イーサネットを920MHz帯の無線に変換しターミナルの情報を集計
コンテック GW1-ETH-WQ

工場等の現場では、各部署の稼働データなどを集計し、スムーズに運用・管理できるシステム作りが求められる。そこで役立つのが、コンテックの『GW1-ETH-WQ』だ。イーサネットを920MHz帯域の無線信号に変換し、子機からのデータをイーサネット経由でPCに送受信できる。長距離通信に向いているため、施設間の配線工事なしで拠点のネットワークを構築できる。

回折性が高く障害物に強い、920MHzの周波数帯を採用
920MHz帯域による1km先の機器制御を可能にするワイヤレスI/O親機。ターミナル(子機)と連携し、さまざまな情報のやりとりに対応する。
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『GW1-ETH-WQ』は、PC計測制御用の無線I/O機器。遠隔地にあるPCからのデジタル/アナログ信号を無線に変換して伝送し、イーサネット経由でメインのPCに送受信できる。無線周波数には、回折性が高く障害物に強い920MHz帯を採用。免許申請をすることなく、約1kmの広範囲に渡る屋外長距離通信システムを構築することができる。通信においては、無線マルチホップ技術により、通信が遮断されるなどの状況でも通信ルートを自動で変更。通信を継続し安定させることで、障害に強い無線ネットワークを実現する。

端末側には、ターミナル(子機)の『DIO-0404LY-WQ』と『AI-1004LY-WQ』を接続して使用。端末が集計したデータを、子機から親機に送る仕組みだ。各機器はコンパクトで設置場所を選ばず、オプションのブラケットを使用すれば、DINレールへ取り付けることも可能だ。温度環境は-20度から60度まで対応するため、過酷な環境でも安定して稼働できる。

システムに最適なアプリの開発用素材を無料で提供

施設に合わせたソフトウェア開発ができるのも大きな特長。同社のサイトから無料で入手できるドライバーソフトウェア(API関数)を使用して、Visual BasicやVisual C++などのプログラム言語を用いたWindowsアプリケーションを作成することが可能となっている。ドライバーは同社の計測制御用PCIボードやUSBモジュールと共通しているので、これらとあわせて運用すればシステムを開発しやすく、統一されたシステム環境を構築できる点もメリットだ。

広範囲に及ぶ通信システムを容易に構築し運用できるコンテックのワイヤレスI/Oシリーズを、ぜひご提案いただきたい。

主な仕様
型番 GW1-ETH-WQ
無線部 対応規格:920MHz 特定小電力無線
変調方式:GFSK
通信速度:50kbps/100kbps※1
送信出力:1mW/10mW/20mW※2
周波数帯:915.9〜929.7MHz
イーサネット部 コネクター:RJ-45
規格:IEEE802.3/IEEE802.3u
データ転送速度:10Mbps/100Mbps
アクセス方式:CSMA/CD
ポート数:1
USB部 バス仕様:USB Specification 2.0/1.1 準拠
データ転送速度:12Mbps(フルスピード)、480Mbps(ハイスピード)
機能:USBデバイス
使用コネクター:mini-B USBコネクター
アンテナ 無指向性ダイポールアンテナ(1.49dBi)
入力電圧範囲 12-24VDC±5%
消費電流 0.12A(12VDC入力時)
0.07A(24VDC入力時) (Max.)
使用周囲温度 -20〜60℃
使用周囲湿度 10〜90%RH(ただし、結露しないこと)
外形寸法(W×D×H・突起物を除く) 62×64×24mm
質量(本体のみ) 84g

※1 無線通信上の理論値であり、実際のデータ転送速度を示すものではありません。

※2 送信出力10mW、20mWを使用する場合、送信時間制限があります。1時間あたりの送信時間総和が360秒以内となるように制限されています。通信速度が50kbpsの場合は18,000kbit、100kbpsの場合は36,000kbitのデータ送信で制限にかかります。

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