テレワーク
導入事例から学ぶ
仮想オフィス導入のメリットや運用時のポイントとは
掲載日:2026/01/13

インターネット上に構築されたオフィス環境「仮想オフィス」。導入を検討しているものの「実際に導入した企業はどのようなメリットを得られているのか」と気になる人も多いだろう。本記事では仮想オフィスの導入メリットや導入・運用時のポイントについて、実際の事例を参考に紹介していく。
導入事例から見えてくる仮想オフィスのメリット
仮想オフィスの導入メリットについて、実際に導入した企業事例を踏まえて紹介していく。
孤独感の軽減
製品の工事・取り付けなどを行っているあるグループ会社では、コロナ禍において、コミュニケーションの減少を背景とした「孤独感を覚える」という社員の声を受け、仮想オフィスを導入。その結果、同社の担当者は「アバターでほかの社員が動いているのが見えるので、孤独感を軽減できたのではないか」と効果を語る。
加えて、「全国の社員が仮想オフィスに集まり会話することでいつもより話が弾むこともある」とも述べる。同社事例から仮想オフィスは孤独感解消やコミュニケーション活性化にも寄与することが分かる。
テレワーク社員のフォロー体制の構築
「テレワーク社員のフォロー体制の構築」もメリットの一つだ。ケーブルテレビ事業などを展開するある企業のカスタマーセンターでは、管理者はテレワークをしているオペレーターの様子が見えにくく、適切なタイミングでのフォローが困難だった。
しかし、顧客への応対を仮想オフィス上に共有することで、オペレーター自身がSOSを発信せずとも管理者によるフォローができるようになった。このように仮想オフィスはさまざまな場所で働く社員に対するフォロー体制の強化にもつながる。
働く場所を選ばない柔軟な働き方を実現
ある社会保険労務士事務所の代表者は仮想オフィスを導入したことで「仕事の場所に対する自由度が高まった」という。具体的には「お客様の元へ直接出向いたり、自宅やカフェで作業したりと、場所を選ばない働き方ができるようになった」とのこと。
また、経理業務などのバックオフィス業務を支援する企業の担当者は仮想オフィスについて「リモートワークを支えてくれていると感じる」と語る。
これらの事例のとおり、企業は仮想オフィスの導入により場所を問わない働き方を提供でき、従業員満足度の向上にも貢献する可能性がある。
実際の企業による仮想オフィス活用例
では、実際に導入した企業は仮想オフィスをどのように活用しているのか。
ある企業では、従業員は出勤時間になると仮想オフィスに出社し、必要に応じて仮想オフィス上で会議や立ち話をするという。まさに「本当のオフィス」という位置付けで仮想オフィスを運用していることが分かる。
またWebマーケティング支援を手掛けるある企業では「機密性の高い内容以外は極力仮想オフィスを含めたオープンな場でやり取りする」というルールを設定している。仮想オフィスにリアルなオフィスと同じような機能を持たせようとしていることが推測できる。
導入事例から学ぶ導入・運用時のポイント

最後に導入事例から学ぶ仮想オフィス導入および運用時のポイントを二つ紹介する。
連絡ツールではなくオフィスとして認知してもらう
従業員には仮想オフィスをコミュニケーションツールではなく、第2のオフィスとして認知してもらうことが重要だ。
実際に仮想オフィスを「ワークプレイス」として周知したり、「単なる連絡ツールではなく、第2のオフィス」として認識してもらえるように動いたりした企業の例もある。
仮想オフィスを実際に働く第2のオフィスとして位置付けることで、従業員に「新しいツールが増えただけ」という印象を持たせず、利用率の向上を促すことができる。
メリットを感じる人から徐々に裾野を広げていく
導入事例として上記で挙げた企業の中には、仮想オフィスを全社員に一気に広めるのではなく「メリットを感じた人から徐々に広げていく」というアプローチを取っている企業も存在する。メリットを感じた従業員が仮想オフィスに入ることで、「普段、仮想オフィスを使わない従業員がほかの従業員に相談をするために仮想オフィスにアクセスする」というケースも起こる。このように仮想オフィスを積極的に利用する層を一定数確保できれば、徐々に仮想オフィス利用率が向上する可能性がある。
仮想オフィスの導入は企業の在り方や従業員の働き方を大きく変える可能性がある。本記事で紹介した仮想オフィス導入企業の情報も参考に、ベンダーはクライアントへの正確な情報発信に努めたい。