産業機器用のフラッシュを採用し、高い耐久性を実現
アイ・オー・データ機器 『EU3-HR』シリーズ

どのような製品にも「寿命」があるものだが、USBメモリーはあまり寿命を意識せずに使われている製品ではないだろうか。一般的なUSBメモリーにはTLCと呼ばれるタイプのフラッシュメモリーが採用されており、データを書き換えるたびに、わずかずつだが劣化する。USBメモリーは消耗品との考え方もあるが、重要なデータを取り扱う際にエラーが生じるリスクは低減したい。そこで活用したいのが高耐久性のUSBメモリーだ。

二つのメモリー技術を組み合わせることで高い耐久性と低コストを両立
保証期間は5年間とかなり長く、製品への同社の自信がうかがえる。繰り返しの書き換えに強くファイル暗号化ソフトにも対応するため、大切なデータを安全に、長く、安心して扱える
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アイ・オー・データ機器の『EU3-HR』シリーズは優れた耐久性が特長のUSBメモリーだ。コネクター形状はUSB Standard Aで、容量が4GB、8GB、16GBの3モデルがラインアップされている。

一般的なUSBメモリーに使用されるフラッシュメモリーはTLCタイプと呼ばれ、安価に大容量を記録できることから、広く利用されている。これは一つのセルで3bitを表現することができるのだが、これに対し、一つのセルで1bitを表現するのがSLCで、読み込み/書き込み、耐久性などがTLCよりも優れている反面、コストが高くなるというデメリットがあった。

今回、本製品に採用された「pSLC技術」は、SLCのようにTLCの一つのセルに1bitで表現することで、高速の読み込み/書き込みと耐久性、さらに低コストを実現することに成功した。TLC NAND採用の同社従来モデルの書き換え可能回数2,000回と比較すると、10倍以上の30,000回の書き換えが可能になっている。ドキュメント類などのファイルの一時保管や、資料の受け渡しなど、日常の業務でデータの書き換えが多いユーザーにおすすめしていただきたい。

LEDランプや暗号化ソフトなど、使い勝手にも行き届いた配慮

『EU3-HR』シリーズには、キャップ式のシンプルなデザインの筐体が採用されている。キャップ式の場合、キャップを紛失する恐れがあるが、同製品は外したキャップを本体後部に取り付けることが可能なので、置き忘れなどを防止できる。ボディ後部にはストラップホールが設けられているので、ストラップを付けて取り扱いやすくしたり、識別用のタグを付けたりすることが可能だ。また、読み書き中には点滅するLEDランプが搭載されているので、動作中に誤ってUSBメモリーを取り外してしまうこともない。

さらに、USBメモリーを取り扱う上で留意する必要があるのが情報漏洩対策だ。同製品にはファイル暗号化ソフトウェア「QuickSecureAES256」を無料でダウンロードすることが可能だ。PC側へのインストールが不要なので、USBメモリーの利便性を損なうことなく安全に利用できる。

主な仕様
対応機種 USB 3.2 Gen 1(USB 3.0)/USB 2.0 ポート Standard A コネクターを搭載した機種
対応OS(日本語版のみ) Windows 10
Windows 8.1
Windows Server 2019
Windows Server 2016
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2012
macOS 10.11 ~ 10.15
容量 4GB/8GB/16GB
インターフェイス USB 3.2 Gen 1(USB 3.0)/USB 2.0
※ USB 3.2 Gen 1 は、従来の USB 3.0 からアップデートされた規格の表記であり、USB 3.0 と同じ仕様です。
コネクター形状 USB Standard A コネクター
アクセスランプ
外形寸法 約18(W)×62(D)×9(H)mm
質量 約7g
電源 DC 5V
使用温度範囲 0~40℃
使用湿度範囲 10~90% ※結露なきこと
各種取得規格 VCCI Class B、RoHS指令準拠(10物質)
保証期間 5年保証
※保証の対象は本商品の本体部分のみとなります。添付ソフトウェア、保存されたデータ等は保証の対象外となります。

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