名実共にインフラの一つとなった無線LANは、オフィスや店舗、公共空間など、あらゆる場所で快適に動作するネットワーク環境が求められている。快適な無線LAN環境を整備するためには、アクセスポイントを適切に管理する必要が生じる。特に、多店舗展開している小売や飲食ビジネスの場合、アクセスポイントの管理が大きな負担になる場合もある。そこで提案していただきたいのが、エンタープライズ規模での利用を想定したエントリーモデルの無線LANアクセスポイントだ。
ヤマハの『WLX202』は、IEEE 802.11ac/a/b/g/nに準拠した無線LANアクセスポイントだ。最大伝送速度866Mbpsの高速通信を実現し、推奨接続端末数は2.4GHz帯で30台、5GHz帯で30台の合計60台となっている。動作環境条件温度は従来機の40℃から、50℃までに向上。複数拠点での導入を見据えた、幅広い設置環境に柔軟に対応する。
多彩なセキュリティ機能も特長のひとつで、業務用途向けに求められる複数種類の暗号化方式と認証方式に対応しており、2.4GHz帯、5GHz帯でそれぞれ8個ずつ利用できるSSIDごとに個別設定が可能なので、1台で多様な接続環境を構築することができる。また、ユーザーを認証するための簡易型RADIUSサーバーも内蔵されており、最大200ユーザーまでユーザー毎に異なったパスワードを使用して接続認証を行うことができる。さらに外部RADIUSサーバーを使用すれば、IEEE 802.1Xに準拠したEAP認証の利用が可能となる。
ネットワーク管理の負担を軽減する機能にも注目しておきたい。インターフェイスはコマンドラインではなくGUIを採用。必要な設定を直感的に行うことができるため、運用管理のストレスも少ない。また、同製品をコントローラーとして、最大で15台までの同製品を1つのグループとして設定・管理することができるほか、同社独自のL2MSスレーブ機能を活用し、L2MSコントローラーを搭載する『RTX1210』などと導入すれば、ルーターのGUI画面からLANマップに配線や端末の状態を表示させるといった、LANの「見える化」も可能になる。
導入の際に必要となる電源供給については、専用電源アダプター『YPS-12HT』や、PoEスイッチを使用する。特にPoEスイッチは、LANケーブルで給電が可能となるため電源を得るのが困難な場所にも電力を供給できるうえ、個別に電源を用意する必要が無くなり、複数台の『WLX202』を設置する場合の負担を大幅に減らしてくれる。同社製PoEスイッチ『SWX2200-8PoE』など、導入規模にあわせたソリューションとして、ネットワーク構築をご提案いただきたい。
製品名 | WLX202 |
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LANポート | 1ポート(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T、ストレート/クロス自動判別) |
Flash ROM | 256MB(ファームウェア:1組、コンフィグ:1組) |
RAM | 128MB |
アンテナ | 本体に内蔵(2.4GHz/5GHz同時利用可能) |
2.4GHz帯 無線LAN規格 | IEEE 802.11b/g/n(最大伝送速度300Mbps) |
5GHz帯 無線LAN規格 | IEEE 802.11a/n/ac(最大伝送速度866Mbps) |
アクセス方式 | インフラストラクチャーモード,WDSモード |
接続端末数 | 5GHz帯:推奨30台 2.4GHz帯:推奨30台 計:推奨60台 |
認証方式 | オープン,PSK,WPA/WPA2 パーソナル,WPA/WPA2 エンタープライズ |
マルチSSID | 5GHz帯:8個,2.4GHz帯:8個 合計16個 |
最大消費電力 | 8.3W |
外形寸法※1(W×D×H・突起部含む) | 170×210×37mm |
本体質量 | 430g(付属品含まず) |
※1 平置き、壁掛け、天井設置が可能
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