2022年11月公開

シングルサインオン(SSO)でセキュアな作業環境を実現
オートデスクのプレミアムプランで得られる3つのメリット

オートデスクのサブスクリプション製品には、「プレミアムプラン」があることはご存じだろうか。標準の「スタンダードプラン」でも、週5回のユーザーサポートといった特典が付随するが、「プレミアムプラン」ではセキュリティ向上を図れるシングルサインオン(SSO)によるログイン機能はもちろん、多大な効果を得られる機能を利用できる。アップグレードする際には、導入検討していただきたい。

サブスクリプションの契約時には特典にも注目

オートデスクはAutoCADをはじめとする製品のライセンス提供方法を、2016年よりサブスクリプションへ完全移行。ユーザーはプロジェクトの期間や人員などに見合った最適なコストで運用できるよう、柔軟な契約ができるようになった。

サブスクリプション契約には、各アプリケーションのライセンスに加え、製品の使用状況レポートや、1日8時間・週5日対応のライブサポートといった特典が含まれる。ただしこれらは、標準のスタンダードプランの特典。オートデスクでは、より手厚いサポートを受けられるプレミアムプランも提供している。

サービスへのアクセスを簡易化しつつ安全に

プレミアムプランで大きく異なるのは、セキュリティの安全性だ。アプリケーションやサービスへのアクセスに2段階認証のみ採用しているスタンダードプランに対し、プレミアムプランではさらにシングルサインオン(SSO)が利用できる。

SSOとは、個々のサービスごとにIDやパスワードでログインするのではなく、一度の認証で連携する複数のサービスを利用できるようにする仕組み。オートデスクのプレミアムプランでは、Autodesk IDとパスワードの代わりに、オフィスなど所属する組織の資格情報でオートデスク製品へアクセスできるSSOを、フェデレーション方式で実現する。

プレミアムプランであれば、社用のメールアドレスとパスワードを一度入力すれば、サブスクリプションを契約中の全てのオートデスク製品にアクセスできるようになる。個別にIDやパスワードを覚える手間を大幅に軽減できるうえ、「覚えるためにメモ書きを残した結果、セキュリティホールが生まれてしまう」といったリスクを未然に防ぐことが可能だ。

データ漏えい防止につながるディレクトリ同期機能

この仕組みは、管理の合理化にも役立つ。まず、管理者はユーザーごとに1組のメールとパスワードを保持するだけで済む。また、社内ネットワークに適用されるパスワードポリシーはオートデスクのサービスにも適用されるため、あるスタッフの社内アクセス権を取り消すと、そのオートデスクへのアクセス権も消失。各サービスへのアクセス権を個別に取り消す手間がなくなり、管理者への負担を軽減してくれる。

この効果をより高めてくれるのが、SSO環境下におけるディレクトリ同期機能だ。これは会社のフォルダとオートデスクのユーザー管理プラットフォームを接続し、同期させるもの。

スタッフの退職時にも、社内アクセス権を取り消すだけで、機密情報へのアクセスを遮断できる。万が一デバイスの紛失・盗難が起きたケースでも迅速に対応できるため、情報漏えい対策の面でもセキュリティを高められる。

使用状況レポートでより適切な運用を実現

プレミアムプランは、各アプリケーションやサービスの使用状況をユーザー別に確認できる「レポート機能」も大きなメリットだ。この集計レポートでは、各アプリを使用する頻度や時間、バージョンなどが詳細に表示される。

管理者はこれらの情報を元に、バージョンの不整合による不具合やダウンタイムなどを回避することが可能。また、チームに割り当てられているツールが全て最大限に活用されているか否かも確認できるため、製品の購入や導入数の判断材料にもなる。また、社内におけるパワーユーザーを特定できるため、人事面でも役立つだろう。

各ユーザーの使用状況を把握できる点は、セキュリティ対策の向上にも有用だ。使用傾向に異常があれば、フィッシング詐欺やパスワードの共有がないか確認し、即時対応できるからだ。

このレポート集計において、個人別に確認する機能は長らくプレミアムプラン専用だったが、近年ではスタンダードプランでも実現している。それでもプレミアムプランでは、各ユーザーにおける1日のトークン使用状況と継続的な傾向を確認できる独自の機能を搭載。APIによって使用状況データをサードパーティ製ツールに統合し、解析ワークフローを自動化するといった応用も利くので、アップグレードする意味は大きいといえるだろう。

技術サポートもよりきめ細かく

プレミアムプランでは、技術サポートもより高度となる。スタンダードでは現地営業時間中に週5日対応だったものが、英語であれば24時間365日対応に。日本語での対応はスタンダードプランと同様になるが、週末や夜間でも対応を受けられるのはメリットだ。また、海外支社や工場でも使用している場合、時差を気にせずサポート受けられるのもうれしい。

プレミアムプランに移行した最初の90日間、管理者はSSOなど新しい設定に関するサポートを受けられるなど、導入後のフォローも手厚い。オートデスクではサブスクリプションユーザーに対し、最新のワークフローを1日15分で学べるオンデマンドコースや、ビデオコーチングを提供しているが、プレミアムプランではライブコーチングも用意。ユーザーはチームが重点を置く分野や一般的な使用例に合わせて、オートデスクのエキスパートによるライブコーチングを受講できる。

プレミアムプランには追加のセキュリティ機能や、詳細なレポート機能、高度なサポートなど、3つの大きなメリットがある。オフィスやプロジェクトの規模に合わせて、適切なライセンス契約やプラン形態をご検討いただきたい。