導入される業種によって、重要視されるモニターの特性はさまざまだ。動画を美しく表示したい場合もあれば、応答速度よりも色の再現性を重視したい場合もある。また、複数のモニターを同時に使用するデュアルモニターも珍しくなくなっているが、デスクのスペースに2台のモニターを置くことが難しいという場合もあるだろう。一つのモニターに複数画面を表示したい、複数人で同時に同じモニターを閲覧したい。そのようなユーザーには大画面モニターをおすすめしたい。
フィリップスの『BDM4350UC/11』は、液晶駆動方式にIPSを採用した42.5型の大型モニターだ。液晶の駆動方式にはTN方式、VA方式などがあるが、IPS方式は発色特性に優れているという特長がある。その一方で、高速応答は不得意なため、デザインや医療分野など、静止画での発色性を重視する分野におすすめしたいモデルだ。また、IPS方式は視野角特性に優れているという特長も併せ持つ。水平・垂直方向ともに178度の広視野角が確保されているので、大勢で同じ画面を見るサイネージやインフォメーション用途でも重宝されるだろう。
画面表示の設定については、ボタン一つでディスプレイのパフォーマンスを最適化する、同社独自の「SmartImage」を搭載。写真、映画、ゲームなど用途別のモードを選択するだけで、表示コンテンツに応じたコントラスト、彩度などを自動で分析し、調整してくれる。デザイン事務所で資料映像を上映するなど、あまり使用頻度の多くないコンテンツを表示する際には、嬉しい機能といえる。
『BDM4350UC/11』のもう一つの特長として、PIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)とPBP(ピクチャー・バイ・ピクチャー)に対応している点が挙げられる。PIPは、画面の中に、もう一つの別な画面を小さく表示する機能。対してPBPは、画面を分割して複数表示を可能にする機能で、同製品は最大で4画面を同時に表示することが可能だ。デスク上に十分なスペースがなく、デュアルモニターを実現できなかった場合でも、大画面を2分割することで同様の効果を得ることができる。また、大画面と広視野角を活かして、複数の情報を同時に表示させるデジタルサイネージとしての使用も効果的だ。
多種多様なモニターが存在しているからこそ、用途や使用シーンに適したモデルを提案していただきたい。
型番 | BDM4350UC/11 |
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カラー | ブラック |
液晶パネル駆動方式 | IPS |
パネルタイプ | ノングレア(反射防止) |
有効表示領域(横x縦) | 953×543mm |
推奨解像度 | 3,840×2,160 |
最大表示色 | 約10億7000万色 |
視野角 | 水平178°、垂直178° |
輝度 | 300cd/m² |
通常コントラスト比 | 1,200:1 |
スマートコントラスト比 | 50,000,000:1 |
入力端子 | アナログ:D-Sub 15ピン×1 デジタル:HDMI2.0(MHL)×2、Display Port1.2×2 |
USBポート | USB 3.0×4 |
消費電力 | 使用時(エナジースター準拠):63.1W (typ.) スタンバイ時:0.5W (typ.) |
入力端子 | アナログ:D-Sub 15ピン×1 デジタル:HDMI2.0(MHL)×2、Display Port1.2×2 |
外形寸法(W×D×H) | 968×259×630mm |
本体重量 | 9.72kg |
保証期間 | お買い上げより5年間 (パネルに関しても5年間) センドバックサポート |