2018年3月28日発行

AutoCAD including specialized toolsetsが登場!!
エンドユーザー様のCAD業務をこれまで以上に支援するAutoCAD業種別製品のすべての機能が使える専用ツールセット

AutoCADのサブスクリプションが大きな変化を遂げた。AutoCAD 2019のサブスクリプションは、AutoCAD including specialized toolsets(=業種別ツールセット含む AutoCAD)となり、これまで単体製品として提供されていた業種別製品のさまざまな機能が一本化されて、ひとつのAutoCAD製品となった。エンドユーザー様は、シンプルな製品ラインナップにより、必要な機能を選びやすくなり、価格を含むさらに優れた価値を享受できるようになる。

AutoCADが一本化されてシンプルな製品構成に

2018年3月23日より、AutoCADのサブスクリプションは、一本化されたひとつのAutoCAD製品となり、業種別製品のさまざまな機能を利用できるようになった。この新しいAutoCADの名称は、「AutoCAD including specialized toolsets」と命名された。

今回の変更により、いわゆる「AutoCADファミリー」と呼ばれていたラインナップがシンプルになり、AutoCADのサブスクリプションにAutoCAD業種別製品のすべての機能とライブラリが業界専用ツールセットとして含まれたことになる。

AutoCAD2019の新しいサブスクリプションに含まれる業種別ツールセットは、Architecture、Mechanical、Electrical、Map 3D、MEP、Raster Design、Plant 3D。

以上のラインナップで、日本語で提供されていないME Pについては英語版が利用できる。ちなみにAutodesk Civil 3DやAutoCAD LTは、含まれていない。

この新しいAutoCADは、「サブスクリプションメンバーにさらに優れた価値を提供できる」「シンプルな製品ラインナップ。ひとつの製品に業種別機能が搭載され、エンドユーザー様が必要な機能を選びやすくなる」といったメリットがある。エンドユーザー様は、A u t o C A D製品シリーズの各業種別製品を購入する必要がなくなり、AutoCADの新しいサブスクリプションを購入するだけで、さまざまな業種別ツールセットの機能を利用でき、ビジネスニーズに応じて必要なツールセットを選択できるのだ。

また、この変更にともなって、2018 年4月2日より、Autodesk Architecture,Engineering & Constuction Collection(以下、建設・土木業界向けコレクション)および、Autodesk Product Design & Manufacturing Collection(以下、製造業界向けコレクション)の業界別コレクションに、AutoCADの業種別ツールセットが含まれるようになる。この業界別コレクションは、登場以来、非常にバリューの高いソリューションとしてエンドユーザー様から評価を受けている。

例えば、BIM/CIM、i-Construction業務を包括的に支援する建設・土木業界向けコレクションは、AutoCADをはじめ、Revit、Civil 3D、InfraWorks、Navisworks Manageなどを含むソフトウェアで構成され、このうち2つの製品を利用するだけで、単体製品をそれぞれ購入するよりもお得な価格となっている。同様に、製造業界向けコレクションは、Inventor Professional、AutoCAD、Nastran In-CAD、HSMを含む、最新の3Dプロダクトデザインおよびエンジニアリングソフトウェアをパッケージにしたコレクションで、ものづくりに必要な設計、シミュレーション、ビジュアライゼーション、コラボレーションといったソリューションを魅力的なパッケージ価格で提供している。こちらも2本以上使うことで、単体製品の購入より価格的に有利となる。

4月2日以降、これらの業界別コレクションにAutoCADの業種別ツールセットが含まれることで、エンドユーザー様は、追加費用を負担しなくても必要な機能を使えるようになる。

パートナー様には積極的な切り替えの支援をいただきたい

AutoCAD including specialized toolsetsの登場により、2018年3月23日より、AutoCAD および AutoCAD業種別製品のサブスクリプションは単体での新規購入できなくなる。この点には注意したい。

AutoCAD including specialized toolsetsの価格は、シングルユーザーアクセスによる1年間のサブスクリプションの場合、185,000円(税別)。AutoCADやArchitecture、Electricalなど2つの製品以上を使うことを考えると価格の優位性が理解できる。

価格的なメリットに加え、製品を選択しなくてもAutoCAD業種別製品のすべての機能とライブラリを利用できるといったメリットがある。AutoCADの業種別ツールセットは、これまで単体製品を利用していたエンドユーザー様の切り替え需要が高まると予想できる。現時点では、既存のサブスクリプションメンバーが自動的にAutoCAD including specialized toolsetsへ移行する予定はない。エンドユーザー様が新しいAutoCADへの移行を希望された場合は、パートナー様のビジネスチャンスと理解し、積極的に支援していただきたい。切り替え費用に関しては、エンドユーザー様のサブスクリプション契約が残っている場合、残り期間内において、AutoCADやAutoCAD業種別製品のサブスクリプションからAutoCAD including specialized toolsets に無償で切り替えられる。また、現在、AutoCAD業種別製品のサブスクリプションを使用中のエンドユーザー様は、契約中のサブスクリプションを引き続き更新することができる。ただし、保守プランからサブスクリプションへの切り替え(M2S)で、既に特別価格を利用された場合は対象にならないことには注意したい。

また、建設・土木業界向けコレクションや製造業界向けコレクションの導入を検討中のエンドユーザー様には、4月以降にAutoCAD including specialized toolsetsが含まれることをお知らせしてもらいたい。

全世界のパートナー様向けカンファレンス「One Team Conference 2018」を開催!

「One Team Conference」は、全世界のオートデスクの重要なパートナー様に対し、オートデスクの経営陣やインダストリー責任者が新年度の販売・製品戦略を紹介する大規模なカンファレンスだ。ここでは、General Session(基調講演)」に登壇したワールドワイド・セールス・サービス担当上級副社長のスティーブ ブラム氏の講演を紹介したい。

Steve Blum氏は、オートデスクはサブスクリプションへの移行を推し進め、その結果、エンドユーザー様はもちろん、パートナー様の成長を加速する成功サイクルを作り出していると話す。このサイクルは「Land」「Adopt」「Expand」「Renew」であり、これらがどのように顧客の成長に貢献しているのかが説明された。

まず「Land」とは、新しいユーザーに販売することであり、現在でも1200万人以上の潜在的なユーザーと、200万人以上の永久ライセンスのユーザーが存在していると話す。次の「Adopt」とは、契約ユーザーが製品を効果的に使用できる環境を提供すること。「Expand」とは、サブスクリプション総数を拡大し、価値の高い商品を販売すること。そして「Renew」は更新のことで、更新し同時にアカウントの利用幅を広げていくことが重要とのことだ。

この成功サイクルを推進することで、パートナー様の定期的な収益を加速することができ、今後の年間収益の最大化につなげられると語った。