2020年9月28日発行

オートデスク製品のサブスクリプションを1年契約よりも3年契約をお勧めする理由

オートデスク製品のサブスクリプションには、1年契約と複数年契約(3年契約)があるが、果たして、どのような違いがあるのだろうか? これまでの慣習によって。毎年、1年契約の更新を続けているとしたら、大いに検討する余地がある。3年契約に切り替えるだけで、10%の製品割引が適用されるなど、顕著なメリットを享受できるからだ。今回は、オートデスク製品のサブスクリプションの3年契約をお勧めする理由を端的に紹介する。

3年契約にすることによって1年当たりの価格が10%削減

オートデスク製品のサブスクリプションは、1年契約よりも3年契約を選んだ方が断然得策といえる。その一番大きな理由は、エンドユーザー様が新機でサブスクリプションを導入する場合、1年契約よりも3年契約にした方が1年当たりの価格が10%も安くなるからだ。

例えば、AutoCAD Including Specialized toolsetsのサブスクリプションを導入すれば、AutoCADと機械設計、建築設計、地図情報などの専用ツールをセットで利用できるが、それを新規で1年契約すると、価格は200.000円(以下表示価格は税抜き)、ところが、3年契約にすると、 540.000円で1年当たり18万円となり、2万円のコスト削減につながる。

また、同製品のサブスクリプションを更新する際に、1年契約を継続する場合は、190.000円だ。しかし、1年契約から3年契約に乗り換えると、513.000円で1年当たり17万1千円となり、1万9000円のコスト削減につながる。

これまでは、サブスクリプションの更新のタイミングで、1年契約から3年契約に変更する場合は、新規の購入扱いとなり、Autodesk Accountによる指名ユーザーの再設定が必要だった。しかし、2020年9月1日から「更新」扱いで購入できるようになった。それにより、Autodesk Accountによる指名ユーザーの再設定が不要になり、手続きが簡略化された。そのうえ、3年契約への移行で新規より5%安い更新価格に加えて、さらに10%のコスト削減を実現できる利点がある。

なお、AutoCAD Including Specialized toolsetsの実際の販売価格は、パートナー様が決定することなので、上記の金額はあくまでも参考価格だ。

ソフトウェアの運用効率が向上調達業務の時間とコストを軽減

移行は、ソフトウェアの運用効率の向上にも寄与する。更新手続きが3年に1回で済むので、エンドユーザー様は、毎年の調達プロセスに関与することなく、本来の業務に集中できる。IT管理者は、サブスクリプションのライセンス管理が合理化され、オートデスクのソフトウェアを継続的に利用できる業務基盤が整う。さらに、調達部門は、年間のソフトウェア調達サイクルに関連する時間とコストを削減できる。

3年間のサブスクリプションを使用すると価格保証が適用され、ソフトウェアの投資コストを長期的に予測できるので、1年契約と比べて予算が立てやすいメリットもある。

また、1年間のサブスクリプションを更新する際に、更新漏れなどの偶発的な事態によって一時的にソフトウェアが利用できなくなる場合がある。しかし、3年間のサブスクリプションならば、そのリスクは軽減され、オートデスクのソフトウェアを安心して利用できる。

このように、1年契約から3年契約に乗り換えるだけで、顕著なメリットを享受できる。エンドユーザー様がオートデスクの製品を今後何年も使い続けることが明らかな場合は、1年契約よりも3年契約を選んだ方が賢明だといえるだろう。

パートナー様のメリットと具体的な提案シナリオ

オートデスク製品を販売するパートナー様にとってもメリットがある。エンドユーザー様は、ソフトウェアのコスト削減と、長期的な投資予測や価格保証を求  めている。しかし、エンドユーザー様の中には、サブスクリプションは1年契約しかないと思い込んでいる場合もあるので、パートナー様が、3年契約のサブスクリプションのコストメリットをきちんと伝えることで信頼関係が高まる。それによって、エンドユーザー様との継続的なビジネスがしやすくなる。特にサブスクリプションの更新時期が絶好のビジネスチャンス。それを機に、ハードウェアの刷新や、新たなソリューンを追加提案すれば、パートナー様のビジネスの拡充につながる。

具体的には、以下のような提案シナリオに基づいて、1年間のサブスクリプションから3年間のサブスクリプションへの乗り換えの提案を行うと商談がスムーズに運ぶ。

まず、エンドユーザー様が使用しているオートデスク製品のサブスクリプションの更新日や更新回数を確認する。その中で、毎年、1年契約のサブスクリプションを更新しているエンドユーザー様が、3年契約への乗り換えを提案する主要なターゲットになる。

次に、1年間のサブスクリプションと3年間のサブスクリプションを比較した見積書   を作成する。そのうえで、10%のコスト削減効果に加え、今後3年間の値上がりの影響を受けず、サブスクリプションの調達と管理コストを軽減できることをエンドユーザー様に説明する。

最後に、3年間のサブスクリプションの乗り換えは、Autodesk Accountによる指名ユーザーの再設定などを実施する必要がなく、手間なく簡単に行えることを伝える。

このような手順を踏めば、3年契約の成約率は確実に高まるはずだ。ただし、1年契約から3年契約に移行すると、サブスクリプションの更新時の投資金額が増えるので、中長期的なメリットをきちんと伝えることも重要なポイントになる。