USBバスパワー駆動のアナログ入力ユニット
コンテック AI-1608GY-USB

IoTやビッグデータを支える技術の一つがセンシング技術である。温度、湿度、圧力や加速度、位置情報など、さまざまな情報を収集するためには適切なセンサーを使用して、最適な頻度でデータを収集しなければならない。また、トラブルの発生時には計測する頻度を増やしたり、原因究明のために測定項目を増やしたりする必要も出てくるだろう。そのような場合には、ノートPCにUSB接続できるI/Oユニットを活用したい。

トリガやクロックでサンプリング。10時間以上の安定測定が可能
PCのUSBポートからアナログ信号の入力機能を拡張するUSB2.0対応のターミナル。コンパクトな設計とUSBバスパワー動作により携帯性に優れる
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コンテックの『AI-1608GY-USB』はアナログ入力に対応したI/Oユニットだ。入力チャネル数はシングルエンド8chで、±10Vの入力に対応する。ADC分解能は16bitで変換速度は最大4μsec/chなので、高速サンプリングを実現できる。同製品はUSB接続で、変換速度は接続するPCのCPU性能に左右されるので、高速サンプリングを行う際はPCのスペックにも注意する必要がある。

サンプリングは内部クロックや外部クロックによるほか、ソフトウェアや外部トリガによって可能なので、連続測定だけでなく、異常を検知した場合に測定を開始するといった用途にも利用できる。データロガーソフト「C-LOGGER」による測定では10時間以上エラー無しの実績があり、長時間の測定でも安心だ。

専用ライブラリの提供やLabVIEWに対応。ソフトウェア校正も可能

『AI-1608GY-USB』には同社従来製品比で8倍、8kのバッファメモリを搭載している。保存形式はFIFOとRINGが使用できるため、バッファによるデータのバックグランド測定が可能で、データ計測中にPCでほかの作業を行うことができる。測定専用のノートPCを用意する必要がないのは、同製品をメンテナンスで使用したり、フィールドワークで使用したりするユーザーには嬉しい点だろう。

Windowsに対応したドライバライブラリが添付されているので、用途に合わせたWindowsアプリケーションを容易に開発できる。また、専用ライブラリのプラグインによりNational Instruments社のLabVIEWにも対応するので、ユーザーが使い慣れた環境で測定することも可能だ。さらに入力信号の校正はすべてソフトウェアで行えるので、使用環境に応じた調整情報を記録しておけば、測定作業の効率化が実現できる。同製品を活用することによる、保守点検や研究開発の現場の測定作業の効率化を、ぜひ提案していただきたい。

主な仕様
製品名 AI-1608GY-USB
バス仕様 USB 2.0
サイズ Yタイプ
使用コネクター スクリュー端子台 14-pin×2
入力チャネル数 シングルエンド 8-ch
入力レンジ ±10V
ADC 分解能 16-bit
変換速度 4μsec/ch (Max.)
入力点数 4点
出力点数 4点
応答速度 (入力) 200nsec (max.)
応答速度 (出力) 200nsec (max.)
動作電圧 (入力) 3.3VDC-LVTTL
動作電圧 (出力) 3.3VDC-LVTTL
入力回路 非絶縁LVTTLレベル入力 (正論理)
出力回路 非絶縁LVTTLレベル出力 (正論理)


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