2012年7月28日発行

作業時間を1/3に短縮してお客様の「現状で満足」を打開
案件獲得を実現する『ACPEプログラム』

『AutoCAD』を使いこなせば企業の生産性は確実にアップする。ところが、『AutoCAD』の機能の中で実際に使われているのは、わずか5%~10%に過ぎず、本来なら1時間で作成できる図面を3時間以上もかけている実情があるという。オートデスクでは、こうした問題点を解消するために、『AutoCAD』の本来の機能を活用するだけで、設計に要する作業時間を劇的に短縮できる『ACPEプログラム』を始動させ、大きな反響を呼んでいる。

基本機能を使うだけで企業の生産性が格段にアップ

製造・建築など、さまざまな分野で生産性向上に役立つ『AutoCAD』を導入しているにもかかわらず、その機能を活かしきれていないことが非常に多い。例えば、表を作成する場合、1本ずつ線を引いているなら『AutoCAD』の「表オブジェクト」を使えば時間短縮になる。行と列の数を指定するだけで瞬時に表が完成する。また、文字を1行ずつ作成していくと修正作業などに手間がかかるが、『AutoCAD』の「マルチテキスト」を使えば、複数行のテキストも手間なく書ける。しかし、こうした便利な機能があることを知らないがために、多くの設計者は無駄な労力を費やしているのだ。

そこでオートデスクでは、『AutoCAD』および『AutoCAD LT』の利用者を対象にした生産性向上プログラム『ACPE(AutoCAD Productivity Enhancement)』を立ち上げ、製品本来の機能を有効活用することで企業の生産性向上を支援する活動をスタートさせた。

「ACPE活動の一環として、セミナーに参加するエンドユーザ様から1,200枚の図面をお預かりして評価しました。その中から800枚を精査し、図面データを分析したところ、「表作成」「注釈」「図記号」「印刷設定」「図枠設定」といった5つの項目の機能さえきちんと活用すれば、設計にかかる作業時間を3分の1に短縮できることが判明したのです」とソリューションエキスパートの清水卓宏氏は語る。

実際、一つの項目に関するやり方を変更しただけで、1枚の図面を作成する時間が60%も削減できた企業もある。特に数百枚の図面を作成するようなプロジェクトでは、その効果は極めて大きい。「専門的な知識を要する高度な機能ではなく、基本的で当たり前の機能を活用するだけで、企業の生産性が格段に向上します。そのためセミナーの参加者の反応は非常にいいです。自分たちも変わらなければ、と目の色が変わります」と清水氏は話す。

チーム全体の最適化を支援するCADマネージャの育成が重要

オートデスク株式会社
ソリューションエキスパート マネージャ
清水 卓宏氏

『ACPEプログラム』では、『AutoCAD』の機能を60%習得する「ビギナー」、80%使いこなせる「エキスパート」、チーム全体の生産性向上を支援する「マネージャ」の3段階の目標を設定し、それぞれに応じたトレーニングやコンサルティングなどを提案できる。

「企業の生産性を高めるには、チーム全体の最適化が必要です。今後は、その推進役となるCADマネージャの育成がとても重要だと思います。また外部に設計を委託する場合は、『こういう方法で図面を仕上げてください』と指示が出せるように設計業務を標準化しておくことも重要です」と清水氏は指摘する。

オートデスクでは、パートナー様向けのACPEコンサルタントという認定資格制度も開始した。その資格を持っていれば、エンドユーザ様先で『AutoCAD』を活用した生産性向上の具体的な提案などが行えるようになる。もちろん、資格を取得していなくても、オートデスクのコンサルタントが同行してエンドユーザ様の生産性向上を一緒に支援することもできる。

このACPEプログラムを活用したいパートナー様は、大塚商会やオートデスクに気軽に問い合わせていただきたい。

「ACPEのセミナーを実施した後に、今日聞いた便利な機能を使いたいが、『AutoCAD』のバージョンが古いので使えないとエンドユーザ様から相談されることがあります。その場合はアップグレードの提案をすることでビジネスにつながります。また、エンドユーザ様のバージョンが統一されていないと設計業務の標準化が図れないので、その場合は最新版のネットワークライセンスの導入をお勧めしています。ただし、商談ありきではなく、エンドユーザ様から既存の設計環境を改善したいと相談されてから提案することが肝要です」と清水氏は語る。

まずは、エンドユーザ様に『AutoCAD』の機能を活用しきれていない実情を自覚してもらい、そのうえで業務改善につながる提案をすれば、エンドユーザ様の信頼は確実にアップする。『ACPEプログラム』をエンドユーザ様との信頼関係を深めるためのきっかけづくりに役立てていただきたい。