2016年5月28日発行

一生に一度あるかないかのビッグチャンスが到来!
~オートデスクのキーマンが語る成功シナリオ~

今、オートデスクは、サブスクリプションとクラウドをベースにした新たなビジネスモデルへと大きな変革を行っている。その真意はいかなるものなのか。お客様やパートナー様に具体的にどのようなメリットをもたらすのか。オートデスク APACチャネルセールス事業部長のマイケル・キング氏と、オートデスク AutoCAD ビジネス&マーケティング戦略 ディレクターのジュリアン・ファー氏に話を伺った。

変化にいち早く対応したものがよりよい成果を挙げられる

マイケル・キング氏
APACチャネルセールス事業部長

冒頭、APACチャネルセールス事業部長のマイケル・キング氏は、「日本市場は世界で第二位の非常に重要な市場です」と語り、日本のパートナー様に対して3つのメッセージを伝えたいと述べた。

1つ目のメッセージは、パートナー様と一緒にビジネスを加速できるように、社内体制のシンプル化を推進していること。オートデスクのマーケティング、チャネルセールス、サポート部門などが一丸となって、パートナー様のビジネスを強力に支援していく。

2つ目のメッセージは、オートデスクのブランドイメージを強化していること。具体的には、オートデスク製品のポートフォリオを見える化し、オートデスクのプレゼンス(存在感)がお客様にきちんと届くようにリーダーシップを発揮していく。

特に日本市場において、ブランディング戦略は非常に重要である。そのために、日本のお客様の成功事例をストーリー形式でわかりやすく伝えるPR活動などに力を入れていく。

3つ目のメッセージは、今まさにサブスクリプションとクラウドの時代が到来しているということ。サブスクリプションとクラウドへ移行することで、市場における優位性がさらに高まり、パートナー様はお客様とより戦略的な関係を築けるようになる。

例えば、お客様はさまざまな人たちと容易にコラボレーションすることが可能になり、よりプロジェクト志向の強い事業活動を展開できるようになる。一方、パートナー様は、お客様を未来のものづくりの世界へ導くことで、お客様と共に成長できる。

実際、航空業界や宿泊業界などは、クラウドを活用することで大きな成功を収めている。これまでは、アプリケーションなどを社内に所有して利用する考え方が当たり前だった。しかし今は、クラウド上にあるアプリケーションを使いたいときに使いたい分だけ利用し、その対価を支払うという考え方に代わってきている。そうすることにより、アプリケーションを構築するコストなどを軽減できるからだ。

オートデスクは、こうした時代の変化にいち早く対応している。パートナー様がお客様のサブスクリプションやクラウド活用への移行を成功裏に展開できるように、今後もさまざまな支援策を提供していく考えだ。

そのうえで、キング氏は「ビジネスモデルの急激な変化に困惑しているパートナー様もいるかもしれません。しかし、今が一生に一度あるかないかのビッグチャンスだと考えてください。サブスクリプションやクラウドへの移行をいち早く経験すればするほど、よりよい成果を挙げられます。オートデスクと共に未来を切り拓いていきましょう」と呼びかけた。

顧客対話力をさらに高めて新規加入者と更新率を増やす

ジュリアン・ファー氏
AutoCAD ビジネス&マーケティング戦略 ディレクター

続いて、AutoCAD ビジネス&マーケティング戦略 ディレクターのジュリアン・ファー氏は、AutoCAD/AutoCAD LTの製品戦略などについて語った。

まず、製造業や建設業では、企業規模を問わず、いろいろな部門の人たちがCADデータなどを共有しながら事業を展開している。その中で、オートデスクが推進しているサブスクリプションモデルへの移行が非常に重要になると指摘。そのうえで、AutoCAD/AutoCAD LTのサブスクリプションを導入する具体的なメリットについて述べた。

第一のメリットは、“Simplify”。予算の見通しが立てやすく、継続的なアップグレードでいつでも最新版が利用でき、ソフトウェアの資産管理が容易になる。

第二のメリットは、“Connect”。A360によってワンクリックでデザインの共有が実現し、50以上のファイル形式が該当ソフトウェアをインストールしていなくても、ブラウザ上でプレビュー可能になる。AutoCAD 360 Mobile ProがApp内課金なしで自由に使えるので、プラットフォームの垣根を超えて作業が行える。

第三のメリットは、“Personalize”。マルチデバイスでいつでもどこでも作業が行え、電話サポートにも対応。Autodesk Desktop Appからトレーニングやサポート情報を入手でき、Autodesk Exchange Appsで600以上のアプリケーションを活用できる。

第四のメリットは、“Innovate”。今回提供される革新的なPDF読み込み機能では、PDFのラインやオブジェクトをAutoCADジオメトリとして扱えるなど、PDFを元に図面を作成する効率が著しく向上できる。そのほか、Recap 360などの革新的なクラウドサービスや、BIM underlayでデータ連携が容易に行える。

このようにサブスクリプションモデルに移行するメリットは豊富にあるが、それをよりわかりやすい形でお客様に伝えていくことが重要となる。

「実際、サブスクリプションモデルのメリットを理解されているお客様は、その評価が非常に高いです。当然、サブスクリプションの更新率も高くなります。今まで予算面で躊躇していたハイエンドのソリューション系の製品の導入も検討されるようになるので、お客様にサブスクリプションのメリットをきちんと伝えられるかどうかが成功の鍵を握っています」とファー氏は語る。

また、AutoCAD/AutoCAD LTのお客様の企業規模はさまざまだが、大規模企業ユーザーにも、中小規模あるいは個人のユーザーにも、それぞれのメリットがある。中小規模のお客様にとっては、サブスクリプションモデルは使った分だけ課金されるので非常に柔軟性があり、コストパフォーマンスに優れている。一方、大規模のお客様に対しては、ネットワークでライセンスを共有できるマルチユーザーのメリットをぜひ訴求していただきたい。

マルチユーザーのメリットとは具体的には、①ライセンスを共有できるので費用対効果が高い、②ライセンス数の管理が容易になる、③インターネット接続不要で利用できる、④指名ユーザーの設定が不要になる、⑤全ユーザでライセンスを共有できるといったメリットである。

「こうしたサブスクリプションのバリューを日本のパートナー様にきちんと理解していただいて、お客様に確実に訴求できれば、間違いなくビジネスは加速します。オートデスクは、AutoCAD LTのような低価格の2D製品から本格的な3Dデザインツールまで潤沢に揃えています。パートナー様は、サブスクリプションビジネスの継続によって安定した収益基盤を確立できるので、日本市場でぜひ拡販につなげていただきたいです」とファー氏は日本のパートナー様に大きな期待を寄せている。