2011年5月28日発行

設計分野のコラボレーションプラットフォームへと進化
『AutoCAD 2012』『AutoCAD LT 2012』

オートデスクの2次元/3次元CAD『AutoCAD 2012』と2次元ドラフティングCAD『AutoCAD LT 2012』は、機能強化はもとより、設計チームに快適なコラボレーションプラットフォームを提供し、設計業務に革新をもたらす。最先端のクラウド・コンピューティングやシンクライアントにも対応し、建築・建設業や製造業などで幅広く利用することが可能だ。機能面に留まらずワークフローも含め、まさにあらゆる面で進化を遂げており、パートナー様にとっては訴求力の高い製品といえる。

他社CADとの連携性を強化し真のコラボレーションを提供

オートデスク株式会社
プラットフォームソリューション兼
社会・公共ソリューション本部長
草谷 裕信氏

『AutoCAD』は、1982年に国内市場に登場して以来、約30年の長きにわたり、「正確な図面を描く」「作図を効率よく行う」「データの互換性を維持する」というCADに普遍的に求められている3つの要件を満たしながらニーズを捉え、機能強化してきた。特にファイル形式のDWGは、全世界で使用されているのでデータの互換性が高く、導入企業はグローバル展開しやすいといった他社製品には真似のできない利点がある。さらに、最新版の『AutoCAD 2012』および『AutoCAD LT 2012』は、従来の機能強化の延長線上に留まるものではない。従来の設計業務のワークスタイルを変革するコラボレーションプラットフォームへと大きく進化を遂げたのである。

その最大のポイントについて、プラットフォームソリューション兼 社会・公共ソリューション本部長の草谷 裕信氏は「新バージョンの最大のポイントは、他社CADとの連携性が高まったことです。『AutoCAD 2012』では、他社CADで作成した3次元モデルデータを取り込み、それを2次元の詳細図面に変換したり、プレゼン用に加工したりすることが、これまで以上に簡単にできるようになっています」と説明する。例えば、他社製品の3次元モデルがあったとしても、それを製造工程に渡す段階で2次元の詳細図面に落し込まなければ作業が進まない。『AutoCAD』で一からモデリング作業をするのではなく、『AutoCAD 2012』を中心としたスムーズな業務の流れを作れば、設計者の負担は一挙に軽減される。

もう一つの大きなポイントは、クラウド・コンピューティングへの対応だ。『AutoCAD 2012』および『AutoCAD LT 2012』は、Webブラウザを搭載したPCやiPa dなどのモバイル機器からDWG図面を閲覧・編集・共有できる『AutoCAD WS』との親和性が向上し、リボンインタフェースから簡単に図面をアップロードできる。現場にいるプロジェクトメンバーは、モバイル環境で、いつでも最新のデータを確認し、容易にリアルタイムにコラボレーションが実現できる。

また、『AutoCAD LT 2012』には、これまで『AutoCAD』のみに搭載されていた「シートセットマネージャ」が新たに実装 された。『AutoCAD』は比較的高額なので、チーム設計を行う際に『AutoCAD』と『AutoCAD LT』を使う人を分けているケースがある。そのため、「シートセットマネージャ」を使って両者の間で図面を共有化できることが長年の課題だった。今回、それが実現されたことで、チーム設計の促進が期待できる。

シンクライアントへの対応やWindows 7への最適化を実現

『AutoCAD 2012』は、シトリックス社のCitrix XenAppにも新たに対応。『AutoCAD 2012』をサーバ側にインストールしておけば、PC側にはインストールしなくても利用できるため、利便性やセキュリティが大幅に強化できる。

草谷氏は、「パートナー様にとっては、『AutoCAD 2012』とシトリックスの仮想化ソリューションを組み合わせて販売展開することで、ビジネスのボリュームを増やせるメリットも生まれるでしょう」と話す。

さらに、『AutoCAD 2012』および『AutoCAD LT 2012』は、Windows 7への最適化を実現し、起動時間が格段に速くなっている。『AutoCAD 2012 』なら約10秒でソフトを使用できる状態になる。今年は、大規模企業がWindows 7へのリプレースに本腰を入れて取り組み始めたところなので、Windows 7導入にあわせてAutoCAD/AutoCAD LTのバージョンアップを提案する絶好の機会といえる。

 『AutoCAD 2012』『AutoCAD LT 2012』は機能面も大幅に強化された。例えば、自動調整配列複写を利用すれば、高速道路の外灯やスタジアムの椅子など等間隔に設置するオブジェクトをパスに沿って自動的に配列複写できるので、設計時間を大幅に短縮することが可能になる。

また、オートデスクではAutoCADをベースにした建築、土木、社会公共、製造の各分野に特化した業種別ソリューションに加え、AutoCADに優れたデザインツールを組み合わせたAutodesk Design Suiteをこの度発売開始しましたので、パートナー様は、エンドユーザ様のニーズに合わせて最適な製品を追加提案できる利点もある。ビジネスチャンスを逃さずにぜひ有効活用していただきたい。