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パナソニックは、かなり以前からドコモやソフトバンク向けの携帯電話を開発・製造し、コンシューマ市場で高い評価を得てきた。その後、携帯電話の開発スタッフの一部が、法人向けのスマートフォンの開発にシフトし、頑丈で壊れにくい“タフパッド”シリーズを世に送り出した。その一方で、バーコードを読み取るハンディーターミナルの開発・製造・販売を長年にわたって展開し、大手運送会社などで数多くの導入実績がある。

今回紹介する“タフパッド”シリーズの最新モデル『FZ-N1』は、携帯電話やスマートフォンの開発部隊とハンディーターミナルの開発部隊が一体となり、それぞれのノウハウを結集した集大成ともいえる製品。建設現場などのハードな環境でも決して壊れない頑丈さを備えながら、胸ポケットに収まるコンパクトボディに仕上げ、約275gの軽量な重さを実現している。

パナソニック株式会社　AVCネットワークス社
ITプロダクツ事業部　東アジア営業統括部
法人営業2部　営業1課　課長
高橋 収氏

本体には水滴誤動作防止モードを実装している。水場や悪天候といった環境でも確実に操作が可能となる。

『FZ-N1』には、コンシューマ向けのスマートフォンとは比較にならないような高品質な機能が豊富に実装されている。その一つが、さまざまな業務で活用できるバーコードリーダーを標準搭載していること。バーコードの読み取り部が斜めに配置されているので、本体の画面を見ながらバーコードのスキャンが迅速かつ正確に行えるのが大きな魅力だ。

本体の8方向に対して、コンクリート面への1.8mの落下試験をクリアするなど、本体の堅牢性はまさに折り紙つき。本体の耐久温度は動作時で-10～50℃。非動作時は-30～70℃にも及ぶ。仮に極寒や極暑の過酷な環境に本体を置きっぱなしにしてしまっても、決して壊れる心配はない。さらに、IP65/67準拠の防塵・防滴・防水設計を実現。たとえ台風の中でも、本体を水の中に落としてしまっても、支障なく使い続けることができる。

パナソニック株式会社 AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 東アジア営業統括部 法人営業2部 営業1課課長の高橋 収氏は、「本体に実装している水滴誤動作防止モードは、パナソニックの特許です。パワーボタンを長押しすると選択できるようになり、指の動きと雨の滴を検知して指の動きだけに反応するので、水滴による誤動作を未然に防げます。操作モードを変更すれば、手袋をはめたままタッチパネルを操作することも可能です」と語る。

『FZ-N1』は、AndroidのOSを搭載し、ＮＴＴドコモとＫＤＤＩの２つのキャリアに対応したモデルを用意している。

スマートフォンとしての品質向上にも徹底してこだわり、本体に3つのマイクとノイズサプレッサー機能を搭載。口から発している音声と、周囲の騒音を自動的に識別し、騒音を小さく抑えることで、建設現場などの騒音化でもクリアな通話品質を実現している。同時にツインスピーカーを内蔵し、100dBAの大音量に対応。これにより、ハンズフリーによる音声通話や複数の人が一度に話を聞ける電話会議などがその場で行えるようになる。

また、通常のスマートフォンは、太陽の光が反射して画面が見づらくなるケースがよくある。その点、『FZ-N1』は、500cd/㎡の高輝度液晶と反射防止フィルムを実装しているので、太陽が煌々と照りつける海岸のような場所にいるときでも画面がよく見えるという。

バッテリー駆動時間も、待ち受け約700時間、連続通話約24時間と非常に長い。そのうえ、電源を切らずに予備のバッテリーに交換できるので、現場の作業中に電源が切れて使えなくなってしまうという問題も解消される。

『FZ-N1』は、特に野外などの現場で使用する業務用途に最適で、パナソニックが想定している主なターゲット市場は、物流・配送業界、建設業界、流通・小売業界、警備業界、電気・ガス・水道などの公共サービス、さらに医療・看護業界など多岐にわたる。

例えば、物流倉庫では、本体の画面で対象物を確認しながらバーコードを読み取れるので、商品のピッキングや管理が効率的に行えるようになる。建設現場では、騒音化でもクリアな音声通話が可能になる。さらに、運送会社のドライバーは、伝票番号を読み取るハンディーターミナルと連絡用の携帯電話を2台持ち歩く必要がなくなるなど、その効果は無限大だ。

「運送会社では、荷物の伝票番号のバーコードを読み取ることで、配送状況をリアルタイムに管理しています。しかし、配送途中にハンディーターミナルの電池が切れてしまったら、それができなくなってしまいます。その点、『FZ-N1』は、アプリケーションを起動したまま電池交換が行えるので、そうしたリスクも未然に防げます」と高橋氏は語る。

パナソニック株式会社　AVCネットワークス社
ITプロダクツ事業部 東アジア営業統括部
法人営業2部 営業１課 営業推進２係 係長
吹田 恵樹氏

頑丈で多機能な“タフパッド”シリーズは、既に大手の警備会社にも数多く導入されており、特に最近は、医療・看護業界からの引き合いも増えつつあるという。

「医療機関では、看護師と患者のIDカードと、薬剤に貼付されたバーコードを読み取ることで、誰が誰にどの薬を投与したのか正確に把握できるようになります。電子カルテへの入力作業もベッドサイドで手軽に行えるメリットがあります」と高橋氏は語る。

このように『FZ-N1』は、さまざまな分野での活用が期待されており、パナソニックでは、『FZ-N1』をベースにした各業界向けのソリューション提案に力を入れている。しかし、ビジネスを加速させるためには、パートナー様の協力が必要不可欠だという。

例えば、パートナー様に『FZ-N1』を活用したアプリケーションを開発してもらい、各業界向けの展示会で一緒に訴求することも可能だ。そのために、『FZ-N1』の検証機やデモ機の貸し出しなども行っている。

同社 ITプロダクツ事業部 東アジア営業統括部 法人営業2部 営業１課営業推進２係 係長の吹田 恵樹氏は、「全国には、各業界の業務内容を熟知されているパートナー様が数多くいらっしゃると思います。そうしたパートナー様とぜひ一緒にビジネスを拡大していきたいと考えています。当社のノウハウを結集してパートナー様のビジネスを全面的に支援しますので、大塚商会様を通じていつでも気軽に声をかけてください」と呼びかける。