2019年3月28日発行

全世界のパートナー様向けカンファレンス
「One Team Conference 2019」をラスベガスで開催!
~「REACH NEW HIGHTS:新たな高みへ」向かうビジネス~

オートデスクは、全世界のパートナー様と営業関係者が一堂に会し、2020年度のキックオフとなる年次総会「One Team Conference 2019」を2019年3月3日から3月7日まで米国ラスベガスで開催した。今年のテーマは「REACH NEW HIGHTS」。そのオープニングセッションの基調講演からワールドワイド・セールス・サービス担当上級副社長のSteve Blum氏の講演内容を、MFGのセッションからGreg Ballads氏の講演内容を紹介する。

今年のテーマは「REACH NEW HIGHTS」

「One Team Conference(以下、OTC)」は、全世界のオートデスクの重要なパートナー様に対し、オートデスクの経営陣やインダストリー責任者が新年度の販売・製品戦略を紹介する大規模なカンファレンスだ。昨年の秋に開催されたAU(Autodesk University)は、主に技術動向がテーマであるのに対し、OCTは、最新技術を使ってどのような未来を実現できるのかといった内容を紹介してくれる。

今年のテーマは「REACHNE WHIGHTS」。訳すと「新たな高みへ」となる。これまでにオートデスクは、製造や建築、エンターティンメントの分野で、最新技術を活用した設計ツールを提供してきた。今後もオートデスクが開発する新しい技術を使い、世界のすべてをデザインすることで、これまで見たこともないような未来を実現するという、壮大なコンセプトが秘められている。

オープニングセッションの基調講演(General Session)は、ワールドワイド・セールス・サービス担当上級副社長のSteve Blum氏が登壇し、「我々の成長は加速し、ものすごい勢いで広がり、毎年重要な段階を迎えている。2010年代は満足すべき結果をここ数年だけで出した。我々の道のりは次の段階に来ているようだ」と、2010年代の総括から始まった。

Steve Blum氏は、具体的な数字を示しながら、オートデスクとチャンネルパートナーが出した結果について説明し、その結果への感謝を表すとともに、オートデスクのビジネスに関わる皆さまとともに成長できた喜びを語った。

そしてその結果に貢献する具体例として披露されたのが、バンガロール国際空港の事例だ。オートデスクは、彼らのビジネスに革新的な変化を与えたと話す。

労働者の労働条件と生活水準の改善を目的とする国連最初の専門機関であるILO (International Labour Organization:国際労働機関)とその下請け業者は、年間2,500万人が利用する新しい空港の施行管理に、一貫してオートデスクのデザインによるワークフローを採用した。これは100%インド資本による最初のインフラ整備プロジェクトであり、意義のある事例であることと、今後の国家建設に好影響を与えるエキサイティングなプロジェクトになると語った。

世界を変えるオートデスクの戦略

MFGセッションでは、設計と製造のマーケティングに携わるGreg Ballads氏が登壇。3年半前にオートデスクに来たというGreg Ballads氏は、オファーを受けた理由として、「設計と製造のプロセスを自動化し接続するという戦略は世界を変える」と考えたからとのことだ。

Greg Ballads氏は、今日、この惑星には70億の人々がいるとし、2050年までには100億になると予測する。それは毎日膨大な食料、水、住居、衣類、エネルギー、輸送、通信、および娯楽が必要とされることを意味する。これは製造業に携わる顧客にとって素晴らしいニュースだが、同時に大きな課題がある。なぜなら、製造業における生産性の伸びは、過去10年間でわずか3%だったからだ。

新しいテクノロジのトレンドは、これらの問題のいくつかに対処するのに役立つと期待されている。新しい自動化技術は、生産性を高め革新する驚くべき可能性を秘めているからだ。ところが新しいテクノロジは、新しい働き方、新しいプロセス、そして推進するための新しいツールを必要とすることに問題点があるとGreg Ballads氏は指摘する。さらに新しいツールを駆使しても、製品を設計し、製造するための道具が、互いに切り離されていては、多くの手作業の反復工程が必要となる。例えば、平均的なエンジニアは、これらの手間におよそ30%の仕事時間を費やしているとのことだ。

オートデスクが、設計業務を自動化し、コラボレーションを活用したワークフローを提案する理由は、この課題を解決するためにあるとのことだ。

創業者の精神でビジネスの成功を目指す

Steve Blum氏の基調講演で印象的なメッセージがあった。それが「THINKLIKE A FOUNDER」というメッセージで、会場の皆さんに創設者のように考えてほしいと語った。仮にパートナーの皆さんがオートデスクの創始者だったとして、これまで以上にビジネスを成長させ、新しい高みに到達するにはどうすれば良いのかを考えるということだ。

今年、創業から37年間となるオートデスクは、常に挑戦し続けてきた。多くのスタートアップ企業は、成長するにしだがって安定を求めるようになる。ところが変化を嫌い、現状に満足していては、新しいイノベーションを起こすことはできない。

Steve Blum氏は、一つのアドバイスとして、エンドユーザー様の限界を押し広げ、クオリティを高めるのは、過去の成功体験からの脱却だと話す。パートナーが、オートデスクの持つ新しい技術や概念をお知らせすることで、エンドユーザー様がそれらを活用することが成功への道のりを確実する近道だと熱弁した。