シリアル接続機器とイーサネット接続機器をネットワークにつなげるシリアルデバイスサーバーは、POS環境や医療機器のデータ収集環境を構築するうえで欠かせない製品。この分野を開拓したMOXAが、無線LAN対応製品としてラインアップしているのが『NPort W2150A』だ。複数のアクセスポイント間を移動またはローミングできるため、無人搬送車など頻繁に移動するデバイスでの運用を強力にサポートしてくれる。
センサーやカードリーダー、PLCなどのシリアルインターフェイスを備えた機器は、ネットワーク上で運用する場合、イーサネットへ接続できるようデータを変換するシリアルデバイスサーバーが必要となる。『NPort W2150A』は、同技術を長年開発してきたパイオニア、MOXAの製品だ。RS-232C/422/485対応のシリアルポートと、10/100Mbpsのイーサネットインターフェイスを各1基搭載し、シリアル接続機器とルーター等のネットワーク機器を接続することができる。
大きな特長は、IEEE802.11a/b/g/nの無線ネットワークにも対応している点だ。オフィスや工場のWi-Fiネットワークに接続でき、ユーザーが複数のアクセスポイント間を移動またはローミングすることが可能となっている。そのため、無人搬送車のような頻繁に移動するデバイスの運用に適している。もちろんケーブルレスになることで、配線が難しいアプリケーションを運用できるメリットもある。
同製品にはローミングを自動かつ高速で行う機能を備えており、快適な運用をサポートしている。セキュリティ面ではWEP/WPA/WPA2による暗号化に対応。設定はHTTPSおよびSSHによるリモート操作で、時と場所を選ばずに調整することが可能だ。また、各ポートや電源にはサージ保護が施されており、安全性にも配慮されている。施設の入出退制御システムや医療機器のデータ収集、リモート環境監視システムといった用途に合わせて、シリアル接続機器を従来よりも柔軟に構築することができる。
シリアルポートが2基搭載されている『NPort W2250A』もラインアップされ、必要に応じて選択可能。産業分野をはじめに幅広いシステムに対応する製品として、ぜひお客様にご提案いただきたい。
製品名 | NPort W2150A |
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イーサネットインターフェイス | |
ポート数 | 1 |
スピード | 10/100Mbps、オートMDI/MDIX |
コネクター | RJ45 |
WLANインターフェイス | |
規格の準拠 | 802.11a/b/g |
ネットワークモード | インフラストラクチャ、Ad-Hoc |
送信レート | 802.11a:6~54Mbps 802.11b:1~11Mbps 802.11g:6~54Mbps 802.11n:6.5~150Mbps |
シリアルインターフェイス | |
ポート数 | 1 |
シリアル規格 | RS-232C/422/485(DB9/Mコネクター) |
その他仕様 | |
動作温度 | 標準モデル:0~55℃ ワイド温度モデル:-40~75℃ |
保管温度 | -40~75℃ |
相対湿度 | 5~95% (結露なきこと) |
入力電圧 | 12~48VDC |
入力電流 | 179mA@12VDC |
外形寸法(W×D×H・耳またはアンテナなし) | 77×111×26mm |
重さ | 547g |
MTBF(平均故障間隔) | 383,187時間 |
保証期間 | 5年 |