液晶モニターを使用したデジタルサイネージが普及してきた現在、単に動画を使用するだけでは効果的なプロモーションを行うことは難しい。スマートフォンと連携するなど、さまざまな試みが行われているが、タッチパネルの採用もその一つだ。プッシュ型のプロモーションではなく、オーディエンスが本当に必要な情報を手に入れられるプル型のプロモーションには、タッチモニターが最適なインターフェイスの一つだと言えるだろう。
タッチパネル・システムズのデジタルサイネージ用途の大型タッチモニター『02シリーズ』として、32型の『3202L』、42型の『4202L』、46型の『4602L』がラインアップされた。タッチ方式には、フロントベゼルのある赤外線走査方式と、フロントベゼルのない投影型静電容量方式の2つが用意されている。いずれも、10点までのマルチタッチに対応。耐傷性の優れた赤外線操作方式と、異物に反応しにくく半屋外でも使用可能な投影型静電容量方式を、用途によって選択することができる。
投影型静電容量方式を採用したモデルは、奥行きが51mmと薄型のデザインを実現。縦表示、横表示、壁掛けにも対応しており、設置の自由度も高い。映像入力端子はアナログRGB、HDMI、Display Portの3種類に対応し、さまざまな再生機器からのコンテンツ出力が可能だ。
『02シリーズ』は、いずれも1点から最大10点のタッチを検出することが可能なマルチタッチに対応している。iPhoneユーザーであれば日常的にマルチタッチを利用しているかもしれないが、スマートフォンなどで使用する「ピンチ」や「スワイプ」に比べて、「マルチタッチ」は普及しているとはいえないのが現状だ。
しかし、ユーザーは常に一人とは限らない。大画面を活かして、複数人が同時に操作するアプリケーションがあれば、マルチタッチを活かした新たなプロモーションの可能性が拓ける。例えば、早押しクイズなど、楽しみながらプロモーションできるアプリケーションと共に同製品の導入を提案することも可能だ。観光地の案内などに活用する場合でも、複数人が同時に、それぞれが興味ある場所の情報を引き出す、といった使い方も想定できる。
アプリケーションなくしては、タッチモニターは単なる液晶モニターになってしまう。タッチ機能を十分に活かしたアプリケーションと共に、ソリューションとして同製品を提案していただきたい。
型番 | 【ET3202L-9UWA-0-MT-GY-G】 パネルサイズ:31.5型ワイド型 タッチパネル:赤外線走査方式 タッチ点数:最大10点 【ET3202L-2UWA-0-MT-ZB-GY-G 】 パネルサイズ:31.5型ワイド型 タッチパネル:投影型静電容量方式 タッチ点数:最大10点 |
---|---|
電源 | AC100~240V、50/60Hz |
消費電力 | 65W(最大) |
タッチパネル通信接続 | USB タイプB(レセプタクル) |
表面処理 | クリア |
通信 | USB |
最大解像度 | 1,920×1,080 |
表示エリア | 698.4mm(H)×392.85mm(V)(31.5型) |
画素ピッチ | 0.3637mm×0.3637mm |
表示色 | 1,677万色 |
輝度※1 | 【ET3202L-9UWA-0-MT-GY-G】 450cd/㎡ 【ET3202L-2UWA-0-MT-ZB-GY-G】 430cd/㎡ |
コントラスト比 | 3,000:1(標準値) |
視野角 | 上下左右各89°(コントラスト比10以上での標準値) |
外形寸法(W×D×H) | 【ET3202L-9UWA-0-MT-GY-G】 763×62×457mm フロントベゼル:あり 【ET3202L-2UWA-0-MT-ZB-GY-G】 763×51×457mm フロントベゼル:なし |
重量 | 約13kg |
保証 | 3年間 |
※1 タッチパネル装着時の標準値