オフィス内などで無線LAN環境を整える際には、ルーターやアクセスポイントといった無線LAN親機だけでなく、無線LAN子機の存在も重要だ。無線LANを搭載していないPCや、最新規格に対応していない機器など、従来の設備はそのままでも、コストを抑えて対応したいところだ。そこで有用なのが、アイ・オー・データ機器の『WHG-AC433US』のような、コンパクトなUSB無線LANアダプターだ。最新規格であるIEEE802.11acに対応し、セキュリティ面でもIEEE802.1x/EAP認証に対応するなど、環境に合わせて適切な方式が選択できる。

『WHG-AC433US』は、USBメモリー並にコンパクトなUSB無線LANアダプターだ。親機となる無線LANルーターと『WHG-AC433US』を組み合わせることで、オフィス内の機器の配置を変えずに無線LAN環境を拡充できる。最大の特長は、パソコンに挿入した場合は約22mmとコンパクトでありながら、最新の「11ac」から従来の規格に至るまで、幅広い無線LAN規格に対応している点。11ac対応機器との接続時では、規格値で433Mbpsの高速通信が可能だ。
また、デュアルバンド対応で、2.4GHz帯と5GHz帯の規格を併用できるため、コードレスホンやBluetooth機器など、電波干渉の原因となる機器が多い環境でも、使用する規格を振り分けることで、安定した通信を実現できる。安定通信への配慮はこれだけではなく、PCのUSB端子に直接挿入した場合、PCの設置場所によっては電波が届きにくくなるおそれがあるが、付属のスタンド型USB延長ケーブルを利用すれば、電波の届きやすい場所に本体を置くことも可能だ。
セキュリティ対策機能も万全だ。RADIUSサーバーと組み合わせて運用することで、アクセスを許可されたユーザー以外の不正な接続を防ぐ、セキュアな環境を構築できる。また、暗号化機能もWPA2-EAP(AES)からWEPまで、ほとんどの規格に対応。環境や機器に合わせて、適切な方式を使用できる。WPA-EAP/WPA2-EAPや、EAP-TLS・EAP-PEAPなど高度な認証、暗号化環境にも対応。EAP認証シングルサインオンにも対応しており、無線LANの認証とWindowsログオンの認証を同時に行うことで、Active Directoryなどのネットワークに接続させることも可能だ。
導入も簡単で、付属のインストールディスクからウィザードを実行するだけで設定は完了。手軽に無線LAN環境を構築できる『WHG-AC433US』を、ぜひおすすめいただきたい。
型番 | WHG-AC433US |
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対応機種 | USB 2.0ポートを搭載したWindowsパソコン |
対応OS(日本語版のみ) | Windows 8.1(32・64ビット)/Windows 8(32・64ビット)/Windows 7(32・64ビット) |
無線規格 | IEEE802.11ac/n/a/g/b |
通信周波数 | 5GHz帯(W52/W53/W56)、2.4GHz帯 |
チャンネル | 5GHz帯:36/40/44/48/52/56/60/64/100/104/108/112/116/120/124/128/132/136/140ch 2.4GHz帯:1~13ch |
伝送方式 | IEEE802.11ac/n/a/g:OFDM IEEE802.11b:DS-SS |
伝送速度(※1) | IEEE802.11a/g:54Mbps(最大値) IEEE802.11b:11Mbps(最大値) IEEE802.11n:150Mbps(最大値) IEEE802.11ac:433Mbps(最大値) |
無線LANセキュリティ(※2) | Static WEP(64・128ビット)、WPA-PSK/WPA2-PSK、WPA-EAP/WPA2-EAP、IEEE802.1x(WEP)、TKIP/AES-CCM、EAP認証(EAP-TLS、PEAP(MS-CHAP v2))、WPS、EAP認証シングルサインオン |
アクセス方式 | インフラストラクチャ(Infrastructure) |
外形寸法(W×D×H) | 16×22×8mm(USBコネクター除く) |
本体質量 | 約4g(スタンド型USB延長ケーブルは約85g) |
各種取得規格 | RoHS指令準拠、Wi-Fi CERTIFIED™ IEEE802.11a/b/g/n/ac、WPS、VCCI classB、電波法工事設計認証、電気通信事業法設計認証 |
※1 表示の数値は、本商品と同等の構成を持った機器との通信を行ったときの理論上の最大値であり、実際のデータ転送速度を示すものではありません。
※2 IEEE802.11acやIEEE802.11nでWPA-PSK(TKIP)またはWEPを選択した場合は、十分な通信速度が得られません。