2014年11月28日発行

Autodesk Desktop Subscription
さまざまなメリットのある期間限定ライセンスで
設計環境の新たなビジネススタイルを提案

IT業界では、クラウドファーストが叫ばれるなか、パートナー様のビジネス形態にも少しずつ変化が訪れている。この変化に対応するため、去る2014年10月21日、大塚商会BP事業部は、「もう避けては通れない! クラウドによって変化する新たなビジネススタイル」と題したパートナー様向けセミナーを開催。そのセミナーのセッションIIでは、オートデスク株式会社 チャネルセールス デストリビューション セールスマネージャー 田中裕紀氏を講師に迎え、設計環境の新たなビジネススタイルの提案をテーマに「Desktop Subscription」が紹介された。

ビジネスニーズや予算に応じてオートデスク製品を使用できる

オートデスクでは、永久ライセンスのほかに、さまざまなメリットを享受できる「永久ライセンス+Maintenance Subscription」、そして「Desktop Subscription」など、多様な購入オプションを用意し、エンドユーザー様の設計環境を支援している。その購入オプションの一つである「Desktop Subscription」は、エンドユーザー様がプロジェクトの期間や予算に合わせて最新のオートデスク製品を効率的に活用できる期間限定のライセンスだ。

「Desktop Subscription」が利用できるオートデスク製品は、AutoCADやAutoCAD LTをはじめ、建築業界用のRevit LT SuiteやInventor LT Suite、機械設計用のAutoCAD Mechanical、さらに3D設計用のAutoCAD Design Suiteや、プロダクションツールのEntertainment Creation Suite、3DアニメーションツールのMaya LTなど多岐にわたる。

エンドユーザー様は、プロジェクトの期間や予算に合わせて3カ月か12カ月のいずれかのプランを利用することで、最新のオートデスク製品を効率的に活用できるようになる。

「エンドユーザー様の設計環境には、短期間のプロジェクトやプロジェクトの途中で納期に間に合わせるために、一時的にCADオペレーターを増員したいケースがあります。しかし、その度にオートデスク製品の永久ライセンスを購入するのは予算的に難しい場合があります。そのようなときに優れた費用対効果を発揮するのが『Desktop Subscription』なのです」と田中氏はメリットを話す。

「Desktop Subscription」のメリットは主に以下の4つに集約できる。
1.導入コストの低さ
2.増加と削減の容易さ
3.最新ツールの利用
4.リスクの軽減

まず、最初に挙げられた導入コストの低さは最大のメリットだ。例えば、AutoCAD LT 2015を3カ月間利用する場合の販売価格は2万1000円(税別)。一方、AutoCAD LT 2015の永久ライセンスに1年分の「Maintenance Subscription」を付加した販売価格は21万9000円(税別)となる。また、場合によっては、「Desktop Subscription」のコストを顧客に請求することで、ソフトウェアのコストを資産ではなく、経費として扱えるメリットもある。二つ目のメリットは、ライセンスの増加と削減が容易に行えることである。これは、一時的なプロジェクトやパートタイム社員を追加したいときなどに役立つ。三つ目のメリットは、最新版のソフトウェアや製品の拡張機能をいつでも利用できること。そして四つ目がリスクの軽減。例えば、新規ビジネスを立ち上げる際に、初期コストを抑えられれば、リスクを軽減できる。また、少ない初期投資で優れた機能が利用できれば、成功時の大きなリターンにもつながるのだ。

クラウドを利用した設計環境のメリット

「Desktop Subscription」のメリットは、導入・運用に関すること以外にもある。例えば、機能的なメリットとしては、クラウドサービス「Autodesk 360」の活用範囲が広がることがある。さらにクラウドストレージの容量が25GB(Maintenance Subscription未加入者は5GB)に増量されることや、クラウド演算処理容量も追加される。その他にもエネルギー解析や構造解析など、購入した製品に応じた特定のクラウドサービスを利用できるようになる。

「クラウドを活用することで、設計環境へのメリットは、より大きくなります。例えば、クラウドにデータを保存することで、いつでも、どこからでも図面・設計図書にアクセスできるようになります。外出先からスマートフォンやタブレットで図面を閲覧できれば、紙や印刷のコストの低減になります。さらに、データを共有することで複数の設計者間でコラボレーションが実現するほか、高負荷なレンダリングや解析演算をクラウドで行うことでデスクトップPCのリソースを解放することができます」と田中氏はクラウドのメリットを説明する。

「Desktop Subscription」に最適なエンドユーザー様とは?

さまざまなメリットがある「Desktop Subscription」は、どのようなエンドユーザー様に最適なのか?

「例えば、新規事業者や新規プロジェクトチームでの利用に適しています。自営業者やフリーランサーなど利用者が少ない場合に効果があります。また、中堅・中小企業のお客様の場合でも、プロジェクトの期間と必要人数が流動的な場合にも最適です」と田中氏は話す。新規事業を予定しているエンドユーザー様に採用されることは、新しい契約の獲得となる。パートナー様にとって「Desktop Subscription」は、新たなビジネスチャンスをもたらすソリューションともいえるのだ。

セミナーの中で田中氏は、アプローチ中のエンドユーザー様に「Desktop Subscription」が適しているかどうかを確認するための質問をいくつか披露してくれた。

Q1.お客様の会社の設計者、デザイナー、またはエンジニアの数は?
Q2.短期的なプロジェクトの受注や、臨時のスタッフや契約社員を雇用することがありますか。
Q3.ソフトウェアを運用経費として扱うメリットがありますか?

この質問に対する回答に対する判断は、Q1は、数が少ない中小企業であれば「Desktop Subscription」のメリットは初期費用が少なくて済むことであり、数が多ければ、追加ライセンスとして利用価値が高いと判断できる。Q2とQ3が「YES」の場合は、「Desktop Subscription」のメリットを受けることができる可能性が非常に高い。パートナー様もエンドユーザー様に適したソリューションを提案することで「売上げの増加と新しい顧客の開拓」や「既存の顧客との継続的な関係構築」といったメリットが生まれる。リピートオーダーを確保して顧客との継続的な関係を築けば安定した収益基盤が整う。そして新しいビジネスへフォーカスできる好循環が生まれる。この新しい可能性を秘めた「Desktop Subscription」を積極的に提案してみてはいかがだろうか。

セミナーでは、オートデスク株式会社 チャネルセールス デストリビューション セールスマネージャー 田中裕紀氏が登壇し、「Desktop Subscription」のメリットとおすすめポイントがわかりやすく紹介された。