11月のリリース以降、各所で話題になっている『Copilot for Microsoft 365』。Microsoft 365 アプリの業務効率を劇的に向上させるサービスであることから、導入を検討している企業も多いだろう。そこで今月からCopilot for Microsoft 365の機能や手順を紹介する連載企画をスタート。今回は企画第1弾として、文章作成に欠かせないWordでの『Copilot for Microsoft 365』活用法を紹介する。

Copilot for Microsoft 365とは?

『Copilot for Microsoft 365(以下、Copilot)』とはWordやExcel、PowerPointなどのMicrosoft 365 アプリと連携して作動するチャット型AIで、Microsoft 365 アプリを使用する業務をより効率的にサポートしてくれる便利ツールである。例えば今回紹介する『Word』に関しては、Copilotを立ち上げて「この資料を使って提案書のたたき台を作って」「ドキュメントのトーンをもう少し厳格にして」などのプロンプト(指示文)を入力すれば、指示に従って文章が自動で生成される。さらに、文章の要約や書き換えも可能だ。普段業務でWordを利用する人にとっては革命的なツールと言えるだろう。

Copilot for Microsoft 365利用に必要な契約とは?

Copilotには一般法人向けプランと大企業向けプランとがあるが、料金に変わりはない。ただし、Copilotを使用するためには別途対象となるMicrosoft 365 プランのライセンスが必要だ。一般法人向けプランの場合は、Microsoft 365 Business Basic、Business Standard または Business Premiumのライセンス契約(いずれもTeamsが含まれるプランの料金)が必要であり、Copilotを利用するためにはCopilotの利用費用に加えてMicrosoft 365 プランのライセンス費用がかかる計算となる。

Wordでの主な機能を紹介

今回は『Word』におけるCopilotの主な機能を紹介する。

文章の要約

Copilotには文章(Wordに記載されている内容)の要約機能が搭載されている。使い方は簡単で、ホームタブの右端にあるCopilotボタンをクリックし、「このドキュメントを要約する」を選択するだけ。これでCopilotがWordに書かれている文章(内容)を読みやすく要約してくれる。例えば、長文のWord資料を読み込む際、要約機能を使用してまずは全体の流れをつかんでから文章を読み進めることで理解も早くなるだろう。なお、要約された文章の文末には注釈マークが表示され、これをクリックすれば要約前の文章(原文)を表示することも可能である。

文章の書き換え・校正

Copilotを使えば、Wordに書かれている文章の書き換え・校正も可能だ。

まずは該当の文章を選択し、右クリックすると表示される「Copilotを使って書き換え」を選択する。そうするとCopilotが既存の文章を書き換え、新たな文章の提案をしてくれる。内容を確認し、問題なければ「置換」をクリックして書き換えは完了だ。文章作成が苦手な人でも、同機能を使用することでより早く、より分かりやすい文章作成が可能になるだろう。

文章の自動生成

Copilotには、プロンプトを基に文章を自動で生成してくれる機能もある。文字入力位置の左側に表示されているCopilotのアイコンをクリックすると、「Copilotを使って下書き」という入力ボックスが出てくるため、このボックスにプロンプトを入力し、「生成」をクリックすれば文章が自動生成される。生成された文章に問題がなければ「保持する」をクリックすれば完了だ。細かい文章の修正は必要だが、0から自分で文章を作成するよりも業務スピードは格段に速くなる。

Copilot活用例【提案書のたたき台生成】

Copilotの用途の中でも、特に便利で業務効率アップが期待できるのが提案書を含む各種資料作成の作業だ。そこで今回は、参考資料を用いて提案書のたたき台を生成する手順を見ていこう。

まずは文字入力位置の左側に表示されているCopilotのアイコンをクリックして、「Copilotを使って下書き」という入力ボックスを表示させる。

今回は参考資料を基に提案書のたたき台を生成するため、次に入力ボックス下部にある「コンテンツの参照」をクリックし、該当の参考資料を添付する。続いてプロンプトを入力して、「生成」をクリックすれば、Copilotがたたき台を自動で作成してくれる。なお、プロンプトでは上記画像のように文字数や文章のテイストなどを指定することで、より目的・意図に沿った資料の生成が可能だ。

「生成」をクリックしたら、数分で文章が生成される。内容に問題なければ「保持する」をクリックして完了だ。再生成したい場合には、その隣の「更新マーク」をクリックしよう。 生成された提案書のたたき台の一部が下記画像だ。

WordにおけるCopilot の活用は、業務効率を大幅に向上させることに違いない。また、その利便性の高さから、近い将来には業務におけるスタンダードになる可能性もある。今のうちからCopilotに慣れておいて損はないはずだ。