ネットワーク機器の統合管理を低コストで実現
アライドテレシス x510Lシリーズ

スタッカブルスイッチは、スイッチ群を単一のIPアドレスで扱うことができ、障害に対応しやすく、管理しやすいメリットがある。その反面、コストが高いデメリットもある。しかし、アライドテレシスの『x510L』シリーズは、従来機と同等のソフトウェア機能を搭載しつつ、内蔵固定電源を1個とするなどして価格を抑えており、中規模ネットワークのエッジスイッチとして導入しやすい。

独自のAMFマスター機能で管理工数を大幅に削減
PoE+対応モデルと非対応モデルがラインアップされたスタッカブルスイッチ。Allied Telesis Management Framework(AMF)により、同社製ルーターの統合管理もできる。(現在はAT-AR3050S/AT-AR4050S(ファームウェアバージョン5.4.5以降)のみサポート)
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『x510L』シリーズは、ネットワーク機器の統合管理機能を備えたギガビット・インテリジェント・スタッカブルスイッチだ。ポート数が24もしくは48、PoE+の対応、非対応といった点が異なる4モデルがラインアップされている。全モデルに4基のSFP/SFP+スロットが搭載されており、拡張性も万全だ。

大きな特長は、独自のAMFマスター機能。これにより、同社製のスイッチやルーター、無線LANアクセスポイントといったネットワーク上の機器を、仮想的な1台の機器として統合管理できる。これを利用すれば、ネットワークの構築や復旧、ファームウェアのアップデートなどを一括で処理することができ、管理工数とコストを大幅に削減することが可能だ。

EPSRやループガード機能でネットワークを安定化

ネットワークの安定に貢献する機能も豊富に搭載。EPSRに対応しており、レイヤー2レベルでの障害の検出と経路の切り替えをより高速に行うことができる。また、EPSRスーパーループプリベンションや、独自のトポロジー変更時におけるQuery要求機能により、マルチキャストアプリケーションへの親和性を向上。さらに、二重障害時をも考慮した可用性の高いリングネットワークも実現できる。ループガード機能も完備しており、接続ミスなどで発生したネットワークループを自動検出できる。

セキュリティ機能も豊富で、同一ポート上でIEEE802.1X認証、Web認証、MACアドレスベース認証の混在を実現する「Tri-Auth機能」のほか、SNMPv3の暗号化・認証機能やSSHに対応。IPv6管理インターフェイスやSNMP、NTPなどのIPv6マネージメント機能に加え、MLDv1/v2スヌーピングやRAガード、 DHCPリレーやDNSリレーといったIPv6付加機能など、IPv6ベーシック機能に標準で対応するため、将来的にIPv6環境を導入する場合にもシームレスに移行できる。

主な仕様
製品名 AT-x510L-28GT(24ポート・Non-PoE)
AT-x510L-28GP(24ポート・PoE+対応)
AT-x510L-52GT(48ポート・Non-PoE)
AT-x510L-52GP(48ポート・PoE+対応)
準拠規格 IEEE 802.3 10BASE-T
IEEE 802.3u 100BASE-TX
IEEE 802.3z 1000BASE-SX/LX※1
IEEE 802.3ab 1000BASE-T
IEEE 802.3ah 1000BASE-BX10※1
IEEE 802.3ae 10GBASE-LR/SR/ER※2※3
IEEE 802.3x Flow Control
IEEE 802.3af Power over Ethernet※4
IEEE 802.3at Power over Ethernet+※4
IEEE 802.3az Energy-Efficient Ethernet
IEEE 802.1D-2004 Spanning Tree, Rapid Spanning Tree※5
IEEE 802.1Q-2003 GVRP
IEEE 802.1Q-2005 VLAN Tagging, Multiple Spanning Tree※6
IEEE 802.1X Port Based Network Access Control
IEEE 802.1AB Link Layer Discovery Protocol
IEEE 802.1p Class of Service, priority protocol
IEEE 802.1ax-2008 Link Aggregation(static and dynamic)※7
適合規格 CE
EMI 規格:VCCI クラスA
安全規格:UL60950-1, CSA-C22.2 No.60950-1
EU RoHS 指令
通信速度 10Mbps/100Mbps/1000Mbps/10Gbps※2※3
パフォーマンス 【スイッチング方式】
ストア&フォワード

【最大パケット転送能力(装置全体/64Byte)】
AT-x510L-28GT・AT-x510L-28GP:95.23Mpps
AT-x510L-52GT・AT-x510L-52GP:130.94Mpps

【スイッチング・ファブリック】
AT-x510L-28GT・AT-x510L-28GP:128Gbps
AT-x510L-52GT・AT-x510L-52GP:228Gbps

【メモリー容量】
フラッシュメモリー:64MByte
メインメモリー:512MByte

【MACアドレス登録数】
16K※8

【VLAN登録数】
4,094 個(VID=1~4,094)※9

【IPv4ホスト(ARP)登録数】
2K※8

【IPv4ルート登録数】
1K※8※10
PoE 給電方式:オルタナティブA
[最大供給電力]
1ポートあたり:30W
装置全体:185W
外形寸法(W×D×H) AT-x510L-28GT・AT-x510L-52GT:441×323×44mm(突起部含まず)
AT-x510L-28GP・AT-x510L-52GP:441×398×44mm(突起部含まず)
質量 AT-x510L-28GT:4.2kg
AT-x510L-28GP:5.2kg
AT-x510L-52GT:4.8kg
AT-x510L-52GP:5.7kg

※1 対応SFPモジュール装着時
※2 対応SFP+モジュール装着時
※3 SFP+ モジュールの使用には、CentreCOM x510Lシリーズ用10G ライセンス「AT-x510L-FL07」が必要です。
※4 AT-x510L-28GP / AT-x510L-52GP のみ
※5 IEEE 802.1w Rapid Spanning Tree 包含
※6 IEEE 802.1s Multiple Spanning Tree包含
※7 IEEE 802.3ad と同等
※8 表中では、K=1024
※9 IPアドレスの設定が可能なVLANは256個
※10 インターフェイス経路、スタティック経路、ダイナミック経路など、各種経路情報を含めた登録数です。

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