外国人観光客が不満に感じるのは、公衆無線LAN環境の整備が不十分な点だとの指摘がある。宿泊施設や飲食店、観光スポットなどでの公衆無線LAN環境の提供は、付加価値ではなく、もはや必須になっているといってもよいだろう。とはいえ、単に無線LANルーターを設置すればよいわけではなく、認証機能の使用など、適切に管理する必要がある。導入コストと運用の負担を抑えながら、快適な通信環境を提供する必要がある。
バッファローの『FS-M1266』は、公衆無線LAN環境の構築に適したルーターだ。
通信規格はIEEE 802.11acに対応し、5GHz帯で最大866Mbps、2.4GHz帯で最大400Mbpsの安定した通信を実現する。既存のインターネット回線を利用できるので、導入も容易だ。また、PoE規格IEEE 802. 3afに準拠しているので、電源の確保や電源ケーブルの敷設も不要だ。
コンパクトな筐体は壁や天井に取り付けることが可能で、設置場所の雰囲気や景観への影響を最小限に抑えながら設置できる。機器の盗難やいたずらを防止するセキュリティーケースが同梱されているので、不特定多数の人が出入りする観光地などで使用する場合も安心だ。
『FS-M1266』には不正利用を防止するための認証機能が搭載されている。予め認証済みの関係者に加えて、メール送信やSNSアカウントによる認証で一時利用する観光客なども無線LANを利用できる。認証サーバーには利用記録が保存されるため、不正な利用を予防する効果も期待できる。さらに災害時には「緊急時モード」に切り替えることで、認証不要な通信環境を提供することが可能だ。
また、別売りの管理ソフト「WLS-ADT」を使えば、インターネット経由で遠隔管理が可能だ。最大で3,000台の集中管理も可能なので、複数拠点の無線LANの管理を一括して行うことができる。企業などへの無線LAN提供サービスも容易に構築できるだろう。
同製品はゲートウェイとしても使用することが可能なので、スマートスイッチや無線LANアクセスポイントと組み合わせれば、大規模な無線LANネットワークの構築も可能だ。 利用環境に合わせた柔軟な無線LAN環境をぜひ提案していただきたい。
型番 | FS-M1266 |
---|---|
無線LAN | 【インターフェイス】 2.4GHz及び5GHz同時通信 同時接続台数 5GHz:128台、2.4GHz:128台 【準拠規格】 IEEE802.11ac /IEEE802.11n / IEEE802.11a / IEEE802.11g / IEEE802.11b 【伝送方式】 直接拡散型スペクトラム拡散(DS-SS方式)、直交波周波数分割多重変調(OFDM方式)、単信(半二重) 【周波数範囲(チャンネル)】 IEEE802.11a:5.18GHz〜5.7GHz( 36 / 40 / 44 / 48 / 52 / 56 / 60 / 64 / 100 / 104 / 108 / 112 / 116 / 120 / 124 / 128 / 132 / 136 / 140ch ) IEEE802.11g / IEEE802.11b:2.4GHz (1〜13ch) 【データ転送速度(理論値)】 IEEE802.11ac:最大866Mbps IEEE802.11n:最大400Mbps IEEE802.11a、IEEE802.11g:最大54Mbps IEEE802.11b:最大11Mbps |
有線WAN/LAN | 【準拠規格】 IEEE802.3ab(1000BASE-T)、IEEE802.3u(100BASE-TX)、IEEE802.3(10BASE-T)、IEEE802.3x Flow Control、IEEE802.1Q VLAN tagging 【伝送方式】 1000BASE-T(8B1Q4/4D-PAM5)、100BASE-TX(4B5B/MLT-3)、10BASE-T(マンチェスターコーディング) 【アクセス方式】 CSMA/CD 【データ転送速度(規格値)】 10M/100M/1000Mbps(オートセンス) |
電源 | AC100〜240V 50/60Hz(オプションのACアダプター使用時) |
最大消費電力 | 9.6W |
外形寸法(W×D×H) | 110×35×150mm(セキュリティカバー、壁掛け金具含まず) |
質量 | 約320g(セキュリティカバー、壁掛け金具含まず) |
保証期間 | 3年間 |