スモールスタートを実現するM2Mコントローラ
コンテック CPSN-MCB271-S1-041

新しいニーズにすばやく対応して、小規模で新しいビジネスを立ち上げるリーンスタートアップやスモールスタートは、ソフトウェア開発でよく見かける言葉だ。拡大しつつあるIoTを利用したビジネスにおいても、それは同様だ。ソフトウェア開発と異なる点は、センサーやそれを結ぶネットワークなど、実際の機器を設置したり、接続したりする必要がある点だ。IoTをスモールスタートするためには、導入しやすい機器が必要だ。

IoTに必要な機能を厳選。Modbusと仮想COMに対応
電源コネクタについては、ドライバを使用せず端子台コネクタの取り外しが可能。故障した場合でも短時間で本製品の交換作業が行える
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コンテックの『CPSN-MCB271-S1-041』は、IoTに必要な機能を厳選して搭載したリモートI/OモデルのCPUユニットだ。通信インターフェースは、LANとRS-232Cを搭載している。RS-232Cは、110から921,600bpsまでのボーレートの設定が可能だ。I/Oモジュールは同社の「CONPROSYS nano」シリーズから必要な機能を持つモジュールを選択して、同時に4つまで搭載することができる。

また、産業分野で広く利用されているModbus TCP SlaveとModbus RTU Slaveに対応している。マスター機能を持つ上位通信機器からのデータ収集や制御が可能だ。Windows版ドライバソフトウェアにも対応しているので、アプリケーションを作成できるほか、診断プログラムを利用してソフトやハードが正常に動作しているかどうかを確認することも可能だ。さらに仮想COMにも対応しているので、OS標準のWin32 APIコミュニケーション関数を利用したアプリケーションが作成できる。

コンパクトで設置の自由度が高い。保守運用の負担も軽減

『CPSN-MCB271-S1-041』は設置性も考慮された設計が採用されている。筐体サイズは幅110mm、奥行き74.8mm、高さ95mmなので、設置場所に悩む必要がない。動作温度は−20℃から60℃までと広範囲なので、冷蔵・冷凍倉庫や高温になる天井裏、寒冷地など、幅広いシーンで使用できる。

I/Oモジュールは工具無しで取り付け・取り外しが可能なので、サービスの拡張に伴うセンサーの増設なども容易に行える。動作状況は確認用のLEDで把握できるほか、診断プログラムを利用すれば、リモートで監視することも可能だ。IoTでのデータ収集は、保守担当者が高い頻度で点検できる場所で行われるとは限らない。同製品は短寿命の電解コンデンサーを使用しないことにより、長寿命化を実現し、メンテナンスの負担軽減を実現している。IoTサービスを検討しているユーザーには、同製品によるスモールスタートの実現を提案していただきたい。

主な仕様
型式 CPSN-MCB271-S1-041
CPU ARM Cortex-M3 180MHz
メモリ On Board 16MB SDRAM
LAN 伝送規格:10BASE-T/100BASE-TX
チャネル数:1ch
コネクター:RJ-45コネクター
LED:Speed(橙)、Link/Act(緑)
USB 伝送規格:USB2.0規格準拠
チャネル数:1ch
コネクター:TYPE-A
microSDカードスロット 規格:SD規格準拠
コネクター:microSD メモリーカードスロット
消費電力 【CPU Unitのみ※1】
24V:0.08A (Typ.)、0.1A (Max.)
12V:0.15A (Typ.)、0.2A (Max.)

【I/Oモジュール、USB拡張時】
24V:1.5A (Max.)
12V:2.0A (Max.)
外形寸法(W×D×H) 110×74.8×95mm (ただし、突起物を除く)
質量 250g

※1 USB負荷無し、拡張スロット負荷無しの時。

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