通信機器はネットワークの規模に合わせて適切な製品を選びたい。アライドテレシスの『AT-GS920/24』は、24基のLANポートを備えたギガビット・イーサネット・スイッチ。管理機能こそないものの、通信モードのマニュアル設定やループガード、EAP/BPDU透過など機能が充実している。ネットワークループなどを未然に防ぐことができ、ネットワークを止めずに支える内部電源型エッジスイッチとして最適だ。
『AT-GS920/24』は、10/100/1000Mbpsポートを24基備えたギガビットイーサネット・スイッチだ。高度な管理機能こそ備えていないが、その分シンプルに取り扱うことができ、機能も豊富に備えている。まずループガード機能では、接続ミスなどで発生するネットワークループを自動で検出し、該当ポートの通信を遮断することができる。ループ問題の収束後は、自動的に通信を復旧させることが可能だ。また、BPDU/EAPパケットを含むマルチキャストパケットの透過/非透過を切り替えることもできる。例えば、EAPパケットを透過させることで、IEEE802.1X認証を行っているレイヤー2/3スイッチと端末の間に『AT-GS920/24』を設置することができ、柔軟な機器構成を可能としている。
スイッチとしての通常動作からフラッディングモードへ切り替えることもできる。この場合1つのポートで受信したフレームを、それ以外の全ポートへ転送するため、パケットのキャプチャーなどに利用可能だ。
設定の容易さもメリットのひとつだ。各種機能の設定は、他の製品ではCLIやGUIでの設定が必要になるところだが、『AT-GS920/24』の場合は本体のディップスイッチだけでオン/オフできる。また、オートネゴシエーション機能に加え、10/100/1000Mbps、Full/Half Duplex、フローコントロールのオン/オフなどを手動で設定できるコンフィグレーションスイッチも搭載。これにより異種ベンダー間接続の問題も解決可能だ。
動作時温度は50度に対応するため、高温環境下への設置も可能。ファンレス設計で動作音も静かだ。簡単に設定し、設置場所を選ばず自由にネットワーク環境を構築できる同製品を、ぜひおすすめいただきたい。
型番 | AT-GS920/24 |
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準拠規格 | IEEE802.3 10BASE-T IEEE802.3u 100BASE-TX IEEE802.3ab 1000BASE-T IEEE802.3x Flow Control IEEE802.3az Energy-Efficient Ethernet※1 |
適合規格 | CE 安全規格:UL60950-1、CSA-C22.2 No.60950-1 EMI 規格:VCCIクラスA EU RoHS 指令 |
通信速度 | 10/100/1000Mbps |
ポート | 10/100/1000BASE-T(RJ-45コネクター)×24 オートネゴシエーション 10/100M Full/Half 固定設定、1000M Full固定設定 MDI/MDI-X 自動認識※2、Force MDI※3 |
パフォーマンス | 【スイッチング方式】 ストア&フォワード 【最大パケット転送能力(装置全体/64Byte)】 35.7Mpps 【スイッチング遅延(64Byte)】 ■1000M⇔1000M:3.9μsec ■100M⇔100M:5.8μsec ■10M⇔10M:29.7μsec 【スイッチング・ファブリック】 48Gbps 【メモリー容量】 ■パケットバッファー:524KByte ■フラッシュメモリー:512KByte 【MACアドレス登録数】 8K※4 【MACアドレス保持時間】 200~600秒 |
定格入力電圧 | AC100-240V※5 |
入力電圧範囲 | AC90-264V※5 |
最大入力電流(実測値) | 0.34A |
平均消費電力 | 15W(最大18W) |
環境条件 | 【動作時温度】0~50℃ 【動作時湿度】5~90%(結露なきこと) 【保管時温度】-20~70℃ 【保管時湿度】5~95%(結露なきこと) |
外形寸法(W×D×H) | 341×210×44mm(突起部含まず) |
質量 | 2.1kg |
※1 省電力イーサネット機能有効時、かつオートネゴシエーションによる100/1000M接続時のみ
※2 10/100M Full/Half固定設定時はMDI-X固定になります。
※3 モード/Force MDI設定スイッチによって、最終ポートのみMDI固定、残りのポートをMDI-X固定に設定できます。
※4 表中では、K=1,024
※5 同梱の電源ケーブルはAC100V用です。AC200Vでご使用の場合は、設置業者にご相談ください。