ネットワーク構築の自由度を高めるPoEインジェクター
日立金属 ApresiaLightIJ-1GPoE/1GPoE-Plus

ネットワークに接続される機器の多様化が進んでいる。現在は、PCやプリンターなどに加えて、無線LANアクセスポイントやウェブカメラ、各種センサーなど多彩な機器がネットワークに接続されている。LANケーブルを経由して電源を供給できるPoE対応のスイッチ製品であれば、電源を用意することなく多彩な機器を利用できるが、そのスイッチにもPoE対応機器が必要になる。そこで活用したいのがPoEインジェクターだ。

PoE非対応のスイッチのままで、PoE対応機器の接続を可能にする
写真は『ApresiaLightIJ-1GPoE』。ポート数を最少化し給電機能に特化させることで、リーズナブルなネットワーク構築に貢献する。
写真拡大

日立金属の『ApresiaLightIJ-1GPoE』と『ApresiaLightIJ-1GPoE-Plus』は、LANケーブルを利用した給電が可能なPoE給電を実現する給電機能付きインジェクターだ。『ApresiaLightIJ-1GPoE』はIEEE802.3af対応で最大で15.4W、『ApresiaLightIJ-1GPoE-Plus』はIEEE802.3atで最大で30Wの給電が可能となっている。どちらも、PoEに対応した10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tポートを1ポート、非対応ポートを1ポート搭載している。

PoEインジェクターを導入する際の一番のメリットは、設置の自由度が高くなることだ。監視カメラや無線LANアクセスポイントなど、高所に取り付けることも多い受電機器の場合、電源の確保はひとつの課題となる。同製品を導入することで、コンセントから離れた場所でも給電を可能にしてくれる。また、ネットワーク上流のスイッチがPoE非対応モデルの場合には、同製品を経由することでPoE対応機器への給電を実現することが可能になる。

コンパクトな筐体で、耐熱温度は50℃。オプションの活用で自由に設置できる

同製品はいずれも本体サイズが幅80mm、奥行き165mm、高さ42.5mmとコンパクトなので、設置場所に困るといった心配は無用だろう。本体質量も0.6kgと軽量なので、オプションの専用マグネットを使用して取り付けることもできる。耐熱温度も50℃なので、工場やサーバーラック内などの過酷な環境でも設置可能だ。また、ファンレス設計なので、公共機関や教育機関などでも動作音を気にすることなく導入できるのは、さらに設置の自由度を高めてくれる仕様といえる。

PoE対応機器を導入する際に、スイッチもPoE対応モデルにリプレースするのは、ユーザーの負担が大きい場合もある。また、一部の機器だけをPoE対応にしたいといった場合に、同製品を提案していただきたい。

主な仕様
製品名 ApresiaLightIJ-1GPoE(IEEE802.3af対応)
ApresiaLightIJ-1GPoE-Plus(IEEE802.3at対応)
LANポート数2(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)
PoE給電電力ApresiaLightIJ-1GPoE:15.4×1=15.4W
ApresiaLightIJ-1GPoE-Plus:30×1=30W
外形寸法(W×D×H・突起部含む) 80×165×42.5mm
概算質量 0.6kg以下

→カテゴリ一覧に戻る