2012年3月28日発行

設計分野のコラボレーションハブとして業務を効率化する
『AutoCAD 2013』『AutoCAD LT 2013』

utoCADは今年で発売30周年の佳節を迎える。その間、市場のニーズを先取りしながら進化を遂げてきた。3月16日に出荷を開始した最新版の『AutoCAD 2013』と『AutoCAD LT 2013』は、オートデスクのクラウドサービスとダイレクトに連動し、場所を選ばずに設計図面の閲覧・編集やコラボレーションが可能になる。『AutoCAD 2013』は3Dモデルのインポート機能なども強化され、従来の設計業務を劇的に変革する。

クラウドサービスとの連動で、モバイルの活用範囲が拡大

オートデスク株式会社
テクニカルスペシャリスト
デベロッパリレーション マネージャー
伊勢崎 俊明氏

『AutoCAD 2013』と『AutoCAD LT 2013』の大きな特徴は、「コネクト(接続性)」が格段にアップし、設計ワークフロー全体をシームレスに結び、統合設計環境を容易に構築できるようになったことである。そのキーポイントは、オートデスクが提供しているクラウドサービスとダイレクトに連動し、モバイル環境での活用範囲が飛躍的に広がったことだ。クラウドサービスの1つである『AutoCAD WS』と一緒に利用すれば、タブレット端末やスマートフォン、CADソフトがインストールされていないノートPCなどのモバイルデバイスを使って、いつでもどこからでも図面や設計図書にアクセスでき、紙図面を持ち歩く手間やコストを軽減する。さらに複数の設計者間で図面の共有やオンラインコラボレーションが可能になる。

「例えば、アメリカに出張している社員と国内の設計部員が、同じ図面を見ながら打ち合わせができます。クラウド上の図面は共有先に指定した人しか閲覧できないほか、図面内の特定の領域だけを表示するようにも設定できるので、外部に情報が漏れる心配もありません」とテクニカルスペシャリスト デベロッパリレーション マネージャーの伊勢崎 俊明氏は語る。

従来のバージョンでは、『AutoCAD WS』に図面を手動でアップロードしなければならなかったが、最新版では、PC上で図面を保存すると、そのコピーが自動的に『AutoCAD WS』上に作成される図面の同期機能が新たに搭載されたほか、クラウド上の図面を直接開けるボタンも配備された。また、多くのユーザがメニューボタンなどを使いやすい配置に変更するカスタマイズをしているが、最新版では、そのカスタム設定の情報もクラウド上に保存し、出張先でほかのPCにダウンロードして再現できる。モバイルデバイスに図面のアップをプッシュ通知する機能も付加され、利便性が向上した。

3Dインポート機能などの強化で、設計業務の生産性を格段に向上

『AutoCAD WS』をモバイルデバイスから利用するための『AutoCAD WS Mobile』アプリでは、多くのユーザの要望を取り入れて15MBまでの3Dモデルを表示できるようになり、HP ePrint Cloud Printing Serviceに対応したプリンタから図面を印刷したり、モバイルデバイスのGPS機能を使って工場施設などの図面上に現在位置を表示してコメントを書き込んだりすることも可能になった。

さらに『AutoCAD 2013』では、オートデスクのクラウド レンダリングサービスを利用して、負荷のかかる演算処理をクラウド上の強力なインフラを使って高速に行うこともできる。例えば、これまで2時間以上かかっていたレンダリングを16分あまりで処理することが可能になる。

また『AutoCAD 2013』では、オートデスク製品はもちろん、それ以外の製造業向けの3次元CADで作成した3Dモデルもダイレクトにインポートし、その2次元図面を簡単に作成できる。新たに断面図ビューや詳細図ビューなどにも対応しているので、日々の設計業務がスピードアップする。

「クラウドサービスとの連動によるモバイル活用や3Dモデルのインポート機能の大幅な強化により、『AutoCAD 2013』が設計分野のコラボレーションハブとなり、設計業務の生産性の向上に間違いなく貢献します。パートナー様には、そのメリットをよく理解してもらい、それをお客様にお伝えすることで拡販につなげていただきたいです」と伊勢崎氏は語る。

オートデスクでは旧バージョンのAutoCAD LT 98-2009を所有しているユーザを対象に、AutoCADやAutoCAD LTの最新バージョンへのアップグレードが40%OFFになる「AutoCAD LT 下取りキャンペーン」も4月20日まで実施しているので、この機会に設計環境の見直しを提案してみてはいかがだろうか。特にモバイル対応の強化は大きな訴求力になるだろう。