2010年5月28日発行

AutoCAD LTからのステップアップに最適!より高機能な設計環境へのスケーラビリティも確保した製造業向け「AutoCAD Inventor LT Suite 2011」登場

機械部品設計のための2D&3Dソリューション『AutoCAD Inventor LT 2011』が満を持して発売された。協力メーカーからの要請や、ビジネスチャンス拡大のため、2次元から3次元CADへ展開したいと考えている企業は多い。その気持ちを阻んでいた、高コスト・ソフト習得時間の長さ・2次元CADのデータを活かせないといった懸念を『AutoCAD Inventor LT 2011』はクリアした。どれだけ楽に3次元へ移行できるのか、エンドユーザ様へのセールストークも含めてご紹介する。

3次元設計の導入をスムーズにする待望の新バージョンが発売

(右)
オートデスク株式会社
技術営業開発 製造ソリューション
副本部長 塩澤 豊氏

(左)
オートデスク株式会社
製造ソリューション
フィールドマーケティング&ビジネスデベロップメント
草野 多恵氏

多くの現場に出向き、3次元に移行しない理由を伺いました。その答えが本製品です。すべての2次元CADユーザが3次元へ移行する際の手助けとなるでしょう

2010年5 月に販売開始された『AutoCAD Inventor LT Suite 2011 』は、製造業向けの機械部品設計のための2D&3Dソリューションを提供する製品だ。2次元CADから3次元CADへ移行機会を伺う製造業をターゲットとしている。

『AutoCAD Inventor Suite LT 2011』には、2次元ドラフティングCAD「AutoCAD LT」と機械部品設計向け3次元CADの「Autodesk Inventor LT」を同梱。2次元と3次元の両方を扱え、企業における設計の3次元化へ向け、橋渡し的な役割を担う。

オートデスク株式会社 技術営業開発 製造ソリューション 副本部長 塩澤豊氏は、「弊社の調査で、製造業のほとんどの方は『3次元CADへ移行したい』と考えていることがわかりました。3次元化にあたり、コストや習得時間、過去の設計資産を活かせないことをユーザは懸念していましたが、本製品ではそれを解消しています」と説明する。

まず、ユーザの持つ豊富な2次元CAD資産を活かすのが「ブロックブラウザ」だ。「Inventor LT」での作業中に、「AutoCAD LT」を起動することなく、過去のデータ(DWG)から使いたいブロックだけを3次元環境へと簡単に取り込める機能だ。

また、作図機能が大きく改善され、オブジェクトをクリックするだけで、「今できる操作」が簡単に選べるようになった。製造ソリューション フィールドマーケティング&ビジネスデベロップメント 草野 多恵氏は「操作に迷ったら『クリック』と覚えてください」と説明する。

最後にコスト面だが、3次元CADとして用途・機能を機械部品設計に絞り、低価格化を実現した。現在行われているキャンペーン価格はさらにお得な価格設定なので、この時期の導入を提案したい。

「Inventor Suite」への移行も見据え「Inventor LT Suite」を提案しよう

「Inventor LT」は、機械部品設計に機能を絞ったとはいえ、3次元CADならではの高効率な設計環境や、他のオートデスク最新製品で搭載された、「マテリアルライブラリ」などのビジュアライゼーション機能なども利用できる。

「『Inventor LT』では、スケッチ作成時の寸法入力が直接行え、常に最終形状が確認できるプレビューを見ながら作業できます。そのため3次元CADならではの手戻りの少ない高効率な設計が行えます。また、新機能のマテリアルライブラリは、従来なら専用の3次元CGソフトでなければ表現できないようなビジュアルが、誰にでも簡単に作成可能です」と塩澤氏。上位版の「Autodesk Inventor」と比較して機能が限定されているとはいえ、3次元設計の入り口というには余りある機能といえる。

塩澤氏は、「3次元環境を手に入れたいお客様の中には、協力企業の要請があることも見逃せません。導入を機に、ビジネスチャンスも広がることでしょう」と語る。

また、「Inventor LT」の最大の魅力は、そのスケーラビリティにある。必要に応じて上位版である『AutoCAD Inventor Suite』を導入することで、アセンブリや構造解析、機構解析などのシミュレーションが自社で行える環境を構築できる。

「3次元への移行にあたっては、アセンブリが必要なければ『Inventor LT』が最適です。必要なときに、業務に適した上位版をご購入ください」と塩澤氏。

「Inventor LT」は、価格を抑えたため、3次元化への意欲を持つ企業にも導入のハードルが低い。また、将来的には、「Inventor Suite」の見込みがあるお客様ともなるため、引き続きご提案を行っていただきたい。