2014年7月28日発行

Autodesk Desktop Subscription
柔軟で費用対効果の高いソフトウエアの購入方法
パートナー様の新たなビジネス提案として加えたい。

オートデスクは、今後の成長戦略の大きな柱として、サブスクリプションの拡販に力を注いでいる。その中でも、潜在的な需要が多いのが、オートデスク製品を最小限の初期導入コストで利用できる「Desktop Subscription(デスクトップ サブスクリプション)」だ。エンドユーザー様にとって極めて費用対効果の高いソフトウエアの購入方法は、新たな需要の掘り起こしにも貢献してくれるので、パートナー様の新たなビジネス提案としてぜひ加えていただきたい。

低コストで最新版の製品を利用する

「Desktop Subscription」は、時計をモチーフにしたロゴマークが端的に表現しているように、いわば期限付きのライセンスだ。オートデスクの製品を短期間限定で利用するエンドユーザー様が、広い意味での販売ターゲットとなる。対象製品は、Aut oCAD、AutoCAD LT、AutoCAD Design Suite、AutoCAD Revit LT Suiteなど多岐にわたる。

その最大の導入メリットは、オートデスクの製品を、初期費用を抑えて安価に利用できるようになることだ。例えば、AutoCAD LTを3カ月間利用する場合の販売価格は2万1,000円(税別)。一方、AutoCAD LTの永久ライセンスに「Maintenance Subscription」を付加した販売価格は21万9,000円(税別)となる。その差は歴然だ。また、AutoCAD LTを1年間の期間限定で使用した場合の販売価格は5万7,000円(税別)で、これを1日に換算すると約170円に相当する。つまり、コーヒー1杯分程度あるいはそれよりも安い金額で最新のCADを利用できる環境が整う。

2つ目の大きなメリットは、必要なときに必要な数だけライセンスを購入でき、そのライセンスの増加や削減が手軽に行えることである。例えば、短期間のプロジェクトやプロジェクトの途中で納期に間に合わせるために、一時的にCADオペレーターを増員したいときに、その分のライセンスを簡単に増やすことができる。

3つ目の大きなメリットは、最新版の製品をすぐに利用できることだ。「Maintenance Subscription」と同等の契約特典が付加されるので、契約期間中に最新版の製品がリリースされた場合は、最新版にアップグレードして使用できる。当然、契約時に導入したバージョン製品をそのまま使い続けることも可能だ。同時に2つのバージョン製品を起動することはできないが、どちらでも好きな方を自由に選択できる。さらに、契約期間中は、オートデスクのクラウドサービス「Autodesk 360」のストレージ容量が、サブスクリプション未加入時の5GBから25GBに拡張される。そのうえ、Webサポートも受けられる。

また、場合によっては期間中のソフトウェア費用をプロジェクトの経費の一部として処理することも可能。毎年原価償却する必要がなくなるので、経理業務が簡素化される利点もある。

さらに特筆すべき点は、「Desktop Subscription」の製品には、海外使用権が付与されていることである。永久ライセンスの場合は、同時に起動しなければ30ライセンスを100人で使いまわすこともできるが、基本的に購入した国でしか使用できない。一方、「Desktop Subscription」は、1ライセンスで1名のみが利用できるが、ライセンスを付与された人が海外に出張しても、そのまま使い続けることができる。特に製造業では、海外に拠点を置いている企業が多いので、大きなアピールポイントになるだろう。

潜在的なニーズを喚起しビジネスチャンスを広げる

AutoCAD LTを利用しているエンドユーザー様は、予算的な理由などで「Maintenance Subscription」に加入せずに、かなり古いバージョンの製品を使い続けているケースが多い。しかし、このままでは時代の変化についていけなくなるので、最新の機能を安価に利用できる「Desktop Subscription」に対する潜在的なニーズは多いと推察できる。

また、短期間のプロジェクトでは、自分で図面は描かないが、設計者が作成した図面をチェックする立場の人も数多く存在する。その人たちが一時的にオートデスク製品のライセンスを取得する手段としても、「Desktop Subscription」は効果を発揮する。

AutoCAD や AutoCAD LTのファイル形式の DWGは、設計データを保存するための効率的かつ正確で信頼できる手段として、世界中の設計業界で利用されているデザインデータ形式だ。国内外で新規事業を始める場合や、中小規模事業者にとって、AutoCADやLTの永久ライセンスを最初から人数分導入することが難しい場合でも、Desktop Subscriptionなら比較的導入しやすいのではないだろうか。

このように「Desktop Subscription」を拡販できる市場は非常に多くある。

オートデスク株式会社 チャネルセールス サブスクリプション プログラムマネージャーの国松 いづみ氏は、「弊社のセミナーで行なったアンケート調査でも、『Desktop Subscription』に興味を抱いているエンドユーザー様は7割近くいらっしゃいます。特に中堅中小企業のエンドユーザー様が高い関心を示していますので、その潜在的なニーズを掘り起こせるライセンスとしてご活用いただきたいですね」と話す。この新たなライセンスへの取り組み方次第で、2年後、3年後に向けたパートナー様のビジネス拡大に大きな影響をもたらすことになりそうだ。