耐障害性と管理機能を強化したインテリジェント・スイッチ
アライドテレシス AT-FS980M/18・18PS

複雑化するネットワークの管理業務を軽減するためのポイントは2つある。1つは、セキュリティや障害対応などの管理機能。2つめはWEBカメラやアクセスポイントなどへの電源供給機能だ。電源供給は主に機器の設置時の負荷になるが、撮影範囲や通信環境を最適化するために、これらの機器を何度も移設する場合もある。新たにネットワークを拡張したり、機器をリプレースする際にはこれらのポイントをチェックしておきたい。

ネットワークの高い耐障害性を実現するAlliedWare PlusとEPSRに対応
ネットワーク上の機器を仮想的な一台として統合管理できるAMF対応インテリジェント・スイッチ。『AT-FS980M/18PS』はPoE+にも対応。
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アライドテレシスの『AT-FS980M/18』と『AT-FS980M/18PS』は「Secure HUB FS980Mシリーズ」に新たにラインアップされたファーストイーサネット・インテリジェント・スイッチだ。オプションのSFPモジュールを追加することで、1000M光ポートや1000BASE-Tポートの実装が可能に。機能ごとにモジュールに分割する「AlliedWare Plus(AW+)」を採用しており、万一障害が発生した場合でも、影響を最小限に抑えることができる。

同製品は、耐障害性に優れたリング構造のネットワークを実現するリング・プロトコルEPSR(RFC3619)に対応しており、リング内でトランジットノードとして接続することができる。レイヤー2レベルでの障害の検出と経路の切り替えが迅速に行えるため、障害発生時の復旧が高速に行える。ネットワークが大規模化・複雑化すると、従来のスパニング・ツリー構造では障害の検出や通信経路の再設定に時間がかかる場合があるが、レイヤー2ネットワークにリング構造を採用することで、耐障害性の向上を実現できる。

管理機能とセキュリティ機能が、管理者の運用業務をサポート

同製品は「AMF(Allied Telesis Management Framework)」に対応しているので、ネットワーク上の機器を仮想的な一台として一元的に管理することができる。さらに、IEEE802.1X認証、Web認証、MACアドレスベース認証などの認証機能に加え、さまざまなセキュリティ機能を搭載している。管理業務の負担を軽減しながら、セキュアなネットワークを構築することが可能だ。

『AT-FS980M/18PS』はIEEE802.2at準拠のPoE+に対応しており、ネットワーク環境とともに電源環境も整えることができる。搭載しているポートは、10BASE-T/100BASE-TXポートが16ポート、SFPと10/100/1000BASE-Tのコンボポートが2ポートで、装置全体の給電容量は最大250Wまで対応。電源供給が必要な無線アクセスポイントなども一元的に管理できるので、管理業務の軽減に大きく貢献するだろう。

主な仕様
型番 AT-FS980M/18(PoE+非対応)
AT-FS980M/18PS(PoE+対応)
準拠規格 IEEE 802.3 10BASE-T
IEEE 802.3u 100BASE-TX
IEEE 802.3z 1000BASE-LX/SX※1
IEEE 802.3ab 1000BASE-T※1
IEEE 802.3ah 1000BASE-BX10※1
IEEE 802.3x Flow Control
IEEE 802.3af Power over Ethernet※2
IEEE 802.3at Power over Ethernet+※2
IEEE 802.3az Energy-Efficient Ethernet※3
IEEE 802.1D-2004 Spanning Tree, Rapid Spanning Tree※4
IEEE 802.1Q-2005 VLAN Tagging, Multiple Spanning Tree※5
IEEE 802.1X Port Based Network Access Control
IEEE 802.1AB Link Layer Discovery Protocol
IEEE 802.1p Class of Service, priority protocol
IEEE 802.1ax-2008 Link Aggregation (static and dynamic)※6
適合規格 CE
安全規格:UL60950-1, CSA-C22.2 No.60950-1
EMI 規格:VCCIクラスA
EU RoHS 指令
ポート 【10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45コネクター)】
■AT-FS980M/18
×16

■AT-FS980M/18PS
×16(PoE-OUT)

オートネゴシエーション
10M/100M Full/Half固定設定 MDI/MDI-X 自動認識、MDI/MDI-X 固定設定

【10/100/1000BASE-T(RJ-45 コネクター)】
×2(コンボポート)

オートネゴシエーション
10M/100M Full/Half 固定設定、1000M Full固定設定 MDI/MDI-X 自動認識、MDI/MDI-X 固定設定

【SFPスロット】
×2(コンボポート)

【RS-232(RJ-45コネクター)※7】
×1
通信速度 10Mbps/100Mbps/1000Mbps※1
パフォーマンス 【スイッチング方式】
ストア&フォワード

【最大パケット転送能力(装置全体/64Byte)】
5.35Mpps

【スイッチング・ファブリック】
7.2Gbps

【メモリー容量】
■フラッシュメモリー
128MByte

■メインメモリー
512MByte

【MACアドレス登録数】
16K※8

【VLAN登録数】
4,094個(VID=1~4,094)
定格入力電圧 AC100-240V※9
入力電圧範囲 AC90-264V※9
定格周波数 50/60Hz
最大入力電流(実測値) 【AT-FS980M/18】0.24A
【AT-FS980M/18PS】3.6A
平均消費電力※10 【AT-FS980M/18】9.6W(最大12W)
【AT-FS980M/18PS】150W(最大320W)
PoE 【給電方式】オルタナティブA
【最大供給電力】1ポートあたり 30W/装置全体 250W
環境条件 【動作時温度】0~50℃
【動作時湿度】5~80%(結露なきこと)
【保管時温度】-20~60℃
【保管時湿度】5~95%(結露なきこと)
外形寸法(W×D×H・突起部含まず) 【AT-FS980M/18】330×204×44mm
【AT-FS980M/18PS】440×257×44mm
質量 【AT-FS980M/18】2.1kg
【AT-FS980M/18PS】3.5kg

※1 対応SFP モジュール装着時(1000BASE-TはAT-FS980M/18・18PS のコンボポートを含む)

※2 AT-FS980M/18PSのみ

※3 10/100/1000BASE-Tポートのみ

※4 IEEE 802.1w Rapid Spanning Tree包含

※5 IEEE 802.1s Multiple Spanning Tree包含

※6 IEEE 802.3adと同等

※7 本製品にはコンソールポート接続用ケーブルは同梱されておりません。また、出荷時はIPアドレスが付与されておりませんので、別途、マネージメントケーブルキット「CentreCOM VTKit2plus」またはRS-232ケーブル「CentreCOM VT-Kit2」をご用意ください。

※8 表中では、K=1024

※9 同梱の電源ケーブルはAC100V用です。AC200Vでご使用の場合は、設置業者にご相談ください。

※10 AT-FS980M/18・18PS:10/100/1000BASE-Tポート使用時。

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