機器同士が人の手を介さず連携し動作するM2M(Machine to Machine)システムは、IoTの盛り上がりも相まって、製造分野で急速に進歩し続けている。コンテックの『CPS-MC341-ADSC1-931』は、システムを簡素化できるM2Mコントローラー。サーバー機能がファームウェアとして内蔵されているため、PCを介さず上位システムと接続可能。これにより運用管理を容易にし、全体のコスト低減と信頼性・保守性の向上に貢献する。

『CPS-MC341-ADSC1-931』は、ファナック社の稼動管理ソフト「FANUC MT-LINKi」に対応した高機能M2Mコントローラー。工場の工作機械に搭載された表示灯やモーターから信号を受け、稼動情報を直接システムに送信。工場全体の機械を一元管理し、運用コストを低減することが可能だ。
最大の特長は、OPC UAサーバー機能をファームウェアとして内蔵している点。PCを介さずにソフトやシステムとダイレクトに通信できるため、システムをシンプルに構築できる。同社専用のクラウドサービス(Cloud Data Service)も用意されており、収集したデータをヒストリカルに保存、一元管理することが可能。クラウド型の多拠点監視システムにも対応している。データの送信はモバイル回線でも可能と、柔軟な運用が可能だ。もちろん、ローカルエリアネットワークにおいても、無償ソフトウェアによる環境構築ができる。
オペレーションはすべてWebブラウザー上で行える。Web上の作画ツールでモニタリング画面を簡単に操作でき、監視画面やローカルコントローラーのユーザーインターフェイス、機器の運転切り替えコントローラーとして利用できる。収集情報のモニタリングやアラーム情報の確認、設備への数値変更指示といった操作を、クラウドサーバーなしに手軽に行えるのは同製品の強みといえよう。また、Webベースのタスク処理プログラミング機能も搭載。演算・条件分岐・データ出力などのアイコンを組み合わせることで、簡単にタスク処理を組み込むことが可能になる。工場の仕様に合わせて、適切な環境にカスタマイズして運用できる。
コンパクトで設置場所を選ばず、-20度から60度までの周囲温度にも対応。多様な環境で使用できる『CPS-MC341-ADSC1-931』を、製造分野のIoT化の一助としてぜひおすすめいただきたい。
製品名 | CPS-MC341-ADSC1-931 |
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LAN | 伝送規格:10BASE-T/100BASE-TX チャンネル数:2ch (RJ-45コネクター) |
SDカードスロット | SD規格準拠、SDメモリーカードスロット1ch |
デジタル入力 カウンター入力 |
【入力方式】 無電圧入力または12~24VDC入力(ディップスイッチ切替)※1 【最大入力電圧】 30VDC 【チャンネル数】 4ch (バス絶縁)※2 【カウント方式】 アップカウント 【カウンター応答速度】 1kHz(max), デユーティ50%(max) |
デジタル出力 | 【出力方式】 半導体リレー出力 【最大出力電圧/電流】 24V/200mA 【チャンネル数】 2ch (絶縁) |
RTC | RTC内蔵(電池搭載) |
電源※3 | 【定格入力電圧】12-24VDC(入力電圧範囲10.8-30VDC) 【消費電力】12V 0.7A(Max.)、24V 0.4A (Max.) 【コネクター】2ピース3.5mmピッチ3pin端子台(V+,V-,FG) |
使用・保存周囲温度/湿度 | -20〜60℃※4 10-90%RH(ただし、結露しないこと) |
耐振動性 | 【掃引耐久】 10-57Hz※5/片振幅0.15mm、57-150Hz/2.0G X/Y/Z方向40分(JIS C60068-2-6準拠、IEC60068-2-6準拠) |
外形寸法(W×D×H、突起物を除く) | 188.0×78.0×30.5mm |
質量 | 250g |
設置方法 | 35mm DINレール、ネジ止め※6 |
※1 データ「0」がHighレベル、データ「1」がLowレベルに対応します。
※2 内2chカウンター入力に割り当て可能
※3 電源ケーブルは3m以下を使用してください。
※4 USBをバスパワーで使用する場合は-20〜55℃となります。
※5 オプション電源使用時:10-55Hz (詳細はオプション電源の取扱説明書を参照のこと)
※6 別途市販の取り付けネジが必要です。