産業分野のコンピューターは、現場に必要とされる最適なスペックが要求される。ロジテックの『LR-S9』シリーズはXeonプロセッサーのCPUパワーを軸に、高い性能と拡張性を実現。各種PCI Expressスロットを豊富に備えるうえ、80Plus Platinum準拠で変換効率に優れる1,400Wの電源ユニットを搭載。高性能のビデオカードや制御用ボードなどを追加して性能を向上させつつ、十分に稼働させられる。
『LR-S9』シリーズは、産業用・業務用に特化した、1Uラックマウント型のカスタムコントローラーだ。CPUにはBroadwell世代のXeonプロセッサーを採用。見積もり時にカスタマイズが可能で、1.7GHzから3.4GHzまでの5種類から選択できる。メインメモリーはデュアルチャネル構成のDDR4-2133 ECC RDIMMで、8GBから64GBまで選択可能。ストレージはホットスワップに対応した1TBのHDD(SATA2)を3台まで搭載することができる。これらのモジュールを搭載するマザーボードには、サーバー用途で定評のあるSuperMicro製品を採用。耐久性と汎用性に優れており、FA(Factory Automation)PCより低価格かつ、市販PCよりも高い信頼性を実現している。
電源ユニットは1,400Wと大容量で、各種ボードを増設しても十分に電力をまかなえる。「80Plus Platinum」にも準拠しており、高い変換効率を実現している。大容量の処理を必要とする現場においては、最高スペックでの構成や、拡張した機器も安定して動かせるのは喜ばれる点だろう。
拡張性も幅広く、PCI-E 3.0 x16スロットを2基、PCI-E 3.0 x8スロットを1基備えている。前者は2スロット幅のビデオカードを搭載可能で、複数のボードによる高度な処理も実現可能だ。後者はロープロファイル仕様で、小型のビデオカードやボードに対応している。さらに、ギガビットLANポート2基、IPMI専用LANポート1基、COMポート1基、VGAポート1基を搭載し、多彩な機器を接続できる。このほか、IPMI2.0対応のハードウェアをメイン回路から独立して搭載しており、コントローラー本体の状態をLAN経由で監視・操作することが可能となっている。
高いカスタマイズ性により、必要十分なレベルから最大限のハイスペックまで、現場の要求する性能を自由に選べる『LR-S9』シリーズを、ぜひおすすめいただきたい。
型番 | LR-S9シリーズ |
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筐体 | 19型1Uラックマウント |
拡張ベイ | 3.5型ベイ×3 Hot-swap |
電源電圧 | AC100~240V |
電源ユニット出力 | 1,400W High-efficiency Power Supply |
ACコード | PSE規格適合 ACコード |
マザーボード | Supermicro 「X10SRG-F」 【CHIPSET】 Intel(R) C612 chipset 【CPU】 Intel(R) Xeon(R) processor E5-2600 v4 family LGA2011-3 ソケット 【BIOS】 AMI 【メモリーソケット】 PC4-17000(DDR4-2133) SDRAM 288Pin DIMM 8スロット 【拡張スロット】※ 2× PCI-E 3.0 x16 1× PCI-E 3.0 x8 Low Profile 【インターフェイス】 2× USB 3.0 ポート(背面) 【シリアル(COM)】 1ポート(背面) 【LAN】 2× RJ45 Gigabit Ethernet LAN ポート(背面) 1× RJ45 Dedicated IPMI LAN ポート(背面) 【グラフィック出力機能】 VGA 1ポート (背面) (ASPEED AST2400 BMC) |
使用環境 | 動作時:温度10~35℃、湿度20~80% 非動作時:温度-10~50℃、湿度10~90% |
外形寸法(W×D×H・突起部を除く) | 437×716×43mm |
重量 | 約13kg(システム構成による) |
※搭載可能なボードの最大寸法:267×111×37mm(ブラケット含まず)。また、長手方向に電源コネクターを持つボードは、内部電源配線ができない場合があります。