2012年5月28日発行

設計ワークフローのあらゆる側面を強力にサポート
『AutoCAD Design Suite 2013』

5月中旬から出荷を開始した『AutoCAD Design Suite 2013』は、『AutoCAD』ファミリとして統一感を持たせるために、従来の『Autodesk Design Suite』を名称変更し、更なる進化を遂げた。アプリケーション連携やクラウド対応が強化されたことで利便性が高まり、設計ワークフロー全体の効率化に貢献する。保守契約のサブスクリプションとセットで販売することでクラウドの利用範囲が広がり、最大限の効果を発揮する。

まるで一つのアプリのようにボタン操作でデータ連携を実現

オートデスク株式会社
チャネルセールス シニアマネージャ
草谷 裕信氏

『AutoCAD Design Suite 2013』の製品構成上の変更ポイントは、従来と同じ販売価格でありながら、新たに『AutoCAD Raster Design 2013』が同梱されたことである。単体で30万9,750円(税込)する製品が加わり、価格メリットは大幅にアップしている。

新規にバンドルされた『AutoCAD Raster Design 2013』は、スキャナーで読込んだ紙図面や地図、航空写真などをベクターデータとして取り込むための変換ツールだ。『AutoCAD』でデータを参照できるため、0から設計するよりも作業効率が格段に向上する。取り込んだデータは、同梱されている3Dビジュアライゼーションツールなどを駆使して見栄えのいいプレゼンテーションなどにも活用できる。

『AutoCAD Design Suite 2013』は、アプリケーション連携が強化されたことも大きなポイントだ。ユーザインターフェースにワークフローというボタンを実装し、その中から利用したアプリケーションをクリックするだけでデータを自動的に受け渡せるようになったのだ。

「以前はアプリケーション間でデータをやりとりするイメージでしたが、それが一つのアプリケーション上でデータをさまざまな用途で活用できるイメージへと進化したのです。文字通りのシームレスなデータ連携により、設計ワークフローのあらゆる側面を強力にサポートします」とチャネルセールス シニアマネージャの草谷 裕信氏は語る。

クラウド連携の強化により設計業務の生産性がアップ

オートデスクでは、サブスクリプションの特典として、クラウドサービスの拡充に努めている。そのサービスが『Autodesk 360』だ。ちなみに「360」は、360°を意味し、設計ワークフローのどのフェーズにおいても包括的にサービスを利用できるという意味が込められている。

その特徴の一つは、クラウド上にディスクスペースがアカウントごとに提供されることである。通常は3GBだが、サブスクリプション契約を結べば、25GBに拡張される。もう一つの特徴は、クラウドユニットという単位を設け、利用管理をしていることだ。例えば、『AutoCAD Design Suite 2013』では、サブスクリプションの特典として、Standard、Premium、Ultimateの各エディションに応じて、それぞれ100、250、500のクラウドユニットが贈呈される。エンドユーザ様は、例えば5クラウドユニットを消費するかたちで1回のレンダリング処理をクラウドに演算させることができる。その間、デスクトップPC上では他の作業が行えるので設計業務の生産性がアップする。

『AutoCAD Design Suite 2013』は、この『Autodesk 360』とのシームレスな連携も実現している。例えば、デスクトップ上で図面データを保存すると、図面データが同期されてクラウドにアップロードされるので、常に最新のデータをクラウド上に維持できるのだ。また、『AutoCAD 2013』のカスタム設定情報をクラウド上に保存しておけば、それを他のPCにインストールしたAutoCAD 2013にダウンロードすることで、いつもの設計環境を再現して作業を行なえるので設計者に好評とのことだ。

「バージョンアップは必要ないと思っているエンドユーザ様向けの販売戦略として、最新機能の活用で生産性が向上することを実感できるACPEプログラムも用意しています。設計ワークフローの効率化やクラウド連携をキーワードに、ぜひ拡販につなげていただきたいです」と草谷氏は語る。

単品で複数の商品を購入し続けると、バージョンの差異によってデータの受け渡しがうまくいかない場合があるが、『AutoCAD Design Suite 2013』ならば、その心配はない、割安な価格で必要な製品が揃うので、エンドユーザ様にとってのメリットは大きい。5月14日から約2カ月間、『AutoCAD Design Suite 2013』などへ最大20%オフでアップグレードできる販売キャンペーンを展開しているので、パートナー様にとっては今が商談のチャンスである。